山形方人 Masahito Yamagata, PhD

https://about.me/masahito.yamagata 🇯🇵在住神経科学者…

山形方人 Masahito Yamagata, PhD

https://about.me/masahito.yamagata 🇯🇵在住神経科学者(🇯🇵ポストなし)。 編集委員→Front Neural Circuits , 脳科学辞典(日本神経科学学会), SynBio(合成生物学専門誌)など。

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最近の記事

ニワトリ細胞アトラス:科学と分散型科学(DeSci)

2022年にプレプリントとして発表した「Chicken Cell Atlas: Science and DeSci」が正式の印刷版(オープンアクセス)になりましたので、日本語の翻訳版(DeepLを利用)を掲載しておきます。 元論文 Smith J, et al. Fourth Report on Chicken Genes and Chromosomes 2022. Cytogenet Genome Res. 2023 Jan 30. doi: 10.1159/000529

    • 合成生物学と工学

      私がEditorial Boardの一人となっている新しい合成生物学関係の英文専門誌の最初の記事が発表になっています。 これは中国の研究者を中心とする合成生物学の雑誌で、合成生物学を国家戦略として重視している中国での合成生物学の捉え方を反映しているものと思われます。オープンアクセス雑誌ですので、以下、全部DeepLで翻訳した内容を紹介してみたいと思います。 CC BY-NC https://www.sciepublish.com/index/about/details/i

      • バイオ産業振興の大統領令(2022年9月)の全訳

        バイデン米大統領、国内バイオ産業振興の大統領令に署名National Biotechnology and Biomanufacturing Initiative 以下は、この大統領令の全訳です(DeepL使用)。持続可能で安全・安心な米国バイオ経済のためのバイオテクノロジーとバイオマニュファクチャリングイノベーションの推進に関する大統領令2022年9月12日 アメリカ合衆国憲法および法律により大統領として私に与えられた権限により、ここに次のように命ずる。 第1項 政策

        • プログラマブルタンパク質(Programmable proteins):標的特異性、プログラミング性、将来の方向性

          山形方人 Masahito Yamagata 2022年10月に、私が編集委員をやっている合成生物学の国際誌SynBioに発表した総説「Programmable proteins: target specificity, programmability and future directions」の日本語訳です。DeepLを用いたのち、手動で修正しましたので、不完全な箇所が沢山あります。 なお、この総説は、「Programmable proteins in synthet

        ニワトリ細胞アトラス:科学と分散型科学(DeSci)

        マガジン

        • 合成生物学
          9本
        • アカデミックNFT:学術研究・出版・教育
          6本
        • 鳥類研究所
          11本
        • 脳科学の未来
          14本

        記事

          アカデミックNFT:実例で考える#NFTアート

          NFTの特性をどのように学術研究、出版、教育に利用するのか、ということになります。アカデミックNFTではこの点に焦点を当てていきたいと思います。 広義のNFTアート には、いろいろなものがあると思います。 ●視覚的なもの  美術絵画、写真、ポスター、漫画、動画、3D作品(彫刻)、3D作品(メタバース)、Tweet、落書き、学術的には例えば 「ノーベル賞受賞大発見のノートの写真」「美しい生物の写真」 「大発見といかなくても、日常的なデータ」「SDS-PAGEのゲル写真」

          アカデミックNFT:実例で考える#NFTアート

          続・脳科学の未来(13)コネクトームのパイオニア達#3

          基礎 センチュウは、ニューロンの数が少ないという単純さゆえに、個体レベルで研究できる有用なモデル生物となっています。ところが、センチュウで見られるニューロンは、実際には脊椎動物のものと較べると、かなり異なります。例えば、脊椎動物の神経系にあるニューロンのほとんどは、細胞体から伸びる軸索、そして細胞体には別の細胞からの情報を受取る樹状突起が高度に発達しています。このような形をしたニューロンはセンチュウには見られません。また、センチュウで使える様々な研究道具(ツール)が、最終目

          続・脳科学の未来(13)コネクトームのパイオニア達#3

          アカデミックNFT:Glossary#2

          NFTを、どのように学術研究、出版、教育に利用するのか、ということを考える場合、NFTの特徴をよく理解しておく必要があります. 参考サイト https://bokujyuumai-salon.ethereum-japan.net/wiki/10198 参考サイト https://ja.wikipedia.org/wiki/非代替性トークン Ethereum (イーサリアム, ETH) ソラナ(Solana, SOL) Binance Smart Chain (BSC

          アカデミックNFT:Glossary#2

          アカデミックNFT:Glossary#1

          NFTを、どのように学術研究、出版、教育に利用するのか、ということを考える場合、NFTの特徴をよく理解しておく必要があります。 NFTと美術品の違い NFTは、世界で一つしかないもの、つまり「唯一性」という性質を持っています。 唯一性の例のひとつが、パリのルーブル美術館のダ・ヴィンチが描いたMona Lisa でしょう。でも美術品の場合は、デジタルではありません。 証明書(Verified certificate)とNFTの違い こういうことは文書でもあります。普通の論文

          アカデミックNFT:Glossary#1

          アカデミックNFT:Fungibleという単語

          Collins Dictionaryは、2021年の「Word of the Year」にNFTを選びました。 NFTというのは、Non-Fungible Tokenの略で、日本語では「非代替性トークン」 と、ふつう訳されています。 NFTを理解する際、もっとも重要なのはFungibleという単語だと思います。 実は、この単語は割と特殊な分野で使われてきた単語なので、ボキャブラリーを増やすための英単語集などでも、ほとんど掲載されていない難しい単語に分類されるものだと思い

          アカデミックNFT:Fungibleという単語

          アカデミックNFT:学術研究・出版・教育

          「アカデミックNFT:学術研究・出版・教育」という記事を書いていきたいと思います。noteのマガジンという形でも提供していきます。 先日、別のサイトで「学術発表とNFT?」というブログを書いたところ、興味を持っていただいた方が多く、このような内容を深めていきたいというのが、動機です。投資対象としてではなく、主に学術研究・出版・教育というような観点から、最新情報の紹介や議論を行っていきます。 しかしながら、学術研究・出版・教育という観点からのNFTについての情報についてはま

          アカデミックNFT:学術研究・出版・教育

          続・脳科学の未来(12)ニューロン同士の接続状態を調べる

          基礎 コネクトミクスというのは、ニューロン同士の接続を調べる方法ということになります。これまで見てきたように、電顕でシナプス結合の様子を観察するというのは一つの方法になります。電気生理学的に調べるというのも方法でしょう。 更に、ニューロン同士の接続状態を調べるのに、ニューロン同士がシナプスでつながっているということから、そのシナプス間隙を移動して、つながっている相手のニューロンに取り込まれるタンパク質や特殊な遺伝子組み換えウイルスなどを利用する方法もあります。例えば、植物

          続・脳科学の未来(12)ニューロン同士の接続状態を調べる

          満月で空高く飛び、月食になると降下するクロムジアマツバメ

          クロムジアマツバメ(Cypseloides niger borealis)は、がっしりとした体と長く尖った翼を持つ鳥です。羽色は黒で、頭部に白い部分があり、鳴き声は甲高い鳴き声が連続し、時折、より長い鳴き声も聞かれます。この鳥は、北米のアラスカ南東部からメキシコ南部で繁殖し、コロラド州からブラジル南西部に移動をします。新世界のクロムジアマツバメは絶滅の危機に瀕しています。 旧世界のアマツバメは、6-10ヶ月にわたって空中生活をおくるとされています。繁殖期以外の期間は、24時

          満月で空高く飛び、月食になると降下するクロムジアマツバメ

          脳のニューロン数は、爬虫類と鳥類で大違い

          鳥類と哺乳類は、爬虫類よりも前脳と小脳のニューロンの数が劇的に多い。3億年以上の爬虫類、鳥類、哺乳類の脳の進化において、脳のニューロンの数の大規模な増加は4回起こったことを示唆する研究が、チェコ・プラハのカレル大学の研究チーム(Pavel Němec研究室)から報告されました。 The evolution of brain neuron numbers in amniotes. 有羊膜類における脳のニューロンの数の進化 Kverková K, Marhounová L,

          脳のニューロン数は、爬虫類と鳥類で大違い

          続・脳科学の未来(11)コネクトミクスの工夫

          今回から内容を「基礎編」と「発展編」に分けることにしました。今回は「基礎編」です。発展編では、新しい論文を紹介していきます。 電顕では、あるひとつのニューロンの形をたどっていくという形でしか解析できません。ところが、例えばニューロンやそこから伸びる軸索や樹状突起の様子を画像上で、このニューロンのものだと同定できれば、作業はより簡単になります。 ハーバード大学の研究者らが開発したBRAINBOW(ブレインボー)は、そんなアイデアから生まれたコネクトミクスの方法論です。 こ

          続・脳科学の未来(11)コネクトミクスの工夫

          鳥類の形態学的、生態学的、地理学的データベースAVONET

          9万羽以上の鳥のくちばしや翼の形態計測値などを集め、理論を検証し、保護に役立てることができるAVONETと呼ばれる新しいデータベースが公開されています。 AVONETは、インペリアル・カレッジ・ロンドンのジョセフ・トビアス(Joseph A Tobias)博士が率いる国際研究チームによって作られたもので、Ecology Letters( 2022年2月)でその詳細が公式に解説されています。 https://doi.org/10.1111/ele.13898 それぞれの鳥

          鳥類の形態学的、生態学的、地理学的データベースAVONET

          ガチョウは世界最古の家禽か?証拠が中国でみつかる

          現在、もっとも一般的な家禽であるニワトリ(Gallus gallus)が飼育されていたという確たる証拠は約4000年前以降とされています。 チャールズ・ダーウィンは、『The Variation of Animals and Plants Under Domestication』の中で、ガン類であるガチョウの家畜化は非常に古い時代であるとしています。それは、考古学的な証拠から、これまで約3500年前のエジプトだといわれてきました。古王国時代(紀元前2686年~1991年)の

          ガチョウは世界最古の家禽か?証拠が中国でみつかる