元ヤングケアラー&きょうだい児のミドサー日本人の私がいま、ロンドンで撮っているドキュメンタリーについて知ってほしい


自己紹介

はじめまして。山本真理です。 私は日本で30歳まで映像業界で働いたあとYMSというビザで渡英し、その後イギリス大学院でフィルムメイキングコースを修了しました。
現在、ドキュメンタリー監督としてロンドンを拠点とし活動しています。

なぜ日本人の私がイギリスでヤングケアラーをテーマとしたドキュメンタリーを撮っているのか?
その理由をお伝えするため、私の生い立ちについて少しだけ触れさせていただきます。

私にはADHDの兄がいます。
幼少期より今でいうところのヤングケアラー、きょうだい児として生きてきました。6歳年上の兄が産まれたころ、日本では発達障害について認知が低く、私も含めて家族として一般的にご想像いただける一通りの差別や苦労と共に育ちました。
こちらでは詳細省かせていただきますが、私にとって家庭とは一言でいうと「地獄」そのものでした。そのように形容するしかない人生でしたので、30歳を過ぎるころまでは自身の経験に向き合う精神的な余裕がなく、あえて過去は振り返らないようにして生きてきました。
(そのうち、noteで記事を書いてお話させていただくかもしれませんが、それはまた今度。)

ドキュメンタリー制作にいたった経緯

イギリスがヤングケアラー支援の先進国であることは、YMSビザで在英中に、イギリス国内で制作されたヤングケアラーが主人公の映画を通じてぐうぜん知りました。

その後、イギリス大学院で改めて映画制作に取り組む中で、自身と家族そして障がいのある兄を撮影した短編ドキュメンタリーを監督することとなり、 リサーチを重ねる過程でイギリスにおけるヤングケアラーの支援や政策について深い関心を抱くようになりました。
卒業制作では現地の支援団体への取材を重ね、最終的にヤングケアラー支援団体を立ち上げた女性(ご本人もケアラー)と奇跡的に出会うことができ、彼女を取材した短編映画を監督しました。

この映画がのちに、ヤングケアラーポリシーアドバイザーとして30年以上ヤングケアラーの権利のためのキャンペーンに携わってきたJohn Bangs OBE という方の目にとまり、結果として現在制作中の長編ドキュメンタリーにプロデューサーとして関わっていただくこととなりました。

なぜクラウドファンディングが必要なのか?

私は現在すべての制作にかかる費用を自分のポケットマネーでまかなっています。

具体的にかかる制作費用の一例として、カメラマンの交通費、機材や撮影スタジオのレンタル、映像に使う画像や動画資料の利用料、編集者(エディター)、映画の音楽を作ってくれる人やデザイナーへの支払い、翻訳ボランティアへの謝礼などが挙げられます。
そして協力してくださるヤングケアラーご本人や支援団体へささやかながらお礼をさせていただきたいと願っています。

これらをまかなうには、最低でも£5,000(¥183/£1換算として約¥915,000)かかる想定です。これには、私を含め撮影に協力してくれているカメラマンやプロデューサーの人件費は含まれていません(スタッフは全員ボランティアとして無償で制作に協力してくれています)


このnote記事の目的

これら制作費(約¥915,000)のご支援をいただくためにイギリスでクラウドファンディングを開設しましたが、皆さまに日本語でこのドキュメンタリープロジェクトの内容をお伝えする必要があると思い、noteで改めてご説明させていただくことにいたしました。

特にいただいたご意見から、英語で書かれたWebサイトの理解は難しいこと、そして寄付するプロセスもすべて英語で完了しなければならないことに対するご不安についてご指摘いただきました。

そこで、noteのクリエイターサポート機能を用いて、こちらで掲載させていただく記事を応援していただければ、それをクラウドファンディングのアカウントへ転送し寄付金として扱わせていただきたいと考えています。

ご寄付いただいた金額に応じ、元のクラウドファンディングに設定しているものと同等の返礼をさせていただきます。

     < 寄付金に対する返礼リスト >


① Social Media Shout Out  ¥1,830 (£10)
→ SNS上で感謝のメッセージを公開します。


② Get your name in the credits ¥4,575 (£25)
→ 上記の特典に加え、映画のクレジットにスペシャルサンクスとしてお名前を掲載いたします(任意メッセージでご連絡いただいた方のみ)


③ BTS director edit film ¥9,150 (£50)
→ 上記の特典に加え、ドキュメンタリー完成後に本編で使用されなかった映像を含むBTS(ビハインド・ザ・シーン)フィルムをプライベートシェアとして共有公開します。(主人公の権利保護のため公開期間は限定されます)(任意メッセージで共有のためのE-mailアドレスをご連絡いただいた方のみ)


■ Credit as a Sponsor ¥18,300 (£100)
→ 上記の特典に加え、映画のクレジットにスポンサーとしてクレジットされます。また、ご希望であればロゴを映画に掲載することも可能です。(任意メッセージでご連絡いただいた方のみ)


ドキュメンタリー概要

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
以下、現在制作中のドキュメンタリー概要です。

タイトル
Young Carer Voices UK - a history of advocating for change -

映画の長さ… 60-90分想定
公開規模… 全世界オンライン公開(パブリックドメイン)
字幕… 日本語字幕あり、多言語への翻訳想定

完成予定時期及び公開プラットフォーム2024年9月 完成後に映画祭へ出品後、すべての結果が出た後にパブリックドメインとして世界中のどこからでも誰でも映画のリンクにアクセスできるようにします。 現在、イギリスのヤングケアラーアライアンスのWeb上に載せていただけるよう話を進めています。
ご支援いただく皆さまへ感謝を込めて、そして交流を目的としてオンラインでの非公開プレ上映も検討中です。

物語について

イギリスにおける若年介護者支援の歴史的発展と残された課題に焦点をあてた長編ドキュメンタリー。
ヤングケアラー及びヤングアダルトケアラーの権利と英国の支援制度に関する知見を、世界中のこれから支援制度の構築が必要な各国の人々と共有することを目的としている。
研究者、支援者、法的権利の推進に携わる人々にインタビューする一方、現代に生きる若年介護者の声に耳を傾け、彼らがいま必要としている支援を探る。

イギリスのヤングケアラー支援

イギリスでは2014年、ヤングケアラー及びヤングアダルトケアラーに、支援を受ける権利を法的に認め(The Children and Families Act 2014 & Care Act 2014)、地方自治体に対してヤングケアラーを特定し支援につなげることを義務づけた。

義務要件の要約

ヤングケアラー及びヤングアダルトケアラーを見つけ、その家族に情報提供と予防的支援を行う。不適切な介護を避けるためにヤングケアラー及びヤングアダルトケアラーを保護する。成人期にあたるヤングケアラーの評価を実施する。

■ ヤング・ケアラーとは?

18歳未満で、障がい、病気、メンタルヘルスの問題、薬物やアルコールの問題を持つ親族の世話を手伝っている場合、あなたはヤングケアラーです。- NHS


■ ヤング・アダルト・ケアラーとは?

ヤングアダルトケアラーとは、病気や障がい、メンタルヘルスの問題、依存症などを持つ家族や友人を無給で介護する18~25歳の若者のことです。- ケアラーズ・トラスト


寄付のご協力のお願い

私達はこの映画が日本のみならず世界中にいるヤングケアラーの認知向上に貢献でき、ヤングケアラー支援に携わる人々が無料でアクセス可能で議論の土台として使える情報ソースの一つとなることを心より願って制作しています。
また、この映画を通して、ヤングケアラーが安心して発言できるような社会をつくっていくこと、支援システムを構築する上で当事者の声が尊重され耳を傾けられることの重要さを伝えていきたいと考えています。


最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

今後、不定期ながら制作日誌の更新をがんばっていきますので、スキ・コメント・フォローをいただけたらうれしいです。
そして、クリエイターサポートでのご寄付をいただけましたら、たいへん励みになります!

引き続き、応援とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。


さいごに

私の日本語ツイッターはこちら。ドキュメンタリーについてだけでなく、ロンドンの暮らしやごはん(趣味が食べること料理することなので笑)についてよく呟いています。
英語ツイッターはこちら。主にイギリスのヤングケアラー関連、ドキュメンタリー制作について呟いています。

そのほか私のSNSアカウントやYoutubeなどがまとまったLinktreeがありますので、個人的にお話したいことやご質問などありましたら、DM経由でお気軽にご連絡いただければ幸いです。それでは!


この記事を読んで共感いただけましたら、よろしければサポートをお願いいたします!いただいたサポートはドキュメンタリー映画の制作資金として大切につかわせていただきます。