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ハンガリー医学部留学前にやっておいてよかったこと・やっておけばよかったこと[英語]

※2022/01/20 加筆しました。

はじめに

この記事は、これからハンガリー医学部に留学する人、興味のある人に向けたものです。

英語学習に関して、私が留学前にやっておいてよかったこと、やっておけばよかったことをまとめました。

私は日本で生まれ育ち、ごく普通の高校を卒業してから留学しました。

そうしたバックグラウンドの方にはより親和性のある内容かと思います。

参考までに、留学前の私の状況を大まかに並べておきます。

・高校卒業直後 (生物・化学選択)
・留学/海外在住経験なし
・英語のスコア測定経験なし (特に得意ではなかった)

(*高校の偏差値は60くらいで、その中でも平均的な学生でした)

留学経験もなく、何度か海外旅行をしたことがある程度で、英語は少し読めるけど外国人と会話するレベルからは程遠い高校生を想像してください。

そこからいざ留学するとなり、いそいそと英語の準備をしました。

この記事は当時の私の英語レベルからスタートして、役に立った・上手くいった(と思っている)こと・やっておけばよかったことについて書いています。

読み終えた時点で、これから留学される皆さんが具体的に英語学習に取り組むきっかけになれば幸いです。

[やっておいてよかった:まずは単語と文法に集中]


<よかったと思う理由①リスニングとスピーキングの準備>


そう考える理由として、まず当時はリスニングやスピーキングに関することをやってもよくわからない部分が多く、時間効率が著しく悪い状態だったことが挙げられます (後にもう少し踏み込んで書きます)。

「聞き流すだけ」などを試してなんとか楽しようと試みましたが、大した効果は実感できませんでした。

全く知らない単語が流れてきたら聞きとる云々以前の問題 (これはかなり大きかった)ですし、文法がわからなければ頻出する単語の順序の規則性も掴めません。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、ルールがわからないスポーツを観ているような気持ちでした。(英語が不安という方の気休めになるでしょうか。)

英会話をするための準備としても、単語と文法を先にある程度身につけないといけない状態でした。

<よかったと思う理由②教科書が読めるように>


単語と文法を重点的に勉強した結果、予備コースに入って教科書を読む際、ある程度ストレスなく読めるようになっていたのは大きかったです。

実際に英語の教科書や動画を使って「英語でも勉強できるぞ」という心理は、様々な面でかなり前向きな力になります。

とにかく教材を理解するという必須のプロセスで使う単語・文法に先に時間を割いたのは正解でした。

結局どれくらいのレベルが必要なの?と思う方も多いと思います。

現在、ハンガリー医学部留学を控えている/興味を持っている皆さんは、「サイエンス系の教科書をある程度ストレスなく読めるか」を英語力の目安の一つにして、学習を進めてみてください。

医学部留学において英語の医学書などを不自由なく使えることが一番の優先順位ですし、また教科書がある程度読めるようになると、そこからは教科書を読むこと自体で単語・文法を学んでいくサイクルができるからです。

その段階になると気付きますが、教科書などで使われる学術英語で使われる語彙や文法のバリエーションは実はそれほど多くありません。

大変なのは最初の内だと言い聞かせて、とにかくしつこく単語・文法の教材を繰り返し読み込み、まずは教科書を読めるレベルに到達しましょう。

(現地予備コースで実際に使用されているBiologyの教科書 )


<単語・文法学習教材>


留学前の単語と文法の学習には以下の教材を使いました。

これらは予備コース受験準備の際から使用していて(予備コース受験の英語はTOEFL itpから出題)、予備コース合格後もそのまま使い続けていました。

極論、教材は見やすくて周回しやすいものならなんでもいいと思います。

商品ページのサンプル画像を見てもらえればわかりますが、この単語集は説明が簡潔でとてもシンプルですし、基礎問題精講の本も文法本としてはごく薄めです。

とにかく、とにかく繰り返し読み込みましょう。(これがとても大切)

分厚い参考書を1周するよりも、薄くてシンプルなものを3周する方が遥かに身になります。

私自身も以下の教材をひたすら周回していました。

スマホで勉強する方はmikanなどの英単語アプリもとても使いやすいのでおすすめです。


<TOEFL vs IELTS>

また教材はTOEFL用とIELTS用どちらが良いかという議論がありますが、どちらを使っても大差ないと思います。

事務局が執り行う予備コース入試はTOEFL itpの問題が出題されるため、私は受験前から留学するまで一貫してTOEFLの教材を使い続けていました。

ただ、予備コース入学後には政府奨学金の申請のためにIELTSを受検する人が多いです。そこまで見越している人はIELTS用のものを使いましょう。


[やっておけばよかった] オンライン英会話と英作文


前述の通り単語と文法学習に時間を割いていたので、リスニングとスピーキングは後回しになってしまいました。

もっと英語学習を先取りしてやっていれば、というタラレバ話になりますが、特にスピーキングにはもっと早い段階から継続して時間を費やしておきたかったと思います。

口頭試験が多いカリキュラムを生き残っていくため、そして充実した学生生活を送ってモチベーションを保ち続けるために、コミュニケーションはとても重要です。

<ネイティブ発音よりも大事なこと>

ハンガリー医学部(予備コース/本コース共に)には非英語ネイティブの学生が多く、極論、アメリカ英語やイギリス英語などのネイティブ発音を聞ける/話せる必要はないです。

やはり日本人の平均よりも流暢に英語を話す人が多いですが、たいていの学生はそれぞれの出身国特有のアクセントがあり、ハンガリー人の先生たちにも同じことが言えます。

留学してみると、英語の多様性に呆気に取られるというか、みんな結構雑な感じでガシガシ使うんだなあと感心しました。(月並みな感想ですみません)

発音云々よりも、まずは伝わる英語でコミュニケーションをとることが大事ということです。

<リスニングよりもスピーキング>


ここまで述べた通りネイティブ英語だけが使われるわけではなく、リスニングは日本の高校生レベルであれば十分聞き取れると思います。

それよりも時間と慣れを要するのはスピーキングです。

外国語で自分の考えを述べる際、その経験に乏しいとまず心理的なハードルに直面します。

これを解決するには場数をこなすしかありません。

オンライン英会話などのサービスを使えば、日本にいながらでも英語環境を整えることができます。

私自身がオンライン英会話を定期的に利用するようになったのは留学してからでしたが、予備コースを終えて大学生になってからも、不自由なく会話・発言できることは学業と私生活共にとても役に立っています。

<ハンガリー政府奨学金に必要:IELTS/TOEFLのスコア>

ハンガリー政府奨学金を受給したい人にとって、これはとても大事なポイントだと思います。

奨学金の申請にあたって英語能力試験のスコアが必要ですが、大半の人が予備コース中にIELTSを受検して提出します。

その他の英語能力試験と同じく、IELTSでもReading、Listening、Writing、Speakingの4項目で評価され、当然ながら高いスコアをとったほうが奨学金の選考は有利です。

※奨学金はIELTS等の英語スコアと志望動機書(Motivation Letter)、そして成績によって判断されます。

当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、留学して新しい生活に慣れる間も無く、奨学金の申請期限がやってきます。

9月から予備コースが始まったと思ったら1月半ばには申請書類提出のため、本当にあっという間です。

早いうちから定期的にスピーキングを行うルーティンを確立して、IELTSで高スコアを狙いましょう。

<↓ハンガリー政府奨学金についての記事はこちら↓>


<奨学金の志望動機書のための英作文>

こちらも予備コースに入ってからの話ですが、いざ志望動機書を英語で書きましょうと言われても戸惑う人は多いと思います。

フォーマルな単語、正しい文法などは、経験のある人に校正してもらわない限りはまずわからないはずです。

こうした知識は長期的にも役立ちますし、TOEFLやIELTSにもwritingセクションはあるため、こういったオンラインの添削サービスなどを利用して一度しっかりと訓練を積む価値はあると思います。

私もいくつかのサービスを試しましたが、どのサービスも体験期間があるので、自分に合うか試してみるつもりで覗いてみてください。

まとめ


ハンガリー医学部に留学するにあたって、優先順位はどこまで行っても「英語で医学を学ぶこと」です。

それはすなわち、英語でつくられた教材の理解ということになります。

英会話が苦手で…といった相談を受けることも多いですが、もし私の当初の英語レベルに親しみを感じるようであれば、まずはしっかりと語彙と文法を身につけて学業(教科書、動画の理解)に備えるのを優先しましょう。

また政府奨学金は受給できれば経済的に大きな助けになります。

学校の勉強と合わせてですが、早いうちから具体的にIELTSを意識してスピーキングの練習をしていくこと、志望動機書を見越して英作文に慣れることをお勧めします。



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