星のダイヤと昼に眠る真珠
「五七五七七(ごうひちごうひちひち)」にて郷ひろみの「よろしく哀愁」の歌詞を思いっきり聞き間違えた話を書いたが、もっとひどい聞き間違いをしていたのが、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」だ。軽快なメロディーに長距離恋愛を男女交互に歌う画期的な曲だ。太田裕美は新人賞に恵まれたが少し停滞気味だったために冒険したと作詞した松本隆が種明かししていた。
まずタイトルの「木綿のハンカチーフ」だが、なんで木綿と疑問に感じた人は多いだろう。歌詞を最後まで追うと何となく合点はいくが、歌謡番組ではフルコーラスは歌えないので売れるかどうか心配された。しかしラジオなら問題ない長さで昭和の名曲になるほど大ヒットした。ただし個人的に木綿への違和感は残ったままだったが、今回ハンカチの素材を調べたら納得した。
普通は木綿と言わずにコットン(綿)である。まあ歌詞には文字数はとても大事だしそれ以上に文学的表現は大事だからいい。しかしプレゼントを送るに対して欲しくもないのに「いいえ 欲しいのダイヤも海に眠る真珠も」となって悩んだ。分かってしまえば海の真珠の対比として星のダイヤだろうがいかんせん字足らずのために「ほしーの」が「ほしいの」に聞こえたのだ。
「一生の曲」にて薬師丸ひろ子のポスターの思い出を書いたが、太田裕美のポスターを旧学生寮の扉に飾っていたことをハッキリ覚えている。それは「雨の麻布にて」とかの説明が有ったとても気品のある細長いポスターだ。そのころ愛川欽也とお昼番組の司会をつとめていて、何かというと出身地の春日部を「クレヨンしんちゃん」の連載前から連呼していたのも懐かしい。
進駐軍が使った旧寮が新築されて新寮になってからはそのポスターがどこに行ったかもう覚えていないが、その当時から始まったお昼の番組には衝撃の思い出がある。それは始まってからすぐ評判になり伝説の長寿番組となったタモリの「笑っていいとも!」だ。当然話題になるのだがついていけずに、「まあ朝早い番組だから知らなくてもしょうがない」と寝坊を慰められた。
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