
リハビリテーション業界は変化する業界、あなたは生き残れる自信がありますか?
1991年と2016年の違い
僕が作業療法士としてデビューしたのは1991年でした。当時と25年後の2016年とではリハビリテーション業界は大きく変わりました。
日本作業療法士協会の会員番号は4000番台です。当時は日本全国に5000人弱しか作業療法士がいませんでした。今は当時の10倍以上の会員がいます。
リハビリテーション業界の変化
2016年時点で臨床経験10年目くらいまでの理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の方は知らないだろうけど1991年と2016年とでは全然業務スタイルが違います。
リハビリテーション専門病院が少なかった
今でいう回復期リハビリテーション病棟っていうようなシステムはありませんでした。リハビリテーションそのものに専門的に関わっている病院は少数でした。
入院期間の制限もほぼありませんでしたので、
半年以上入院していて長かったら1年間くらい入院してリハビリテーションを受けることもありました。引き続き外来リハビリでも同じ患者さんを担当していました。
入院から外来までをトータルに同じセラピストが担当することができる時代だったのです。
2000年(平成12年)が変化の節目
介護保険が開始されて、回復期リハビリテーション病棟が開始されたのが2000年(平成12年)です。
入院期間に制限が設けられて、平均入院期間が短縮しました。私が勤務していたリハビリテーション専門病院でも介護保険が開始された初年度の平均入院期間は短縮し、自宅復帰率も80%超から60%台に低下しました。
その結果、1カ所の病院でトータルにリハビリテーションサービスを提供していた時代が終わったのです。
入院期間が短縮しても、患者さんの回復期間は短縮しませんから、退院後もリハビリテーションサービスを利用することが必要となりました。
ワンストップサービスの意味が変わったのです。
1991年のワンストップサービス
1カ所の病院で入院外来のリハビリテーションサービスを利用できる。(同じスタッフが関わる)
2016年のワンストップサービス
大きな法人が医療保険から介護保険まで多彩なサービスを提供する。(法人や施設は同じでも、関わるスタッフは変化する)
患者さんの立場から見ると
病院でのリハビリ担当者
次の病院や老健施設でリハビリ担当者
在宅で
通所リハビリの担当者
訪問リハビリの担当者
などなど、1人の患者さんが担当してもらう理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の数はものすごく増えてきたのです。
2004年(平成16年)疾患別リハビリテーション開始
2016年現在の回復期リハビリテーション病棟の枠組みの基本は2004年から始まりました。
1単位20分のリハビリテーション。最大9単位まで提供するっていうような2016年まで通用していた病院リハビリテーションのスタイルはここから始まりました。
ところがこのスタイルも2016年の診療報酬改定で終わってしまう。
2016年の診療報酬改定では、7単位以上のリハビリテーションを提供する事に対しては一定の条件を満たした病院だけに限るという方針が出ています。(この記事は2016年2月7日に書いています)
無条件に9単位のリハビリテーションを提供することができる時代は終わったのです。
現在10年目までの若手セラピストの多くは病院で働いていますが、病院だけで働き続けるっていうstyleも終わってくると思います。
9単位のサービスを提供できなくなると、病院によっては理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の余剰人員が出てくる。
だから、訪問リハビリや訪問看護や通所リハビリテーションに人材を配置転換しないといけない時代がやってくる。
そうなると、病院だけで働いていた時代とは異なる働き方をせざるを得なくなってくるだろう。
その時に働けるように備えている若手セラピストはどれくらいいるのだろう。?
そんな時代に対応できるように、若手を指導しているベテランセラピストはどれくらいいるのだろう。
心配な方はこの二つを読んでみてください。
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