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和モダンの思想とそぎ落とす魅力の範囲、装飾だけではなくて外側と内側による別々の魅力の存在と様々な情報によって引き起こされるゆがみを本来のイメージに引き戻す設計とデザインの価値。

魅力的であるという事。

おおらかに暮らしを包み込む数寄屋の家夜景外観

魅力的であるという事はどういうことなのか?。

おおらかに暮らしを包み込む数寄屋の家夜景外観

普段、
自然に僕たちは
あの人は魅力的だ、
あの建築は魅力的だ等と言っています。

おおらかに暮らしを包み込む数寄屋の家夜景外観

それは例えば、
他にはない又は他の人は持っていないような
ずば抜けた何かをさして
言っている場合が多いかと・・・。

おおらかに暮らしを包み込む数寄屋の家玄関ホール

センスがあるとか、
綺麗だとか、オシャレだとか。


偉いとか、かっこいいとか、かわいいとか、
やさしいとか・・・・etc。

多分、そんな類の事。

いろんな装飾を削ぎ落としたとしても、
いろんな錯覚を剥ぎ取ったとしても、
最後まで残り続けるそんな魅力とは何なのか?。

おおらかに暮らしを包み込む数寄屋の家LDK

はたして本当にそれが
魅力なのだろうかと思いつつもそうして、
魅力的に見えるから、
という思い込みの先で、
新たな魅力を演じ模倣してゆくだけなのではないのか?。


そのときに、
それが正しいかどうかは、
それほど問題にはならない
かも知れません。


正しくても間違っていても、
それをそのように
受け取った人にとっては、
そのように見える、
ということは本当以外の
何ものでもないはずですからね。


人の魅力は、
その人自身によってというよりも、
それを受け取り、
受容する他者の中で、
事後的に育まれてゆくといえます。


僕たちは内面の魅力についても
話しをすることがあります。


心がとってもきれいだとか、
優しいとか。

内面の魅力が
外面にも現れているとか。


あるものに対して
魅力を感じる際によく
内面の持つ魅力に
引かれたなどと
勿体つけた説明をすることがありますが、
魅力とは内面や外面に
分けて論じられるものなのでしょうか。


魅力的なものに対して、
外面だとか、
内面だとかというように
その魅力について
説明ができるということ
不自然かもしれません。


なぜならそれは、
それについての説明が
できるということは、
そのものに付帯する
何らかの要素によって
魅力的であると判断したり
評価したりしている事に
つながるものだと思うんです。


取替えや分けて
考えることのできない、
そこにしかない
何かを魅力として感じている事には
ならないものだから。


外見だって、
単純に最も外側にある内面なのです。


魅力的であるということが
すでに社会の中で
説明がしやすいように
物語や既成の価値観の中に
押し込められているのでは?。


それはあたかも
社会による演出でもあり、
潤滑剤であるかのように。


色彩はある光の波長を吸収し
ある特定の波長だけを
反射したときに起こる現象です。


つまり見えている色は
ほんの一部の反射でしかない、
結局人間の知覚は
小さなレンジの中でしか発揮できない、
そしてその狭いレンジの中で
あらゆる表現が行われています。

ある哲学者が言っています。

イマジネーションとは
無から何かを生み出す力ではなく、
こわばった形式や常識、
形式の中で
ひずんでしまった物事の
本来のイメージを
本来のイメージに引き戻す力なのだと。

魅力ということに
あまりに翻弄されていはしないでしょうか?

そこにはイマジネーションが
あるのでしょうか・・・。

自らが内面に抱える潜在的な何か、
どこにでもあるような何か、
それらを新しい回路や
関係性によって表出させること。

例えば恋人同士や
親子になって始めてお互いの表面に
湧き上がるような魅力、
ありふれていたけど
時に突然に輝きだすような
人と人との交わり、
風景の中でその相乗効果により
互いに魅力的になるような建築、
はたまた住まい手との
相乗効果によって
さまざまに表情を変え
魅力的になるような空間。

紋切り型のイメージにより
定義されることから逃避するように、
さまざまに表情や
定義を変えてゆくような魅力。

そんな想像力のある、
そしてどこにでもあるような
日常的にある魅力的なものにこそ
暮らしの価値が存在しているのでは?
と思います。

過ごす空間の意味を丁寧に
デザインを大切にしたいと思います。

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