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サステナブルの輪 Vol.009 高島屋

こんにちは、ヤマト運輸公式note編集部です。

今回は、百貨店事業を展開する高島屋さまのサステナビリティへの取り組みをご紹介します。

高島屋は、「いつも、人から。」を経営理念に掲げ、ESG経営を通じて、創業以来の店是(てんぜ)の精神を具現化し、「すべての人々が21世紀の豊かさを実感できる社会の実現」に貢献していくことを目指しています。

「街のアンカーとしての役割発揮」と「館の魅力最大化」という二つの考え方を軸に、グループ総合戦略「まちづくり」の推進を掲げ、百貨店を中核に国内外で各グループ事業を展開。商業施設の集客力で街の賑わいの創出、地域との共生を目指すとともに、グループノウハウを結集し、お客様満足を追求した独自の次世代商業施設づくりに取り組んでいます。

今回、経営企画部  ESG推進室  ESG担当次長の射場みのりさまと、企画宣伝部 企画宣伝担当係長の安藝悠馬さまに、サステナビリティへの取り組みついてお話を伺いました。

ESG経営を通じたサステナビリティへの取り組み

当社グループのサステナビリティ方針の根幹には、創業以来受け継がれてきた店是、1991年に策定したグループ経営理念「いつも、人から。」と5つの指針があります。

店是は、「確実なる品を廉価にて販売し、自他の利益を図るべし」「正札掛値なし」「商品の良否は、明らかに顧客に告げ、一点の虚偽あるべからず」「顧客の待遇を平等にし、苟も貧富貴賎に依りて差等を附すべからず」を謳い、人の心を大切にしながら、本業を通じて社会に貢献することが使命であるという基本精神を表しています。

グループ経営理念「いつも、人から。」は、SDGsが目指している「誰一人取り残さない」社会の実現という考え方と結びついたものです。また、当社グループでは、2006年以来、CSR経営を推進してきましたが、2020年にESG推進室を新設し、CSR経営の考え方にSDGsの概念を融合して推進しているのが当社グループのESG経営です。このESG経営を通じて、「すべての人々が21世紀の豊かさを実感できる社会の実現」に貢献していくことを目指しています。

ESG経営において、当社グループが取り組むべき重点課題については、以下のプロセスで設定を行いました。
まず、経営理念体系を軸に、SDGsの17の目標から取り組むべきテーマを考察。経営理念や5つの指針とSDGsの目標を照らし合わせ、事業活動を通じて当社グループが取り組むべきテーマは何かについて洗い出しを行いました。

次に、お客様や株主様、従業員など、ステークホルダーからの期待を踏まえて、現状とSDGsが達成された社会との間にあるギャップを議論し、優先度合を確認しました。その結果、百貨店事業をコア事業とする当社グループにおいて、SDGsの達成に強く貢献・寄与できる5つのテーマを設定に至りました。

その5つのテーマとは、「地域環境への配慮」「まちづくり」「アクセスフリー・ストレスフリーな商品・施設」「持続可能な商品・サービスの提供」「働きがいの創出」になります。
その後、当社グループが目指す将来社会を見据え、5つのテーマをESG視点で環境・社会の2領域、10の重点項目へ再構築し、現在に至ります。
この10項目の中には、環境・社会課題解決に向けた「脱炭素化推進RE100」「循環型ビジネス」「廃棄プラスチック削減」「食品ロス削減」「ダイバーシティの推進」「社会貢献活動の推進」などがあります。ここでは、百貨店事業を中核とする当社グループの特徴的な取り組みについてお話しさせていただきます。

当社グループのESG経営として、社会課題の解決と利益創出を両立する、いわゆるCSV(共有価値の創造)を具現化できる領域のひとつが、店頭での販売活動を通じた取り組みです。お客様やお取引先様、地域とのつながり、それらを活かした事業活動の中で当社グループならではの取り組みはできないか。それを具現化してアクションするのが、サステナブル活動「TSUNAGU ACTION(ツナグ アクション)」です。

サステナブルなライフスタイルの提案へ

「TSUNAGU ACTION」は、この地球を次の世代へ、未来につなげる今日の一歩にするため、当社グループがけん引役となり、お客様やお取引先様、地域の皆様とともに取り組むサステナブル活動です。

美しい環境と豊かな資源を守ること、伝統や文化を引き継ぎ発展させること、すべての人に寄り添うことなど、日々の暮らしにおいて、より良い社会や未来に貢献できる事業活動を通じ、サステナブルなライフスタイルの浸透・定着を目指しています。

地域環境や地域社会、すべての人にとって、より良い未来を次世代へつないでいくために、3つのテーマ「PLANET」「SOCIAL」「PEOPLE」を設定。テーマに基づき、「使い捨てない、大切に長く使う」「環境に配慮した製品を積極的に選ぶ」「廃棄しない、循環させる」「地域の伝統・技術を守る」「人々の思いや暮らしを守る」など、一人ひとりができる具体的なアクションを、モノやコトを通じて提案しています。

「TSUNAGU ACTION」を通して、多くのお客様やお取引先様と協業・共創し、全社をあげてサステナブルで魅力的な商材・サービスの開発・提供拡大に加え、お客様の行動変容につながる販促活動に取り組んでいます。

「TSUNAGU ACTION」は2020年にスタートし、当初はプロモーションの一環として単発的に開催していました。2024年からは通年展開とし、強化期間として「TSUNAGU ACTION WEEKS」を開催。高島屋各店舗で、未来につながる暮らし方を一緒に考える、新たな商品や取り組みをご紹介しています。

具体的には、本来捨てられるはずの製品に新たな価値を与えて再生した「アップサイクル商品」や伝統工芸や地場産業にフォーカスし地域支援の第一歩につながるこだわりが詰まった特産品の提案、産学連携によって未来を担う次世代のチャレンジを応援する取り組みの紹介、フードドライブ活動の展開など、お客様やお取引先様とともに、サステナブルで心豊かなライフスタイルの浸透・定着化に取り組んでいます。

また、「TSUNAGU ACTION」の一環として、当社が力を入れて取り組んでいるのが、循環型のモノづくり「Depart de Loop(デパート デ ループ)」です。「Depart de Loop」は、売りっ放しから脱却し、サステナブルな循環型社会の実現を目指すプロジェクトとして2020年にスタートしました。

パートナーシップを組むリサイクラーのシステムを活用し、環境負荷を減らして限りある資源を守るため、役目を終えた衣料品等を再生素材として再資源化し、新たな服やモノに生まれ変わらせる取り組みです。
店頭に衣料品、デニム、カシミヤ、コスメ、羽毛ふとんの回収ボックスを設置し、高島屋でのご購入品に限らず、役目を終えた各アイテムの回収・リサイクルを行ってきました。年々回収量も増加し、これまでは期間限定で実施していましたが、4月からは「衣料品」と「コスメ」の通年回収をスタートしました。回収結果はホームページで開示しています。そして、回収した服、デニム、コスメなどをアップサイクルして誕生したアイテムは新たにお客様へ紹介、販売することで、これまでの「売りっぱなし」ではなく、また新たな資源を使用することもない、サステナブルなビジネスモデルを推進しています。

付加価値の高いサステナブルな商品へ

今後の取り組みとしては、「TSUNAGU ACTION」を深化させ、拡充していくとともに、多くのお客様やお取引先様にご理解いただき、共感いただくことが必要と考えています。

お客様のサステナビリティに対する意識は年々高まっており、当社においてもお買い物にエコバッグをお持ちいただくお客様や、ご自宅用の商品をお求めの際、包装不要をお申し出くださるお客様が増えています。特に若い世代の皆様は、地球環境や社会貢献への興味関心が高く、エコ&エシカルな商品の取り組みに共感いただく方が多くいらっしゃいます。サステナブルに配慮した商品は日々進化し続けており、その価値や魅力を見える形にし、正しく伝え、お客様に共感いただき、一緒にアクションにつなげていくことが、私たちの役割だと思っています。

サステナビリティは難しいことではなく、素敵な商品や品質にこだわった商品をみつけること、伝統の文化や技に触れて知ること、お気に入りのものを長く大切に使うことなど、お買い物を楽しみながら、いつの間にかサステナビリティに貢献している、一人ひとりのちょっとしたアクションがより良い未来につながる提案をしていきます。

最後になりますが、お客様にご理解と共感をいただくためには、当社従業員や高島屋各店にご勤務いただくお取引先様の従業員の皆様のサステナビリティに対する意識向上が不可欠です。
高島屋の従業員がこの取り組みを自分事としてかかわる意識を持ってもらうため、今年の春、「TSUNAGU ACTION」で展開する企画の募集を行いました。売場の若手従業員も参加できるものです。数百件にのぼる提案があり、これも従業員のサステナビリティに対する意識が高まった結果だと思います。このほか、不要品の回収を促すインナーキャンペーンなど、サステナビリティに対する意識向上を図る取り組みを年間を通して実施しています。

今後もお客様やお取引先様、地域の皆様とともに取り組むアクションとして、身近なことからお客様と一緒にできることや、当社グループならではの付加価値の高いサステナブルな商品やサービスが何かをこれからも考え続けていきます。

※本記事に掲載されている商品については、販売終了している場合がございます。

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今回は、高島屋さまのサステナビリティへの取り組みをご紹介させていただきました。

次回からも引き続き、パートナーさまのサステナビリティへの取り組みをご紹介し、「サステナブルの輪」を広げていきたいと思います。

次回の配信もお楽しみに。

編集・著作:ヤマト運輸株式会社

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