【2023.5.26.】2024年に向けた新しいリハビリテーションの形⑥「生活期で取り組む新しいリハビリテーションの形」
このコラムはシリーズコラムです。
ここまでのコラムでは、報酬改定の経緯から、厚労省が求めているリハビリテーションの在り方のこと、阻止で実践すべきリハビリテーションの考え方について述べてきました。そして前回のコラムでは病院リハの形について書いたので、今回は2024年に向けて取り組むべき、生活期のリハのことについて書いてみたいと思う。
リハビリテーションのマネジメントやリハ会議についてはこちらの動画でも話しています。
リハビリテーションのマネジメントの実践は不可欠
加算としてのリハビリテーションマネジメントだけではなく、生活期リハビリテーションでは、リハビリテーションをマネジメントすることが必須となる。
その根拠は以下の図に示す、厚労省の文言である。
「必要な時期に必要な期間を定めてリハビリテーションの提供を行うことが重要である」という部分が今後の改定でも必ずクローズアップされてくる。
そうして「必要な期間」という部分においては、要支援の訪問・通所いずれの場合でも1年超は減算という形ですでに改定されている。
訪看リハではリハマネ加算を算定することはできないが、通所リハ・訪問リハと同じように1年超の要支援は減算となることから考えると、生活期のリハにおいては「期間を定めたリハビリテーション」の実践が必要であり、その結果として「リハビリテーションの修了(卒業)」を積極的に実施すべき頃合いなのではないでしょうか?
そんなことを図にまとめたのが以下のものである。
生活期リハの効果判定と目標設定
上記の4つの図は、大阪府訪問看護ステーション協会の研修会でお話しさせていただいた時のスライドです。訪看リハにおいて実践している効果判定や目標設定のための関わり方についてまとめたものです。
適切な目標を設定する
必要な期間を定めてリハビリテーションを提供する
目標の到達度合いを確認し(効果判定)
目標が達成すれば、それを維持できる取り組みを行い
リハビリテーションの修了につなげる
訪問リハ、訪看リハは対象者の要件が設定されていることから、対象者さんの状態が改善し、通所につなげることができるのであれば通所リハや通所介護に移行することが2030年以降は強く推奨されることになっていくだろうし、そのための仕組みとして訪問リハや訪看リハの期間を限定することになっていくだろうと報酬改定の予測をしています。
そこに向けて2024年に向けた生活期リハビリテーションにおいては、リハビリテーションの修了(卒業)に向けた取り組みを開始していくことが必要だと考えています。
リハの修了や目標設定については、こちらも参考になりますよ。
◆コラムについてのお問い合わせ
◆こちらもおすすめ
やまだリハビリテーション研究所
作業療法士
山田 剛
ここから先は
フリー作業療法士として日々書いております。サポートは励みになっています。サポートなくてもお買い上げいただけますが、あると嬉しい。