【フリーランス考】自力で成長できるようになったタイミングはいつか?
フリーランスになった要因の一つ「自力で成長できるようになったこと」
先日仕普段仕事を一緒にやっているメンバから「フリーランスでやっていけると思ったきっかけって何ですか?」と聞かれた。
少し考えて答えた内容は「自力で成長し続けられる確信が得られたからかな。」というものだった。
会社員であれば、ある社員が現時点で色々面倒をみないと仕事を覚えたり成長できない状態であっても、いずれ成長すれば会社の力になってくれるはずなので、上司・先輩は丁寧に指導してくれるだろう。
フリーランスはそうはいかない。
基本は即戦力。もちろん新しい案件へキャッチアップするための期間は必要だが、そう長くは待ってもらえない。
3カ月単位の契約であれば、最初の1カ月半くらいで戦力になることを示さなければ契約打ち切りだろう。
自力で成長の前段階は「自走 or 一人称」
前職では営業にも片足の半分くらいは突っ込んでいたので、要員募集のメールをよく眺めていた。
その中でよく見かけるフワッとしたワードで「自走可能な方」とか「一人称で動ける方」というのがあった。
要は現場に入っても面倒見る余裕はないから、ある程度放置プレイでも動ける人希望ということだろう。
もうちょっとだけ丁寧に言うとこんな感じか。
自走=誰かの"伴走"がなくても作業を遂行できる
一人称=「●●さんに言われたのでやる」という他人起点の"三人称"ではなく、「私が私のタスクをやる」という自分起点の意思でやってほしい
これ、簡単に言ってくれるが割と難しい。
私の経験でも完全に「自走」できるようになったのは社会人5年目くらいか。
それまでは何かをやるにしてもまずはPMに指示を仰ぐというスタイルだったが、小さなチームのリーダーをやるようになってからはまずは自分で方向性を考えるという意識が湧いてきた気がする。
ただ、この段階ではまだ「自力で成長」までは到達できていない。
今までやってきたことの延長線上で、「指示を仰ぐ」から「自分で考えて行動する」というステップアップはできたものの、全くやったことのない領域の案件にアサインされたらスタイルや考え方の違いに戸惑って、再び教えを乞う立場になってしまうからだ。
具体的には
スクラッチ開発→パッケージ開発
開発案件→コンサル案件
のような考え方を変えないといけない環境変化である。
特に、全く開発を伴わない、業務ヒアリングしてIT投資対効果を予測するペーパーを作るだけのコンサル案件に初めてアサインされたときは、パワポの使い方(操作方法ではなく"見せ方"的なもの)や、そもそもの話の仕方に至るまで、当時のマネージャーにイチから厳しく教えてもらった。
まさに成長させてもらったのだ。
これは一人では絶対にできなかったと今でも思うし、本当にそのマネージャーには感謝している。
いつ「自力で成長」できるようになったか?
これはあまり明確なタイミングはわからない。
気付いたら「あ、今の自分は自力で成長できているかも」となっていた感じだ。
2回目の転職後にアサインされたユーザ企業の案件で、これまで経験したことのないユーザ側のPMOやら社内ITセキュリティ施策推進を、大きな迷いもなく担当できている自分に気付いたのだ。
恐らく前述の「初めてのコンサル案件」での「苦く、でも価値のある経験」や、その後もいくつかの失敗によって得た「教訓」によって、少しずつ未知の状況や不確実性に対する対応力が増していった結果だろう。
自分に足りてないものや、それを埋めるための行動は何かといったことに対する解像度が高くなったとでも言うべきだろうか。
もちろん今でも人に頼ることはある。だが、何も分からずにとにかく依存するような頼り方ではなく、あくまで課題を解決するために必要なポイントに絞って意見を伺うといった目的が明確な頼り方だ。
昨今では2~3年会社員をやって、そのあとは稼げるフリーランスに転身するという人も増えているようだ。
その生き方を否定するものではないが、もしまさにフリーランスになろうとしているものの一抹の不安を抱えているという人がいれば、「自走」や「自力で成長」ができているかを問い直してみるのもいいかもしれない。
以上、フリーランスとしては駆け出しのベテランシステム屋によるフリーランス考でした。
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