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「仕事を通して成長したい」と思っている方へ

転職相談を受ける際、「もっと成長したいんです」というキーワードを多く耳にします。

今回は「仕事を通した成長の本質」について書いてみたいと思います。

そもそも仕事って?

以前、別の記事で書いたことがありますが、自分の仕事の機能を具体的に定義したことはあるでしょうか?

長年ビジネスの世界に身を置いている方でも、「自分が一体何屋なのか」ということは意外と無自覚であるかもしれません。

分かり易く「私は営業マンです、マーケターです、プログラマーです」といった職種名での回答ならすぐにできるかもしれませんが、

ご自身のお仕事が、どんな対象に対してどのような価値を発揮しているものか、もっと具体的に、しかもあなたにしかない自分の強みとも紐づけて考えることが大切です。

例えば、私の場合。
現在メインとしているパーソナルエージェントの職業定義をするなら、

「各業種や転職マーケットに対する深い知見・人脈にもとづき、個人の置かれた状況・強み・志向性を整理し、ロジカルかつ直観・感性も交え、個人に対する未来のフィールドをコーディネートすることができるプロ」

現時点では上記のような表現がしっくりきます。


新卒1年目の社会人であれば、学生時代から起業をしていた人を除き、基本的には職業経験がゼロなので、自分の職業定義というものがなく、どのような価値発揮をできるかどうかが見えていないので、
「とにかく仕事で成長したい!」という言葉が出てくるのもわかります。

一方、社会人経験を一定積んでいるキャリアあるご相談者の皆さんが「成長」という言葉を掲げているときは、自分が言いたいことは何なのか、成長というキーワードでごまかしをしていないか、ちょっと立ち止まって考えてみて欲しいと思います。

成長はあくまで結果でしかない

「自分のできることを増える=自身の成長」という捉え方をしている場合は、「できることを増やす」という自分中心の考え方ではなく、「できることが増えた結果、自分が何に対して貢献できるのか」という、あくまで貢献ありきで考えてみてください。

その中で「貢献したいけどまだ自分にはそれができるか分からない、経験が足りていない」と思うかもしれません。

それでよいのです。

仮に、今、経験が足りていなくても、本気で貢献したいと思えることがあるならできることを増やす、できることから取り組む、直線コースではなくても貢献できる状態に近づける方法を考える、給与をもらおうとするのではなく無償でもいいから経験できるようにする、等の思考を持っていただけたらと思いますし、

逆に、そのような考えが不足している中で、「(まだできないのに)やりたいことだけをやりたい・興味を持てることをやりたい」という方の場合、本質的には何にも誰にも貢献できず、その状態で転職活動に臨んでもうまく行かないケースが多いように思います。

本質思考をもとう

「できることを増やしたい、成長したい」という、前向きで向上心ある気持ち自体はとても素晴らしいことで、私も応援したいと思います。

ただ、大事なのは「成長」という言葉に惑わされることなく、その本質・根っこにあるのは何なのか、自分の職業機能はどういうもので、何に貢献しているのか?を考え、

仕事における成長というのはあくまで結果であって、そのプロセスにはどんなに小さいことでも貢献・提供価値がある、ということを忘れないことだと思います。

一人で考えて整理だきないこともあると思うので、周囲の信頼できる方や、あなた良さを理解し、応援してくれる人とぜひ話をしてみてくださいね。








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