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日本にあった不思議な話【ヤマケイのこんな本】

「山の本以外もあるんです!」というテーマで、「ヤマケイの本」では様々な本をご紹介しています。
ですが、「山の本も面白いんです!!」という気持ちから、今回は2冊、日本の山であった不思議な話をご紹介いたします。


『定本 黒部の山賊』
伊藤 正一著

戦後、関西方面への電力増を目的として建設された「黒部ダム」。
夏の放水や巨大なダム湖を見に観光に行かれた方もいるのでは?

そんな黒部ダム建設が行われていた頃、急峻な山々が連なる地に「山賊」がいたことをご存知でしょうか。

本書は、戦後の混乱期に黒部源流域で山小屋を経営した、伊藤正一氏による不思議な魅力あふれるロングセラー。
事業を軌道に乗せようとするなかでの、「山賊」たちとの交流、不思議な経験が綴られます。

登山する人が読む本なんでしょ?と思うなかれ!
山賊たちとの出会い、山賊との奇妙な生活、埋蔵金に憑かれた男たち、山のバケモノたち、山の遭難事件と登山者、山小屋生活あれこれ……。

本当に日本であった話なの?!と驚くばかりのエピソードの数々をお楽しみください。

『山怪 山人が語る不思議な話』
田中 康弘著

先程ご紹介した『黒部の山賊』は戦後まもなくの日本であったことでした。
こちらは、まさに今の日本であったこと。

秋田・阿仁のマタギたちや、各地の猟師、山で働き暮らす人びとから実話として聞いた、山の奇妙で怖ろしい体験談を集めた一冊です。

日本の国土の7割以上を占めている、山。
家の近くの山で遊んだり、子どもの頃遠足で登ったり、登ったことはなくても身近に山がある人は多いですよね。
本書で紹介される不思議な体験談は、先程紹介した『黒部の山賊』とは違い、そんな身近な山が舞台です。

山に入り仕事をする猟師さんたちが、出会ったのは人か、狐か、それとも…?

現代版遠野物語ともいえる、体験談の数々をお楽しみください。

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