思わぬ事が起きた時に大切にしたい5つの思考
先日、自分の中で”仕事を選ぶときに考える3つの視点”の中で大事にしている価値観であるキャリア・アンカーのお話をいたしました。
要約すると、3つの自己イメージである①才能と能力、②動機と欲求、③態度と価値の3つが重なる中で最も大事にしている思考を考えることがキャリアを考える上で重要であるという内容でした。
ですが、キャリアを築く上で、自分が意図しない出来事が起こります。
予期せぬ異動や、会社の倒産、向いていないと思っていたマネジメント職への昇進など
良い出来事も悪い出来事も、自分の人生には起こる可能性があります。
自分の中で大事にしている思考を考えて、目標を立てていても思ったようにもいかないことがあります。
このような出来事を計画的偶発性と呼びます。
そして、自分のキャリアを築く上うまく計画的偶発性を乗り越える思考が必要であると考えられています。
今回は計画的偶発性に基づく理論をお話ししてきます。
何かの転機が起こっている方や、今後のキャリアを築く考え方にはプラスになるかと思います。
計画的偶発性理論
ジョン・D・クランボルツが提唱した理論であり、キャリアの8割は偶発的な出来事から起こると言われています。
定義は以下の3つで成り立ちます。
予期せぬ出来事がキャリアを左右する
偶然の出来事が起きたとき、行動や努力で新たなキャリアにつながる
何か起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える
偶然の出来事を待っているだけではなく、自分で行動することの重要性も唱えています。
そして、柔軟に物事を捉えるために目標を定めすぎず方向性を決めて行動をすることが大切としています。
その中で想定外の出来事が起こっても、チャンスだと捉え、積極的に行動するとキャリアの可能性が広がります。
これを「プランドハップンスタンス理論」とも呼びます。
5つの行動特性
計画的偶発性を起こすには5つの行動と特徴が必要であるとしています。
好奇心:新しいことに興味を持ち続ける
持続性:失敗してもあきらめずに努力する
楽観性:何事もポジティブに捉える
柔軟性:こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる
冒険心:結果がわからなくても挑戦する
5つの行動特性を見て、自分や周りの人で突然のイベントにも柔軟に対応してそれが転帰となっているような人がいたらイメージがつきやすいかもしれません。
キャリアアンカーと計画的偶発性
ここで整理してみると、キャリア・アンカーは自分の大事にしているものを考え目標を定めているのに対して、計画的偶発性の理論では目標を定めすぎないことを重要視していますので一見すると逆の理論にも感じます。
ですが、キャリア・アンカーは自分の価値を見定めるものですので、そのキャリアを築く上で起こる出来事については柔軟に捉えるということを考えると、重要なところを組み合わせて考えられると整理がつくかもしれません。
理論の捉え方(補足)
キャリア理論はその時代にあった理論がそれぞれ提唱されていています。
ですので、相談される方の背景や考え方、社会情勢などの時代背景に合わせてそれぞれのキャリア理論を組み合わせて考えていく必要があります。
必ずどれかの理論に偏る必要はないということだけは覚えておいてください。
まとめ
今回は、計画的偶発性という予期せぬ出来事に対しての捉え方の思考についてお話しをしました。
特に変化が激しい現代社会にはよく当てはまる理論ものかもしれません。
特に、何か思わぬことが起きたという人や自分のキャリアを考えなければいけない事が起こったという人に役立てられれば良いなと思います。
本日の記事が少しでもみなさんのためになれば嬉しいです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
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