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三貴子の誕生は邪馬台国連合国家の誕生

やまとみずほの国に生まれて  第七話

黄泉比良坂は墳墓ハウツー物語にて、イザナギが黄泉比良坂をイザナミから逃げながら戦い、最後は封じ込めたことを祟りが怖いから祟られないようにするための墳墓作成マニュアルだと書いたが、文字が無ければマニュアルを物語にして語り継ぐのは大変有効である。しかし物語にするからには実際にイザナギはこのルートを辿ったからこそ物語になったと考えるべきだろう。

阿波邪馬台国説では高天原は剣山を中心とする山岳地域であると比定する。今も「ソラ集落」「ソラ世界」と呼ばれ「にし阿波の傾斜地農耕システム」として世界農業遺産に登録されている。安定した傾斜地には豊富な湧き水に恵まれ水田耕作は難しいが豊かな生活を送っていた。イザナギとイザナミはそこから吉野川流域に降り立ち、稲作を進めて阿波北部に粟国を建設した。

だからソラ高天原とは中がよかったが、高天原と阿波南部の長国は仲が悪いのをイザナギが仲介した。黄泉比良坂のルートは阿波北部から剣山系を経由して阿波南部に至る。高天原からアマテラスを連れ出し、スサノオと阿南橘にて和平協定を結ぶが、これを「筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で禊」に神話化した。即ち「国生みは壮大な王権拡大プロジェクト」を進めようだ。

魏志倭人伝
その国は、もとは男子を以て王となし、留まること七、八十年。
倭国が乱れ互いに攻伐すること歴年、そこで共に一女子を立てて王とした。卑弥呼という名である。鬼道につかえ、よく衆を惑わせる。
年は既に長大だが、夫は無く、男弟がおり、補佐して国を治めている。
王となってから、朝見する者は少なく、下女千人を自ら侍らせる。
ただ男子一人がいて、飲食を給し、辞を伝え、居所に出入する。

天岩戸にて神々の前に姿を現すアマテラスが卑弥呼はあり得ない。太陽神なのに自分を見る日見子は何かが間違っている。古事記にてエピソードが全くないツクヨミだが、その理由が魏志倭人伝には人前に姿を現さないと書かれているではないか。女帝である持統天皇は幼い孫の文武天皇が成長するまでの繋ぎとして即位するのを正当化するため、アマテラスは女神に変身する。

アマテラスは男神にて太陽神に習合された。ツクヨミは月夜見?憑く黄泉?

#週刊少年マガジン原作大賞

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