私が子どもだった頃◇秋祭りの記憶
私が小学生の頃のお話しです。
亡くなった祖父と秋祭りに着る着物を仕立てに行った記憶が残っています。
孫の晴れ姿が見たかったのでしょう。祖父が祭りの着物を買ってくれたのです。どんな風に選んだのかは覚えていませんが、鶴や菊などレトロな柄が描かれたデザインを祖父が選んでくれました。
今その着物は、私のクローゼットの中で昭和の記念として眠っています。その箱の中にはリボンの形をした作り着けの帯も置いてあるはずです。
大きくなってもとっておこうと思うくらい、私にとっては女子心を目覚めさせてくれた大切なものだからです。
祭りの宮出しの日に初めてその着物を着て髪飾りを着けてもらった時のことは忘れられません。
「着物ってこんなにスースーするんだ、帯がパコパコするなー、だけど何だかいつもと違う私」女の子でいる実感がありました。少し内股で歩いてみます。慣れない、恥ずかしい感覚でした。
みんなに見て貰いたいけど、でも凝視されると気恥ずかしいような不思議な気持ちを今も思い出します。
走りたいけど走れないし、歩くだけで大きな髪飾りが頭からずり落ちてきそうな体験は忘れることが出来ません。
大人になって振り袖を着たときも同じような気持ちになりました。
女子と着物姿、最近は秋祭りで着物女子は見かけなくなりましたが、あの時の思い出は私と祖父を繋ぐとても大切な記憶です。
あの着物をもう一度出してみよう思いました。
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