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『マルチナ、永遠のAI』大村あつし著 感想

「誰か、今のAI技術の進歩と仮想通貨の現状を、わかりやすく物語調で語ってくれないかなあ~」

って、都合のいい話があるわけないと思うじゃないですか。


膨大な情報を小説みたいにお話にして聞かせてくれって、
都合のいい話だと思うじゃないですか。

だけど、それができちゃう人っていうのも世の中にはいるんですね。

それがIT作家の大村あつしさんなんです!

例えば、アルファ碁のこととか
「そういえば囲碁って、AIに負けたんだっけ? 勝ったんだっけ?
そもそも、AIはどうやって囲碁で勝てるようになったんだっけ?」

という、うろ覚えでいる私達のAIに関する情報の

点と点が繋がって線になっていくような気持ちよさ。

囲碁に目を向けても、すでに2016年にgoogleの
『アルファ碁』がヒトを破っている。諸説はあるが、
囲碁の歴史は二千年とも言われる。
しかし、AIはわずか数年の学習で人類の叡智を超えてしまった。

(中略)

AIの本当の凄さは、「努力の天才である」という点につきる。

将棋の2017年「第二期電王戦」におけるAIポナンザと
佐藤天彦名人との対決のことなど、
本当に情報として
わくわくする事柄が小説の世界で語られていくのが気持ちいい。

人間のIQがギネス認定でも228。
だけどこの本に登場する「マルチナ」のAIは、
低く見積もって1万以上。
そのマルチナの、言葉遣いのゆかしさとユーモアを含んだおしゃべりに、
いつの日か惹かれていく主人公。仮想空間でのマルチナは絶世の美女です。

そして、なんとも言えない人間とAIの三角関係。
正直、読んでて胸がキュンキュンしました……。
やっぱり、マルチナの方を選んじゃうのかなあ……
夢中になっちゃうよね、こんな女性がいたら……って、
気づけば真剣に恋の行方を気にしていた私。

理数が得意な人の小説を読みたいと思っていた私に、
ぴったりの小説でした。

本当に面白かった!
仮想通貨の仕組みもこれを読むと、大体わかった気になれます。(笑)

友人に仮想通貨関連の人がけっこういて、
「ブロックチェーン」とか「マイニング」って
なんとなくは教えてもらっていたんだけど、
大村さんの説明はとてもわかりやすく、無駄がなく、きれいなのです。

『マルチナ、永遠のAI』は、大村あつしさんのnoteで試し読みができます☆

本屋さんで見かけたら、買ってね☆(^^)

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