ヨーグルトの"ホエー"でつくる簡単漬物! 発酵来福レシピ【第2回:ホエー漬け】
↑(写真上)かぶ・きゅうり・にんじんのホエー漬け(写真中)きゅうりを1週間以上漬けた古漬け(写真下)硬めにゆでた青大豆のホエー漬け
ヨーグルトから出ている水のような液体の正体を知っていますか? スプーンなどですくった後に残る上澄のようなもの。これは「ホエー」(ホエイ、乳清ともいう)といって、牛乳から脂肪分やカゼインを取り除いたもの。牛乳からヨーグルトやチーズをつくると、このホエーが出来ます。実はこのホエー、乳酸菌だけでなく、さまざまな種類のたんぱく質も多く含まれます。今回は、この捨てるにはもったいない、ホエーを使った漬物、ホエー漬けのレシピをご紹介します。
好みの野菜を投入するだけ! 「ホエー漬け」はとてもハードルの低い発酵レシピです
第1回目にご紹介したザワークラウトをはじめ、乳酸発酵が必要な発酵食は、乳酸菌が出てくるまでに多少の時間がかかります。でも、このホエー漬けは、元々ホエーに乳酸菌が含まれるため、塩を加え、お好みの野菜を漬け込むだけで最短30分程で出来上がるとっても簡単な漬物なんです。
30分〜1日ほど漬けた浅漬けは、付け合わせにもなりサラダ感覚の爽やかな風味に。1週間以上漬ければ、酸味の強いピクルスや、ぬかの古漬けのような本格的な味わいになります。この古漬けは軽く塩抜きして、おろししょうが、削りぶし、醤油を垂らして食べるのも著者のおのさんのオススメです。
【材料(つくりやすい分量)】
◉ヨーグルトのホエー・・・100ml(100g)
◉塩・・・小さじ1
◉野菜・・・100g(きゅうりなら1本分) 写真上のように、だいこんやにんじん、パプリカを一緒に漬けると見た目もきれいですし、味もいいです。
【つくり方】
①ジッパー付き保存袋かビニール袋にホエーと塩を入れてよく混ぜる。
②一口大に切った野菜を入れ、空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫で30分以上漬ける。
【保存方法&ポイント】
なるべく空気に触れないようにすれば、いまのような寒い時期なら冷蔵庫の野菜室で1ヶ月は保存可能です。途中で発酵により袋が膨らむ事がありますが、その時は空気を抜いてください。残った漬け汁に、新しい野菜、野菜に対し2%の塩を加えると、同じ漬け汁で何度も漬けられます。新しいホエーやだいこんおろしの汁を加えても。
洋風、中華風、スパイス風味・・・・・・。スパイスを使って、ホエー漬けをアレンジしてみよう!
このホエー漬け、一緒にスパイスも漬け込むと色々な風味が楽しめます。下にご紹介したもの以外でも試していただき、ぜひ、自分だけの味を見つけてみてください。
<洋風にするなら>
とうがらし・黒こしょう(赤や白こしょうでも)・ニンニク・ディルなどを入れる。
<中華風にするなら>
花椒・とうがらし・八角・しょうがなどを入れる。
<スパイス風味にするなら>
ホールのコリアンダー・クローブ・カルダモン・クミンなどを入れる。
ゆで卵漬けや酸味が沁み入るスープにも。ホエーの漬け汁の活用法
何度か漬け床として使用したホエーの汁に、塩を少し足し、ゆで卵を1日ほど漬けるのも著者のおのさんの一推しです。ゆで卵の漬物は、ほど良い塩気と酸味が美味しく、おつまみにも最適です。
また、このホエーの漬け汁に、出汁や野菜を足してスープにしても。酸味が強すぎる場合は豆乳を入れると、とろりとして、まろやかになるそうです(少し分離することもあります)。
ホエー漬け、是非お試しください♪
次回、第3回は、ジッパー付き保存袋でつくれる「簡単キムチ」をご紹介します!
(漫画・イラスト・一部写真 おのみさ/写真 間部百合)
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