「バズる≠ブランディング」を同姓同名ネタでブランド論から証明する。
こんにちは、ブランディングプランナーのヤマグチタツヤ(@yhkyamaguchi)です。
さて、こちらのツイートが絶賛バズっております。
7,000いいね・2,100RT・35万インプレッションを越えている状態ではあるのですが、まさか「ただ山口達也が病院に行っただけ」ということの感想を書いたツイートが跳ねるなんて思っていませんでした...。
実は今回、この現象を通して僕はリプ返信数通以外で1度も「自分で自分のツイートがバズったことに関して言及していない」のです。
その理由は簡単で、
「自分のブランディングに1mmもならないから」
です。
「え、これだけ拡散されて自分の名前が知られているのに、なんでブランディングにならないの??」という方もいらっしゃるかと思います。
が、本業でブランディングをやっている自分からすると「バズだけでは"ブランディング"の定義に入らない」のです。
(皮肉に見えますが、反対にこのnoteは"採用ブランディングプランナーである山口達也のブランディング"の範疇に入ります)
今回のこの謎にバズった機会に、「ブランディングの意味を違った方向に認識している方に最近多く出会うので、ブランディングについて改めて少しでも多くの人が本質的に理解できるものを書こう!」と思い、ゆるゆると書いてみました。
ネットの海で謎な機会に謎に繋がれた仲なので、ぜひこのnoteをご自身・自社のブランディングに少しでも活用していただけたら幸いです!
■目次
1.「山口達也」がバズって得をするのは...?
2.ブランディングとは何なのか?
1.「山口達也」がバズって得をするのは...?
結論から言ってしまうと、今回のツイートで僕が得をしたことは「ほぼゼロ」です。
なぜなら、僕がTwitterを通して伝えたいのは「僕の日々考えている思想・日常で感じたこと・ちょっとしたプライベート」であって、「芸能人の山口達也ネタばかりを呟いて笑いをとってフォロワーを獲得するということではない」から。
いくらインプレッションがいいねやRTで伸びようが、採用やブランディングなどの手段を通して「どんな個人や法人であっても良さがあるのだから、その良さを引き出して、その価値を届けるべき相手にきちんと届けて活躍させる」という考えや思想(=ブランド(個性・らしさ))は伝わらないわけです。
で、今回のツイートはたまたま「ちょっとしたプライベート」に当たることがバズっただけ。
「芸能人の山口達也」という資産は僕の資産ではないので、いくらバズったしても僕のブランドとは関係が無いのです。
そのため、僕が「山口達也って病院でフルネームで呼ばれてこういう感じになったんだよね、トホホ...」みたいなことを言っても、何も僕のブランディングにはならないのです。
しいて言えば、このツイートをきっかけに僕のことを知っていただき、プロフィールやnoteなどを読んでフォローをして、すぐにリムーブせずに長期的に仲良く関係性を築いてくださる方が数十名ほどいるのは認識しているので、その方達と繋がれたことは「得(嬉しいこと)」になります。
なので!
今回の7,000いいね・2,100RT・35万インプレッションで僕がブランディングとして得をしたのは「数十名の蜜なフォロワーさんとの繋がり」だけになります。
・・・
ここまで書いてブランディングのことを理解された方はブラウザをそっ閉じしていただきたいのですが、
「じゃあ何なの?ブランディングって何よ!どういう定義や概念なのよ!」
という方もいらっしゃるかと思うので、もっとブランディングの意味合いを理解されたい方は続きをお読みください。
2.ブランディングとは何なのか?
まず簡単に「ブランド」の定義を山口流ではありますが、説明します。
先ほど少し書いたように、ブランドとは「らしさ・個性」です。
ラグジュアリー品やバッグ、アップルのロゴをイメージされる方もいらっしゃるかとは思いますが、実はそれはブランドの概念の中のほんの一部です。
そして、「〇〇さんといえば=優しい」のように「受け手の頭の中に"〇〇さん=A"という印象をつくっていくこと」がブランディングの考え方に当たります。
もちろん、1回優しくしただけでは印象なんて作られないので、何度も繰り返し継続することが求められます。
その名の通りですが、「ブランディング」を英語にすると「Brand+ing(継続すること)」なので、「ブランディング="らしさ"を体現し続けること」はこうした言葉の由来などからも理解できるかと思われます。
※ブランディングについてもう少ししっかり理解したいという方は、こちらの「5分でサクッと理解できる忙しい人のためのブランド/ブランディング論」でさらに深めてくださいませ!
・・・話を戻しましょう。
今回で言えば、僕は本人では決してないので、僕のブランド(=らしさ・個性)が「芸能人の山口達也」ではないということはもちろんお分かりですよね?
そのため、今回のバズツイートは「採用ブランディングプランナーの山口達也(僕自身)」のブランディングとしては全然機能していないというように自分では認識しています。
が、僕はこのことを「逆にチャンスだ!」と思い、今回このnoteを逆手を取る形で書いています。
なぜなら、僕は「ブランディング屋」だから。
僕としては、「ブランディング=商品や企業のことを脈絡なくともよく見せる・頻繁に露出させる」という本来のブランディングの考え方と違った認識を持つ方がまだまだ多いこの現状をちょっとずつでも変えられたらな...という考えがあります。
その考えは「ブランディング屋である山口達也」の"らしさ・個性"の範疇に入るため、「山口達也=ブランディングをブランディング屋の目線で話ができる人」という理解と認知をされるのは僕としては本望なわけです。
そのため、すごく逆説的な形ではありますが「今回のツイート≠ブランディング」「このnote=ブランディング」という着地となっていきます。
「ピンチはチャンス」とはよくいいますが、ブランディングを本質的に深く理解しているとこのように"弱みを強みに変える"という形でブランディングにならないものもブランディングとして機能させることができるのが、なかなか面白いところです。
(普段の企業の採用ブランディングもこのような考え方で設計をしています)
というわけで!
あちらの山口達也に検索順位では絶対勝てないと知りながらも、これからもなんとか必死に生きていこうと思います。
おしまい。
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