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遺跡の立地から見えるもの

以下は、私が仕事や趣味で遺跡の立地を調べた結果に基づく雑感である。
日本では大規模な開発や公共工事に先立って、発掘調査が行われる。日々、日本のどこかで発掘調査が行われていると言っても過言ではない。発掘調査が行われるのは、工事用地が「周知の埋蔵文化財包蔵地」すなわち遺跡の範囲内だからだが、時々、今まで知られていなかった遺跡が発見されることがあり、開発地域が広範囲に及ぶ場合は、遺跡の範囲外であっても「遺跡有無確認踏査」といって試掘などを行う場合がある。
日本では、高度経済成長期からバブル期にかけて大規模な開発が相次いだ。そうした中で、遺跡の調査も増えていったわけだが、なぜ大規模開発用地で遺跡が見つかるのだろうか。それは、古代から現代に至るまで、人々の考え方に変化がないことの現れである。

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