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日本の伝統◇着物の素敵

緞帳どんちょうが上がると舞台は春爛漫でした。
桜の花が咲き誇る上野の山で、元禄時代の人たちが花見を楽しむ光景です。
舞台上では踊り手が優雅に春の舞を披露する「元禄花見踊げんろくはなみおどり」が繰り広げられました。

衣装が本当に華やかで眩しく映ります。パステルな色合いが、春のイメージをより高めていました。

洋服の華やかさとはまた違った独特の色合わせで、日本らしい美意識を感じるものでした。

これは愛媛県松山市での歌舞伎公演のひとこまです。中村勘九郎さんと七之助さんが出演する春暁公演でした。

その日会場には和服姿の観客もたくさんいて、開演前から私は落ち着かないでいました。着物の着こなしを見るのが楽しかったのです。

最近は、日常生活で着物姿を見ることが本当に少なくなくなりました。茶道や華道をしている人がお稽古の時に着ているか、そうでなければ成人式か大学の卒業式くらいです。

「私が小学生の頃は参観日に母親たちが着物を着ていたのにな」なんて思いながら、それぞれの和服姿に見入っていました。



そして、一人の女性の着こなしに釘付けになったのです。

髪の毛を紫に染めて、粋に着こなしている高齢のマダムです。

後ろ姿から目を奪われました。
着慣れているのが分かります。
最初に粋さを感じたのは帯の刺繡です。
渋めの色の帯に浮き出るように能面の刺繍が施されていました

着物の柄はストライプで深みのある色同志を組み合わせながら、決して地味ではない粋な派手さを感じます。色が多様されているのにもかかわらず全体で見ると、統一感があるのです。

バッグやぞうりも着物と上手くコーディネイトしていました。

その女性の着こなしから、和服の美を感じました。
様々な色や柄が使われているのにトータルで見たときに一つの作品になって見えるのです。
これほど素敵に着こなすにはこれまでに着物をどれだけ着てきたんだろうと女性の着物歴にまで思いを馳せました。

「着物って素敵」その女性の着こなしから着物の奥深さを感じました


【毎日がバトル:山田家の女たち】

《海外には無い日本の美よね》

※92歳のばあばと娘の会話です。

「和服は私も好きでねー、やっぱり着物、帯、帯締めの色の調和とか、草履の高さとか、すべてマッチせんといかんけんね、これが難しいけど、私は合わせるんが好きじゃった」

「お母さん、和服は洋装の組み合わせとは違わいねー」

ほんの少しのバランスなんよ、帯締めの締め方ひとつでも違うけん、海外には無い日本の美よね、クール言うんかなー

母からクールと言う言葉が返ってびっくりしましたが、本当に日本の着物はクールですね。


最後までお読みいただいてありがとうございました。
たくさんある記事の中から、私たち親子の「やまだのよもだブログ」にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。
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