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男でもあるような、女でもあるような、どれでもいいけど、やはり生きづらい

昔(中学生のころ)、
あなたは男ですか? 女ですか? それはどうしてそう思うのですか?
という限りなく哲学チックな小説を書いたことがあります

というのも、私自身が女に生まれながら
男の子に憧れて、いつしか男の子だったらいいのにと思ったからです

私は兄のことが大好きで
いつも後を追いかけて
兄と同じことを自分もしたいと
なんでも真似ていました

ところが、私が女であることから兄にNOと言われることも多く
いつも悔しい思いをしていました
(兄や友だちのように山の上で立ちしょんをしたいと泣いたことがあります)

やがて生理がきて
私は中学校1年生で女の子を好きになりました
今でもあのドキドキは忘れられず
それ以外の恋愛の心躍る感じとは全く違います
私の中の男の子が恋をしたのです

女であることから彼女のそばにいけたし
相談(恋愛相談で苦しかったけど)をしてもらえることも嬉しくて
女でよかったなと思いました

横並びで窓際で話していた時
彼女の肩に自分の手をかけたくて、ずっと肩の数センチまでいった手を
結局肩におろせなかった
女ともだちとしてなら、そんなことは普通の行為なのに、
だから何も怖くないと思いながらも、できませんでした
男だったらよかったのにと思いました
(複雑ですが、男だったらちゃんと思いを伝えられたと思ったからです)

彼女を守りたいと思いつつも
彼女がいろいろな相談事をしてくれるのを聞いているふりをして
すべてが彼女の思い通りにいかず
一人ぼっちになったら自分のことを好きになってくれるか
そんなことを考えていました

男性に対してはそんな風に思ったことがないので
自分の中の男性脳と女性脳は別物なのかと思います

自分は頭がおかしいのかな、と思い
誰にも言えませんでした

やがて、女性でありながら男性でいたい
男性でありながら女性でいたい
という人がいることを知り
自分もそれに当てはまるのかもしれないと思いました

しかし
私は生理がきて、母がお赤飯を炊いてくれた時嬉しかったし
スカートも好きだし
男の子を好きになることもあったのです

明日から男の子になれるとしたらなる?
と言われたら迷わず男の子になりたいと思ったでしょう

女であることを否定というより
ただ男の子でありたいという感じ

また中途半端な

このことに、私はまた悲しくなりました
私は女であることも上手にできず
だからといって中身は男の子ですとも言えない

やはり
どこにも所属できない
他の人と違う

やがて
私は自分と同じ境遇の人と出会いました
自分は男の子のほうが向いていると思いつつ
女の子を好きになったり 男の子を好きになったりする
結婚をして子供もいる

その人もどっちつかずの自分に
ずっと疑問を抱いていたという

いま、LGBTQが取り上げられるようになった
そのことにいろいろな意見があがっている

これはそんな極端な話ではなく
グラデーションのようにさまざまな人がいるのだと思う

だけど一般的といわれる
大多数のタイプから漏れた人間は生きづらさを感じる

私は自分がこんなだからなのか
同じような人はもちろん
性同一性障害のいろいろなタイプの人とも友だちになった
同じニオイをかぎつけるのか
引き寄せられるように友だちになった

そんな私だから思うのだが
実は、グラデーションを含めれば
思ったより一般的と言われる純粋な男性・女性は少ないのではないか
そう感じる

小学生から高校生くらいの年齢で
そういうことを気軽に相談できる場所が増えればいいのにな

そんなに特別なことじゃないし
良いとか悪いとか、そういう問題でもないんだよ


そんな風に受け止めてくれるところがあれば
生きづらさも変わってくるんじゃないかな
そう感じています

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