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続、失敗だらけの山開拓-梨とキョンと私

都市に住みながら少しずつ山開拓を進めている我が家。相変わらず失敗が多いが、少しずつ成長している。
https://note.com/yamaotsuma/n/nce72b1f7a861?sub_rt=share_pw

2024年は我が家史上初とも言える大豊作だったのだ。

ほうれん草は冬中次々に収穫できた。昨秋に植えたスナップエンドウは手作りの不恰好な保温システムにより越冬に成功した。暖かくなればキャンプの度に摘みたてスナップエンドウ食べ放題で春を満喫した。

収穫は宝探しのよう


今年は土づくりをしっかりやってみようか、などと盛り上がっている最中、事件は起きた。

可憐な梨の花が受粉に成功し、小さな実をつけていた。この小さな梨の実がその翌週、周りの若葉もろとも無くなっていたのである。山のこれからの話をするのが一番の楽しみだった家族は、しばし山のことを忘れていたいほど、落ち込んだ。

原因を定点カメラは捉えていた。
我が山に、たくさんの、キョンがいる。


たまたま、ほうれん草はアクが強いため食べられなかった。スナップエンドウは不恰好な保温シールドのため被害を免れた。しかしその背景にはメロンやスイカや他の豆類など、多数の失敗があった。

柵を設置するなどの対策をしながら、遂には狩猟免許の勉強に乗り出した。

狩猟の勉強を通じて、新たに知ることが多かった。
猟師が減っていること。それによりシカが増えていること。多すぎるシカは山の木々を枯らし、森林の健康を害すること。森林の健康の危機は、森林から生み出される水資源の危機でもある。
水資源を利用する限り、多すぎるシカ問題は全く自分に無関係ではない。

獲った獣はどこへ行くのかという問題にも思いを馳せる。ジビエを提供する飲食店はあり、愛好家に喜ばれているだろう。一方、毛皮や革製品は近年動物愛護の観点から敬遠されている。出口産業がないことにはハンターも増えないのではないかと考える。
森を守るための革、といった形で過剰でない量であれば歓迎されるべきなのではないか、と思う。ブランドや流行りに頓着せず、近所のハンターさんから革の名刺入れを買った夫はイケてるなぁ、と見直す。
物語ある製品を大切に使う、私もそんな消費にシフトしよう。

狩猟免許の合否待ちをしながら、最近の買い物を振り返り反省している。山での体験が、都市での生活や価値観に変化をもたらすようになってきた。
#未来のためにできること


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