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推しへの情熱

かれこれ2年ぶりに知り合いにお会いした。

年上の2人の女性。

よくランチをしているそうで、良かったらおいでよ~と誘って頂いた。

今日お会いするまでの2年間くらいの空白を埋めながら、こんなことがあってこんなことがあったんだよね、とお互いに話し合った。

中でも白熱したのは、お二人の”推し”についての話だった。

一人は、B’z。もう一人は福山雅治。

お二人の推しへの熱量は、もう半端なかった。

どう半端ないかというと、やはりそれは出費額であり、その推しが動くたびに着いてく、その行動力である。

「この前長崎行ってさ~、で、次は鹿児島にも行くのよね~。」
「この前ライブに行ったんだけど、あの人はやっぱりすごかったわ・・・!!」

なんだろう、めちゃくちゃに楽しんでいる。

その推しに会うために、見るために、全国各地を走り周る。
その推しにあやかって観光し、旅行し、プラスアルファの楽しみを見つけている。

なんだろう、その充実感以上に、お二人ともキラッキラに輝いてる。

それに比べて私は、正直そんな熱量は無い。

星野源、好きですよ。
高畑充希、好きですよ。
WANIMA、好きですよ。

高畑充希の舞台は一度行きました。
「奇跡の人」
くっそ泣きました。
あり得ないほどに泣きました。

あんなに感動して、あんなに胸打たれたのに、その後はさっぱり。

でも大河ドラマに出演する高畑充希さんをすっごくすごく楽しみにして登場を待っています。

オードリーのラジオも毎週聞いています。

この前の東京ドームも「すごいな~」「頑張れ~」って思いました。

が、行きませんでした。

行きたいな~とも、あんまり思えませんでした。

ライブに行った時、どうしても一瞬しっくりこないなぁと思う時があるのですが、アーティストが歌っていて、自分も手拍子をしてステージを観ているのに、自分の思考は完全に停止してぼーっと別のことを考えている時間って、ないですか?

ない?

私だけ?

この瞬間、自分に対してめちゃくちゃ腹が立って、いけないいけないちゃんと観ないと!って、なんだか退屈で歯がゆい思いをするのです。

で、この感覚がすごく苦手。(笑)

この熱量の違いって何なんだ・・・?!

できれば、私にもその熱量がほしい。

お二人を見ていたらそう思えました。

でも、ふと最近、唯一これは観に行きたい!と思えたものがありました。

それは、毎週見ているフリースターイルのラップバトルの番組の観覧でした。

これは、観たい!

応募フォームも確認して応募しようとしたら、スケジュールがダメだった。

最近の熱量が高まった出来事は、これくらいでしょうか。

でもこれは、推しへの情熱とは違う気がするんです。

で、私ってなんでこんなに冷めているんだろうって、悲しいような、寂しいような気がしました。

こんなにアツい人間なのに・・・!

私のこの冷めっぷりって、なんだろう?って不思議に思ったので考えてみました。

で、いくつか思ったことがありました。

私はその人たちの、あくまでも”作品”が好きなんだということ。

作られた音楽が大好き。
放送されている番組が好き。
演技が観られる舞台やドラマが好き。

会う、生で見る、ということに、まだちゃんとした魅力が見いだせていない。

だから、手紙なんだ。

それで、手紙がしっくり来るんだな。

そんなことも思ったのでした。

相手が目の前にはいなくて、何かの作品を通して感じるくらいが丁度良い。

なんだ、1番変な人でした。(笑)

あと、小学生時代に大好きだった椎名林檎への情熱。
これがどうしても基準としてあるんだ。

自分の部屋中を彼女の写真やポスターでぶわーっと埋めつくされた、かなりオカシイ状態の、あの少女時代の私。
常にずっと椎名林檎のことを考えて、CDのリリースがあったら指折り数えた、その少女時代の私。

これを越えて来ないんだ。

あの時の熱量や情熱を、もう一度味わうことはできるのだろうか。

あぁ、推しへの情熱がほしい。

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