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2022年に読まれた記事best10

 自分のnoteを見返して、僕の書いた記事のベスト10にどこまで意味があるか自分でもわかりませんが、1年の振り返りとしてまとめようと思います。

10位:配信サービスにおける著作権分配率アップはデジタル革命の「個へのパワーシフト」で、Web3に向かう流れであるという意味

 タイトルが長いのはなんとかならんのか?(笑)と読み返して反省しました。サブスクサービスからの分配で楽曲(著作権)の比率が上がってきた背景には、音源制作が安価で個人でもできるようになったことがあり、それは分散型というWeb3の概念にも合致するんだよという指摘をしました。
 将来的な方向としては、原盤権も著作権も一元管理してまとめて分配するのが合理的になっていくでしょうね。

9位:やっとストリーミングの時代になった日本でクリアするべき音楽業界の課題

 ITメディアで音楽業界の分析記事があったので、そこを起点に音楽業界の課題とまとめてみました。

8位:JASRACと音楽教室の不毛な裁判から僕たちが学ぶべきこと

 著作権関連、特にJASRAC関連の訴訟などは「一言言いたい!」みたいな人が多いですね。コメントもいただけてありがったかたです。ただTwitterとかだと「著作権厨」というのでしょうか、著作権問題について「俺は知ってるから教えてやる」的な発言の人も見かけます。著作権のルールは人類が音楽を豊かにするためにあるものですし、デジタル化の進展と、来たるべきブロックチェーンの社会実装において、根本的にルールの変更を行うことが必須です。「今のルールだとこうなっている」ということだけ語るのは意味がないと僕は思っています。そんな未来志向、ルールの決め直し必須というスタンスで、そして音楽の実業を知る者として、今後も発言して行こうと思います。

7位:近い将来に起きる音楽出版権(著作権)の変化の話〜ニューミドルマンコミュニティMeetUpExtraレポート

 講座形式をやめて、コミュニティにした「ニューミドルマン」も3年経ちました。コミュ内の有志が積極的に活動してくれて、充実してきています。活動も今月からnoteに移しました。コンテンツも充実させていくつもりなので、興味のある方は、是非チェックしてください!

6位:ポニーキャニオンがIMCJ参加で、世界標準のドメスティックレーベルに

 歴史のあるレコード会社ポニーキャニオンがIMCJというインディーズの団体に加盟したのは、業界的には意義がある事件でした。推進した執行役員の今井さん自身は語りにくい部分もあると思ったので、その価値を業界など何もしれない方にもできるだけわかりやすく書きました。

5位:チューンコアの新サービスは「日本型著作権エージェント」の到来

 TuneCoreJapanの著作権管理業務開始も、今年の日本の音楽界の重大ニュースの一つです。代表の野田くんと随分前からディスカッションしていましたが、実際に始まってみると、これが「日本型エージェント」なんだなと実感しました。日本の音楽界の未来はスタートアップが切り開いていくのでしょう。上場したTHECOO、伸長著しいAudioStockなどビジョンを持った起業家が率いる会社出てきているので期待しています。

4位:慶應の講義で語った「昭和のキャリアプランを語るオトナのノイズに気をつけろ!」

 大学生や専門学校生などの前でお話する機会が増えているので、職業選択、キャリア設計の考え方をお話するようにしています。終身雇用制度はとっくに崩壊しているのに、いまだに「就社」型のキャリアプランが世間にあふれているのは、若者にとってとても危険なことだと思っています。深い考えてない大人は、ノスタルジーや不見識から、昭和の成功体験を語ることも少なくありません。そういうノイズを見極められるような啓蒙は今後も続けていきたいです。この記事はスマニューなどでも紹介されて広まったようで、嬉しかったです。

3位:まだ「メジャーデビュー」したいアーティストへ〜録音専属実演家契約という害毒〜

 一昨年の投稿ですが、継続して読まれているようです。レコード会社と契約する際にアーティストに提示される「専属実現化契約」の基本形が、CD時代の高額契約金を前提としていたものから変わって無く、アーティストサイドにリスクが高くなっていることは、業界側からは語られない情報です。少しでもお役に立てたなら幸いです。

2位:Chapter3:日本の音楽ビジネスの仕組み<6>(お金の流れと収益構造を知る)

 これは2年前の記事ですが、何故かPVが多いですね。2015年に上梓した『新時代ミュージックビジネス最終講義』は、僕自身にとってもエポックになった書籍です。多くの部分がいまだに古びていないのは、日本の音楽界のデジタル化の進展が遅すぎるからなのですが、ここで書いたとおりになってきているので、僕のビジョンが間違ってなかったことの証明にはなるのかなとも思っています。「みんな俺のいう事聞いてね。当たってるでしょ?」ってよく思います(笑)noteに全文公開してマガジンにもしています。

1位:MIX師協会で語った著作権の捉え方とコーライターとしての可能性

 2022年に一番読まれた記事はなんとこれでした。MIX師という新しいポジションが注目されているし、新しいだけにエネルギーを感じますね。音楽が個人が自己責任でやる、できるようになった変化の中で、MIX師というフィールドから音楽クリエイターとしてのキャリアを始める人がでてくるのも面白いなと思っています。代表の小泉くんに誘われて、MIX師協会の賛助会員になることにしました。

来年は領域を広げて書いていきたい

 見返してみて、慶応でのキャリア戦略の話以外は、音楽ビジネスの話ばかりになっているのが、ちょっと不本意でした。エンターテック・エバンジェリストの守備範囲は音楽以外にも広く構えているつもりですし、StudioENTREもスタートアップスタジオとして広い分野での事業開発を手掛けています。
 イノベーションの考え方、Web3時代のコミュニティ構築、ブロックチェーン技術の社会実装、インバウンドビジネスの有るべき姿などなど、書きたいこと、読者に問いかけて一緒に考えたいテーマ領域はたくさんあります。来年は、どんどん書いていこうと思います。
 読書も快調に続けているのですが、読書記録にまとめる機会が少なくなっています。来年は、音楽以外のイノベーションの話や、これからの日本は広義の文化的資産をグローバル市場でマネタイズすることが重要だという観点から書いていきたいです。
 Podcast「ENTERTECH STREET」も毎週月曜日更新で1年間やりきりました。こちらもブックマークしてください!

 エンターテックエバンジェリストと名乗っていることに恥じることのないように、来年も有意義で、未来志向の情報発信を続けていくつもりですので、宜しくお願いします!


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