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D2Cがつくる未来『D2C 世界観とテクノロジーで勝つブランド戦略』

最近ちょっとしたイベントがあり、販促について考えています。
今の時代は「D2C」だろうということで、例の本を読み直しています。
これ。

D2Cとは、顧客と直接つながり、より深い関係性を構築する新しいブランドのあり方のことである。ウェブから商品を送る、単なる中抜きビジネスではない。
D2Cとは、世界観とストーリーテリングを武器とする、新しい競争優位の構築である。伝統的なブランドのように、機能やモノのよさとだけを売りにしない。
D2Cはテック企業であり、メディア企業でもある。単なるものづくりが得意なメーカーではない。
『D2C「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』佐々木康裕

やっぱそうなんだよね。最新のトレンド系はだいたいPRに終着するのよ。
SDGsといい、パーパスドリブンといい、ストーリーテリングといい。
「顧客と直接つながり、より深い関係性を構築する」
「世界観とストーリーテリングを武器とする」
だってもうこんなん、PR(パブリックリレーションズ)の定義じゃん。
詳細については下記に記載したのでぜひ。

まあそんなことは置いておきましょう。個人的にはPRとD2Cは非常に相性が良いと考えています。とても勉強になる書籍なので、今回は学んだことをアウトプットできればと。

1.D2Cの定義から

辞書的な定義は下記だそうです。

新しい消費の価値観を持つミレニアル世代以下のターゲットに対し、ユニークな世界観を下敷きにしたプロダクトとカスタマーエクスペリエンス、SNSや店舗を通じた顧客とのダイレクトな対話、垂直統合したサプライチェーンを武器に、VCから資金調達を行い、短期間に急成長を目指すデジタル&データドリブンなライフスタイルブランド

AIやデータ分析などの高い技術力を武器に、SNSを使ったマーケティングを行い、「世界観」の作り込みと巧みなストーリーテリングによってシェアを伸ばしていると。

D2Cが従来のモデルと大きく違うのは、下記4点だそう。

・顧客とブランドの関係
・ものづくりのプロセス
・ブランディング人材・組織
・プロダクトの売り方

要は、顧客とブランドの関係構築を大切にする「小売×テック」の新しい形ですっていうことかな。
(だからそれ、パブリックリレーションズ(PR)だって…)

2.D2Cで起きた大変革

ブランドと顧客の関係の変化の象徴事例が、マットレス業界で長らく最大手だった「Mattress Firm」と創業間もないD2Cブランド「Casper」の事例らしい。新しいD2Cブランドたちは、顧客と信頼関係を築き直接販売をする。これが多くの顧客の支持を集め、それまでの業界の秩序を揺るがした。

従来の一般的なマットレスの購買体験
少なくない出費にもかかわらず、顧客はそのマットレスを好んでいない。誰も自分のマットレスについて語ったりはしないし、ブランドすら覚えていない人も多い。そして、それに対して違和感を持つ人もいない。
D2Cブランド「Casper」の新しいマットレスの購買体験
これまでのマットレスメーカーの悪いUXを改善するのは当たり前。これまでの購買体験の欠陥を潰しただけでなく、単なるマットレス「メーカー」の枠を越え、雑誌やポッドキャストなど、メディアカンパニーのような取り組みをおこなった。これまで「機能的価値」だけを訴求していたマットレス業界に、新しい競争軸を持ち込んだ。

なるほどねー。
行動データ×UXの改善⇒ユーザとのリレーション構築って話なんだろなあ。
(これは僕のPRの基本原理なのですが、まだ書いてないのでまた書きます)

3.D2Cブランドの7つの特徴

D2Cブランドの特徴は7つあるみたいですよ。

1.「ものづくり屋」ではなく「テック企業」である
2.「間接販売」ではなく「直接販売」する
3.「高価格化」ではなく「低価格化」を志向する
4.「着実な成長」ではなく「指数関数的成長」を遂げる
5.「プロダクト」ではなく「ライフスタイル」を売る
6.「X世代以上」ではなく「ミレニアル世代以下」をターゲットとする
7.「顧客」ではなく「コミュニティ」として扱う

いやー、この項目のリストアップはめっちゃ役立つな。
ちょうど販促にまつわる企画を考えていて、
ここができていてここができていないというのを整理できてきたぞ。

データドリブン・PRデザイナーとしては、
1、2、3、5、7が気になりますかね~~。
1は、データサイエンスちゃんと入れましょうって話。
2は、PRはEarnedメディア(パブリシティ)だけじゃなくて、
OwnedメディアとSharedメディアも活用して直接もやろうねって話。
3は、もうPaidメディア(広告)じゃなくてPRシフトでしょうって話。
5は、機能訴求というよりはナラティブに語り掛けようって話。
7は、Sharedメディア頑張って、共創していきましょうって話。

どれもやんなきゃいけないんだよなあ。やること盛りだくさんだーーー。

長くなるので今回はこんなところで。

第2弾はこちら。

第3弾はこちら。


(初回投稿日:2021/04/17)
(最終更新日:2021/05/08)

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