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新型コロナウイルス感染拡大の影響と、「東京脱出2020」について


いま世界中でコロナウイルスの影響が拡大しています。
全世界的な感染者の増加とともに、海外ではニューヨークなどでもロックダウンがはじまり、外出が制限されたり、店舗閉鎖などを行うところも多くなってきました。
日本も現時点ではゆるやかにロックダウン状態になりつつあり入国拒否対象国は拡大しています。また都知事も言及されているように主に都市部でのロックダウン強化、都市封鎖の可能性もあります。
        
コロナウイルス自体の毒性はインフルエンザと同等もしくはそれより弱いとも言われていますが、感染力が強く、インフルエンザ同様に高齢者や基礎疾患のある方など抵抗力の弱くなっている方が罹ると重症化しやすいとも言われています。
ご存知の通り死亡者も海外よりは少ないようですが国内でも出ています。ただし子供は罹ってもあまり重症化しにくいとも言われています。
   
厄介なのは健康な成人であれば感染していても無症状、あるいは風邪かなと思う程度の軽い症状で済む場合もあるとのことで、自分自身は感染に気付かずに自分を媒介にして抵抗力が弱くなっている誰かを感染させてしまう恐れもあるということです。

自分はちゃんと寝てるし栄養取ってるし健康だから大丈夫ということでなく、あるいは感染したとしても自己責任だからいいではないかということでもなくて、
個人個人が早く寝るなど、ちゃんと健康的な生活をして抵抗力の高い状態でいられるようにすることと同時に、自身の行動による周囲への影響について考えなければいけない事態なのだと思います。
     

一方で、今回の問題で時短営業やリモートワークなど、日本の働き方改革が一気に進展した様子もあります。
これを機に誰しもが働きやすく暮らしやすい、これまでとは違う仕組みに変わっていく事も期待しています。
    
また、今現在起きている働き方の変化がリモートワーク、在宅出勤、満員電車での出勤を避けるという意味でのフレックスを取り入れている企業が多いようですが、
さらに進んでそもそも週5日働く意味や、数年働いて数年休む・遊ぶといった働き方や、雇用の流動性のことなど、
働くということ、生きるということついて一度根本的に考える機会となってもいいのではないかとも思っています。
   
そういう意味では、今回の出来事はたしかに多くの方に被害をもたらしながらも「本当に我々はこれで良いのか?」と、もっと人々が、社会全体が幸福に生きられる方法を考え直す良い機会になったのかもしれないと思っています。

      
コロナウイルスが引き起こした影響はまだまだ長期化すると思います。
経済的にはこれからもっと悪くなる可能性が大きいのではないかと思います。倒産する会社も出て、生活に困る人が多く出る可能性もあります。
  
また、もう私たちはウィズコロナの時代を生きていかなくてはいけないんだという言説もあります。
個人的な私見でもコロナありきの暮らしをしばらく続けていくことになる、もしくはこれからずっと続けていくことになるのではないかと思っています。
    
仮に今回の新型コロナウイルス(COVID-19)の特効薬が開発されて、容易に治療できるとなったとしても、今まで執着していたこれまでの働き方から半ば強制的に剥がされたように、私たちの意識も大きく変わっていかざるを得ない。
暮らし方のこと、生き方のこと。何を価値として感じるのかということ。

     
個人的な感覚でいうと人の意識や価値観の変化の動き自体はコロナ以前、2020年より少し前から少しずつ始まっていて、これからは「女性的な感性の時代」になるのだろうと思っています。
ちなみにあくまでも女性的な感性であって、女性の時代とは言ってません。女性でも男性的な感性が強い人もいるし、男性でも女性的感性が強い人もいます。
時代的にも女性的な感性がより重視される時代になると思うし、
日本経済日本社会を考えてもそちらのほうが良いのではないかと思っています。
   
これから日本は人が減ります。そして高齢者の割合がさらに多くなります。経済大国でもなくなるかもしれません。
一人当たりの生産性は低いのでなおさら経済的には雪だるま式に落ちていくかもしれません。

そのいう状況のなかで、私たちが豊かに生きるためには、効率よく答えを出すことや、拡大する、大きくする、稼ぐといったようなこと(=男性的な価値観)に価値があるのではなく、
身の回りにある小さな何気ない幸せに気づき幸せを感じること、家族を大切にすること、周囲の人を大切にする、支えあい協調する、コミュニケーションする、育てる、小さくやる、多様性、自然を愛する、ゆっくりする、いざというときの覚悟を持ちながらもたくましく生きる、
などといったことがより重要になるのではないかと思っています。
(アートに触れることの意識の高まりもその一端かもしれません)
   
そしてそこに価値を見出せば、個人も社会も豊かな(上述のとおりこれまでの豊かさとは違う形の)暮らしを送ることができるのではないかと思います。
      
もしかしたらコロナウイルスが見せた事象についても、私たちが自分のエゴで生きていく時代の終焉、そして協調して生きるとか、支えあうとか、他者のことを考えて利他で生きるなど、自分がよければいいというエゴの時代から個人個人がみんなのために新しい公共を作り出す時代にシフトしていく流れの一部なのかもしれないとも思ったりもしてます。
     
さらにいうと関係ないかもだけど社会が世の中の不正や犯罪、不倫行為などに以前よりも厳しくなったような気もしていて、もちろん単にインターネットやSNSの普及によってわかりやすくなったというところもありながら、
他人のことを考えない自分のことだけを考えた行動を許さないという人の意識の流れになっているのではないかとも思ったりします。
健康で健全な人間になろうという動き。
とはいえ、すべからくすべての人が同じ意識になることはなく、悪い人は必ず一定数はいるだろうと思うので、自分自身がどちら側の人と付き合うのか、どちらの価値観の環境に入りたいのか決めることになるのかもしれません。
  
    
さて、ここからは個人的な話で、いま「東京脱出2020」というプロジェクトをやっています。
https://www.facebook.com/FlowfromTokyo/
   
そもそもは夏に開催予定であった東京オリンピック開催時の都市混雑のなかから地方へ物理的に一時的な脱出をしよう、
そして2020年以降のこれからの働き方や暮らし方について考えようというものでありました。
そして、いまオリンピックは延期が確定しました。
       
そういう状況のなか、「東京脱出2020」プロジェクトはどうするか、ということですが、継続します。
      
お会いしたりして説明する機会があった方々にはお伝えしていますが、
上述したようにそもそもプロジェクトの趣旨としてオリンピック期間中に東京から離れることだけが目的なのでなく、
「移動」というテーマを通してこれからの暮らしを考えていこう、創っていこうというものでした。
「東京脱出」は物理的な移動のみならず、「東京的価値観からの脱出」であり、「昭和平成的価値観からの脱出」が目的ともいえます。
         
オリンピックは延期となりましたが、人の意識的にも環境的にも社会的にもいままさに変化のときで、
同時に私たちの意識や価値観、働き方や暮らし方や生き方が問われ、変わっていったほうがいい時期でもあるのだろうと考え、
よりこの「東京脱出2020」というプロジェクトを進めなければならないと思うに至りました。
      
企画としてはイベント開催や各地に移動するキャラバンなど、基本的には行い続けます。
もちろんコロナウイルスの感染拡大に与しないよう、そして皆さんが本当に楽しんでプロジェクトに参加してもらえるように時期を変えるとか、やり方を変えるなど最大限に配慮しながら行っていきたいと思います。
   
また、ご協力頂ける企業など関係者の方には大変感謝しております。
私自身のこれをやりたいというエゴでなく、関わってくださる皆さんが心からの笑顔でご案内できる態勢、時期で行っていきたいと思います。
       
ただ、「東京脱出2020」は「移動」を通してこれからの暮らしについて考えていこうというプロジェクトですと上述しましたが、同じく上述したように新型コロナウイルスについては、健康な成人が感染してたとしても無症状か軽い症状で治まる可能性があり、気づかずに自分を媒介に抵抗力の弱い人を感染させ、結果的に抵抗力の弱い人の中でウイルスが増幅し発症、さらにその人が感染させる場合もあるだろうと考えると、考えたくはないですが人と会うこと、移動することすら多少なりともリスクがあると言えるかもしれません(自分へのリスクというよりは他者に及ぼすリスク)。
そのため、社会全体のことを考えれば、いま安易に人に会おう、移動しようとも言えないというところもあります。
           
いろいろとつらつらと書いてきましたが僕自身は楽天的な人間で、ひとまず「東京脱出2020」も他のプロジェクトや頂いているお仕事についても、変化を恐れず執着せず、継続していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

東京脱出2020 山岸

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