小説「女子高生の平穏じゃない日常」最終章

第4話 最終章「今日は、」

あの後、すぐに担任が教室にやってきて数学の授業を始めたので状況はなにも変わっていない。

授業中、異変に気づいた先生が「あれ、今日は金山が静かあなぁ」と褒めてるのか心配しているのか分からない言葉を掛けていが、
前の席の金山はそれにも答えず、50分間ずっと耳を真っ赤にしていた。

「やる。」
授業が終わるや否や、チョコを乱暴に私の机へ置き教室を飛び出して行った。
入れ替わるようにして若菜がやってきた。


「かなみ!チョコ持ってきたよ!あげる!」

「あれ?誰かにもうもらったの?私が先にあげたかったんだけど!」

「ね、どうしよう・・・」


金山がくれたチョコは綺麗にラッピングされたものだった。こんなものを急に渡されても困る。


だって今日は、



「バレンタイン」

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