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創元社note部
2022年9月15日 09:53
第9回|コウセイ畏るべし1.校正のおかげです この連載では、いささか古めの本を多く扱ってきた。意図してそうなったというよりは、気づいたらそうなっていた。といっても、現代の本にエピグラフがないわけではない。むしろ、日々手にしている本のあちこちでお目にかかる。 最近読んだ本で、こんなエピグラフに出会った。 これは校正者の牟田都子さんの『文にあたる』(亜紀書房、2022)という本に現れる引用
2022年2月15日 00:13
第2回 モンタージュ式エピグラフ、あるいはザナドゥへの道まさに奇蹟ともいうべき創意工夫の極地であった。S・T・コウルリッジ(★1)1.エピグラフは扉そのもの 前回、「エピグラフは異界をつなぐ扉のようなものだ」と書いた。 これはものの喩えというもので、実際にはエピグラフは扉ではない。てなことは言うまでもなく、お分かりいただけると思う。 などと述べておいて恐縮だが、こう書いている私の