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【読書メモ】 実践!ストレスマネージメント 3章 職場のコミュニケーション 〜人間関係をより良くするために〜

1章 レジリエンス 〜ストレスをはね返す力〜
2章 ストレスマネージメント 〜ストレスの解決と解消〜 前半
2章 ストレスマネージメント 〜ストレスの解決と解消〜 後半

書籍を読んで理解をまとめていきます。書籍の内容を引用しているわけではないので、一部齟齬があるかもしれませんが、それを踏まえて読んでいただけると助かります。

要約

仕事をするときに人間関係が非常に重要である。職場の人間関係がうまく行かないとストレスを感じてうまくいかない、体や心にも影響があるからだ。
人間が働く意欲の源には人間関係にある。人間関係が良いと意欲が出てくる。上司や同僚とと人間関係が良くてお互い助け合いながら仕事をしているときと、孤立無援で仕事をしているときだと全然違う。人間関係が膜行っていると働く意欲が自分の中から親善に湧いてくる。仕事上のストレスが強くても軽減する。だから、活き活き働くためには、いい人間関係が築けているかがカギになる。そのために、この章ではコミュニケーションについて考えていく。

3-1 コミュニケーションについて考える

人間関係において、コミュニケーション(伝達)するというのは、言語的な方法と非言語的な方法によって、「知覚」「意思」「感情」「思考」を伝達し合うということ。私達が日常頭の中で行っていることは、本人にとっての事実(知覚)、何が起きたのか(思考)、どう感じたのか(感情)、どうすることにしたのか(意思)の精神活動の繰り返しではないか。

例えば、残業することになったことと、友人と会食の約束があるのか「事実」仕事をすべきであると行ったことが「思考」であり、「残業したくない」「つらい」が「感情」、諦めて残業を優先するのが「意思」になる。

このようなときに、上司がさぞかし残念だろうなと気持ちを理解し予定を諦めた意思を評価して感謝されることと、当然だと思われるのでは、大きな差があり前者の上司だと「分かってもらえた」と感じるのではないか。発生した事実に対しての考え(思考)、気持ち(感情)、決めた「意思」の3つが伝わって「分かってもらえた」と感じるのではないか。気持ちの部分を伝える手段として、言葉や文字よりも、表情や話しぶりなど言語以外の部分によるところが大きいのが日本文化の特徴と言える。つまり、話を聞くときには、相手の非言語的な部分にも十分留意して「考え(思考)」「気持ち(感情)」を同時に聞くように努める必要がある。

3-2 コミュニケーションをうまくとるために

1つの会話には4つのメッセージが含まれている。同僚が「今回の仕事はきついわ」と言ったときに含まれているメッセージを確認しましょう。1つ目は、仕事が多いという事実、2つ目には、1人でするのは無理だといった考え(思考)、3つ目は大変な仕事をしていてつらいという感情(気持ち)、関係性を基にした「手伝ってくれよ」といったものがあります。もし上司なら、「仕事減らしてください」という期待が含まれる。先ほど説明した「意思」は、実際の会話としては「考え(思考)」としてきく。そう考えると1つの会話には、事実、思考、感情、関係性の4つのメッセージが含まれる。この4つ全てを伝達できたら、コミュニケーションが上手く取れたことになる。

4つのメッセージを受け取るために留意していおくと良いのは、伝達方法だ。伝え方には、言語的な方法と、表情や身振りなどの非言語的な方法がある。日本人は、事実と思考は言葉で表現することが多いが、感情と関係性は非言語的な表現で伝えることが多い。そのため、非言語的に伝えようとしていることをうまく汲み取れるかどうかが大きなポイントになる。気持ちを上手く汲み取れるかどうかがとても重要なのである。
例えば、愚痴を聞いてもらって楽になったりスッキリするでしょう。自分の気持ちをわかってもらえたと思うと気持ちが楽になるのである。人間は辛さや悲しさ、怒りなどの気持ちを相手がわかってくれて同じような気持ちになってくれた感じたときに一体を感じたり、気持ちが通じたと感じて気持ちを楽にして癒やしてくれる。気持ちをわかってもらえると自然に新たなエネルギーが湧き出てくる。

コミュニケーションをうまく取るために必要なことは、自分の考えや気持ちを相手に伝えることです。コミュニケーションを上手く取るためには、一方的ではなく、話したり聴いたりと、会話のキャッチボールをうまく行えることが必要です。そして、事実や思考を伝えるためには、伝えたいこと(事実)や自分の考えを論理的に明確に相手に表現することも必要である。そして、気持ち(感情)をお互いに尊重して理解し合うことが必要になってくる。相手の感情に気を配って、意味をわかり合うことが信頼関係の構築につながる。そして、自分が伝える場合は話の流れを考えて、相手に不快に思わせないタイミングや方法で自分の気持ちを伝えることも大切になる。自分の言いたいことを言うことが良いことになるのは、相手との関係がより深いものになってこそである。
会議などで、「そうは言ってもできないよね」となるのは、気持ちの部分を無視して事実と思考のところで決めているから。ほんとうの意味での合意形成には、お互いが本音、すなわち気持ちを話し合って納得の行く結論を出すことが重要である。
メールでは、会話と違った特徴がある。メールでは感情(気持ち)を伝えることが少なくなっている。だから、気持ちと期待が伝わっていないことを理解して利用する。そして、感情的になっているときにはメールで伝えてもらうことで、事実と思考が整理されるという特徴もある。しかし、関係が良くない場合など、メールで済ませたいときときこそ、会って話し合うことが大切ということを覚えておいてください。

上手な話の聞き方について説明する。コミュニケーションは、文字や言語的なものだけではなく、非言語的な部分が重要である。話の聞き片手最も大事なのは、テクニックやスキルではなく、「相手が伝えたいことを理解するため」に聴くってことを忘れないこと。そして、相手が伝えようとしていることの心理を理解しなくてはならない。相手が伝えようとしていることを理解しようと、考えながら真剣に聞く必要がある。
理解しようとして聴くためには、「事実」「思考」「感情」「関係性」に従って聴いていくのがポイントである。相手がどんな事実で、どんなか投げ方で、どんな気持ちでいって、何を期待しているのかという4つに留意して話を聞くことが大切である。特に、気持ちや期待は、言葉で表されることがすくなく、表情や身振りから察する必要がある。そして、自分が察していることが間違っていないか、相手に確認する必要もある。「〜な気持ちではないかと思うんだけど、どうだったの?」とか「そのとき、どんな気持ちだったの?」といった質問をすると良い。適切な質問をしながら話を聞いていくことがよい。
話の目的は、相手の伝えたいことをできる限り性格に理解することである。だから、わからない点や理解できないことをは正直に伝え、わかるまで聴くことが大切で、そのような姿勢が相手を理解しようとしてくれていると相手に感じてもらえるのである。

上手な話し方について説明する。上手な話し方は、自分が伝えたい事実、考えていること、どう感じているのか、何を期待しているかという点について整理しながら話をすることである。話の「仕方」で大切なのは、相手の様子を見ながら話をすることである。一人で話し続けるのではなく、相手が言葉をはさみたいと思われるときには相手に話してもらうようにするし、わかりにくそうな話をしていたら丁寧に話すといったように。
なにか説明するときに最も大事なことは、「なぜ説明するのか」である。これは、まず相手に聞く耳を持ってもらうためである。相手が聴く気になってから説明すると、相手に伝わりやすくなる。また、一般的なアウトライン、ポイント、ナンバーを整理して予告しながら話すと相手は理解しやすくなる。理解を確認するときは、「おわかりいただけましたか?」ではなく、「どのように理解いただけましたか?」と相手の理解を具体的に聞き、相違がないか確認すること。

3-3 意見が対立したときの話の進め方

「言いたいことが言える人が羨ましい」といった話を耳にしますが、言いたいことが言えるのは本当にいいことなのか。言いたいことを一方的に言ったり、自分の意見を押し通してしまったら相手との関係はどうなるのか。そうやって決めて、相手が心から協力してくれるだろうか。言いたいことを言って相手を封じ込めたとしても、それはいいことにはならない。
逆に自分の気持ちを押し殺して同意するのはいいことだろうか。その場は丸く収まり相手との関係は維持されそうである。しかし、自分のやりたいことが実現できず、恨みやつらみが生じてしまう。そして、相手との関係も良くならない。自分の意見を押し通しても、自分の意見を押し殺しても良い結果にはならない。

そこで、「相互理解型」のコミュニケーションをするのがよい。これは、自分の意見や気持ちをありのままに表現して伝え、相手の気持も聴いて理解する、お互いの意見や気持ちを理解できるまで聴くコミュニケーション方法である。アサーションという手法に似ているが、アサーションでは自分の意見を伝えるところにフォーカスしているため、この方法は「相互理解型」と呼ぶようにする。
自分は賛成なのにAくんが反対するという場面。ここでやるべきなのは、なぜ、Aくんが反対なのか、意見、考え方、気持ちなどを納得できるまで聞きくこと。納得できるというのは、自分が意見を変えるわけではなく,Aくんの視点で考えれば反対するのも理解できる状態である。そして、逆に自分の意見や考え方も正直に話し、A君が納得できるようにする。お互いが「相手の言うことも一理あるな」と理解できるところまでしっかり話し合うのである。これを相互理解と呼ぶ。
相互理解できたら、一緒に落とし所を考える。対立して答えを出そうとするのではなく、お互いの意見や考え方を理解し尊重することでお互いが納得できる落とし所を見つけ出す。結果として、新たな仕事をすることになるかもしれないし、やめるかも知れないし、別の方法になるかも知れない。しかし、お互いが納得して決めたことならお互いの理解が深まり関係が良くなる。

3-4 チームワークについて

チームワークが大切だと言われるが、それは雰囲気がいい、仲がいいでは不十分である。なぜなら、「チーム」は「目的が同じ人の集まり」で、「ワーク」は、「仕事、機能」だから、チームワークは「目的を果たす機能が良い」ことが求められるからである。では、チームワークが良くなるためには何が必要なのか。
1つ目は、メンバーの目的が一致していることである。表面的な話し合いではなく、それぞれの考えや気持ちを話し合い、その上でお互いが理解し納得することが重要である。そして、
チームの目的が決まったら、2つ目として役割を決めることになる。役割はチームの目的を果たすために最も適切な耐性にすること。特性や希望を踏まえるのは大切だが、チームとしての機能を考えると希望通りにならないこともある。その場合はメンバーで話をして、相互理解のもと目的に強調して決める。
チームの耐性ができたら、作業を始める。1つの目的に向かって作業するので、お互いの情報共有が必要である。そのためには定期的に必要に応じたミーティングや相談が必要で、相互に事実と考えと気持ち、関係性を正確に伝えうことが大切である。

感想

こちらの書籍はストレスマネージメントの書籍なので、本章の最初には「コミュニケーションがよくなると仕事のストレスが軽減するからコミュニケーションを良くしようね」という主張です。本文を読んでいるうちに、いつのまにかストレスマネージメントのためのコミュニケーションではなく、「コミュニケーションを良くしよう」が主題になってきているので、書籍を買って読む方は気にしながら読むとよいかと思います。
個人的には、3章のコミュニケーションを良くする方法は、マネジメントの方にはとてもいいメソッド集だと感じました。いち社員として、自分が仕事でのストレスを減らすために、コミュニケーションを意識して、他の人の愚痴を聞いてあげたり、非言語的に伝えられるメッセージを読み取ってあげるというのは、仕事のストレスから救われたい人にはちょっと大変すぎるのかな、という印象です。

事実、思考、感情、関係性(期待)に関しては、意識せずにできない人もいると思うので、話し相手ではなくてもドラマや、電車の中の人の話を聞いたりしながら整理する練習をするのが効果的だと思う。ドラマだと、感情を込めて演技してくれているので、理解する練習にはちょうどいいように思う。会話の中でいきなり実践しようとしたのですが、大変すぎてうまく行かなかったので、練習することで慣れて負荷をへらす必要があるように感じた。

非常によい本なので、読んでみたいと思った方はぜひ買ってみてください。私の要約よりも短く簡潔にまとめられた各章や節のまとめも本に記載されていますので、読みやすいです。


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