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【第5回】薬剤師100人カイギ:薬剤師の未来を再定義する100の旅 - 第5回レポート


薬剤師100人カイギとは?

  • 世間的には「ただお薬を渡すだけの人」と思われている薬剤師ですが、薬剤師のキャリアや価値観は本来もっと多彩。その奥深い可能性を引き出すことで、未来を創る力が秘められています。「薬剤師100人カイギ」は、薬学のフィールドから集結した100人の薬剤師が、キャリアの軌跡、そこにかける想いや情熱、挑戦の体験などを共有する舞台。20回にわたるセッションを通じて、あなたに新たな視点を提供し、キャリアの選択肢を広げるきっかけを与えます。

  • 薬学生、薬剤師、そしてその他の薬学に関わられる皆さんが、自分自身のキャリアパスを大胆に描き直し、新たな挑戦に勇気をもって飛び込む一助になることを期待して、「薬剤師100人カイギ」第5回目のレポートをお届けします!

薬剤師100人カイギHP

第5回目(2024年1月20日 開催)まとめ

~ 登壇者紹介 ~

一人目:ブラックフィールズコンサルティング・代表 黒田垂歩
「おくすりのバトンを、次世代にわたす為に」
100人カイギvol.5の一人目の登壇者は、お薬を軸に多彩なパラレルキャリアを持つ黒田さん。黒田さんは、アカデミアの研究者からグローバル製薬企業での業務、そして副業での活動と様々な経験を通してこの薬学業界に必要なことは何かを共有していただきました。(⇒詳細レポート

黒田垂歩さん

二人目:NEWRON株式会社 代表取締役社長 西井香織
「旅する薬剤師」
100人カイギVOL.5の二人目の登壇者は、NEWRON株式会社代表取締役社長の西井さん。西井さんはWill Can Marketで考える、事業アイデアの着想法を、「旅する薬剤師」の誕生秘話と「ヘルシーラボ」の商品開発ストーリーと共に紹介してくれました。(⇒詳細レポート

西井香織さん

三人目:ファルメディコ株式会社 薬局事業部 課長 安里芳人
「薬局薬剤師の可能性は無限大」
安里さんのキャリアは、自己探求と挑戦の連続であり、その姿勢には感動的な要素が満ちています。最初は薬剤師としてのキャリアを築きながら、自分の志向や夢を模索する中で、川添先生のような在宅医療に熱心な薬剤師に憧れ、狭間薬局での経験を通じて自らの進むべき方向を見出しました。その経験を共有いただきました(⇒詳細レポート

安里芳人さん

四人目:一般社団法人SRHR pharmacy PROject 代表 鈴木怜那
「普通の薬局に勤めるオタク薬剤師”と”SRHR”との出会い」
鈴木怜那さんが一般社団法人SRHR Pharmacy Projectを立ち上げ、薬局業界における”SRHRの第一人者”として活躍されている切っ掛けをお話しされました。(⇒詳細レポート

鈴木怜那さん

一人目:ブラックフィールズコンサルティング・代表 黒田垂歩「おくすりのバトンを、次世代にわたす為に」

100人カイギvol.5の一人目の登壇者は、お薬を軸に多彩なパラレルキャリアを持つ黒田さん。黒田さんは、アカデミアの研究者からグローバル製薬企業での業務、そして副業での活動と様々な経験を通してこの薬学業界に必要なことは何かを共有していただきました。

登壇者用スライドより

黒田さんは、富山県の薬売りの末裔として生まれて、薬と身近にそして愛着をもって育ってきたそうです。そして、いい薬を開発することで数億人規模の人に貢献したいと思い、薬学の業界に進みました。
実際にアカデミアの道に進み、ボストンに留学されました。そこでバイオテックの盛り上がりによりエコシステムがきちんと回っており、街が変わる姿をみて感銘をうけたそうです。日本に帰って来た時にこのエコシステムが日本になく、ここをどうにかしたいという想いで製薬企業に転職されました。

登壇者用スライドより

そして、転職後にイノベーション・エコシステムを学ばれました。自分にできることは全てやってみようと想い、大企業に所属しながら、ベンチャーに関わり、大学での研究の組織運営を行い、起業家として活動され、そしてアクセラレーターのメンターや投資家と幅広く経験されノウハウを蓄積されたそうです。

なぜここまで出来るかというと、「おくすりのバトンを次世代に渡したい」ここにつきるそうです。小さい頃から薬にいい影響を受け、大学時代に研究にてサイエンスに魅了されて、キャリアを歩む上で薬剤開発としてのやりがいを感じられたそうです。その中で日本には素晴らしい研究成果があるのに、その成果が眠ったままになってしまっていることが沢山あり、大変もったいないと思うと言っておられました。素晴らしいものを次世代に繋げられる仕組みを創りたいと強く思っておられ、これが自分の原動力であると力強く語っていただきました。

この登壇を通じて、1人1人が主人公だと想い行動することで、出来ることは無限大であるなと非常に感じました。そして、そういう人が増えれば薬学業界ももっと輝けるのではないかと思いました。薬剤師100人カイギ運営は黒田さんのご活躍を今後も楽しみにしております。

文章:運営事務局 右高


二人目:NEWRON株式会社 代表取締役社長 西井香織
「旅する薬剤師」

100人カイギVOL.5の二人目の登壇者は、NEWRON株式会社代表取締役社長の西井さん。西井さんはWill Can Marketで考える、事業アイデアの着想法を、「旅する薬剤師」の誕生秘話と「ヘルシーラボ」の商品開発ストーリーと共に紹介してくれました。西井さんは学生時代にMRを目指してインターンを経験するも就活の軸が違うと感じ、上京してリクルート(新規事業開発)やスタートアップで働きながら起業の仕方を学び2017年に会社を作りました。現在は5つの事業を継続しながら、近畿大学とOCAにてビジネス実践の非常勤講師をしています。

登壇者用スライドより
登壇者用スライドより

Will Can Marketで考える、事業アイデアの創り方について紹介してくれました。
起業は辛いことの連続であるため、辛い時でも乗り越えられるWILLを持つことが大切であることを教えてくれました。
学生さんの質問では「WILLが見つからない時、どうしたらいいのか?」という質問に対して西井さんは「Canを増やすためには、インターンにたくさん参加しましょう。行動力を増やすことでやりたいことを見つけるきっかけにもなります。」と回答してくれました。

最後に
「自分のやりたい事、継続できるWILLを見つけ、その中で自分ができるCANを考え、かつお金になるマーケットを調べる」といったビジネスアイデア発想フレームワークを教えてくれました。

この登壇を通じて、やりたい事を見つける好奇心、できることを増やす行動力、市場を調べる分析力の大切さを発見することができました。また、薬剤師としての枠を超えて自分がしたいことに挑戦する方たちが増えて行けば、薬学業界ももっと盛り上がるのではないかと感じました。

文章:運営事務局 冨山


三人目:ファルメディコ株式会社 薬局事業部 課長 安里芳人
「薬局薬剤師の可能性は無限大」

登壇者用スライドより

100人カイギVOL.5の三人目の登壇者は、ファルメディコ株式会社 薬局事業部 課長 安里さん。安里さんのキャリアは、自己探求と挑戦の連続であり、その姿勢には感動的な要素が満ちています。最初は薬剤師としてのキャリアを築きながら、自分の志向や夢を模索する中で、川添先生のような在宅医療に熱心な薬剤師に憧れ、狭間薬局での経験を通じて自らの進むべき方向を見出しました。ビジネスリーダーとしての成長を求め、MBAに挑戦し、それを活かして狭間薬局から減薬に関する論文を執筆し学会に参加するなど、専門的な領域でのスキルも積んでいます。しかし、新人一人をやめさせるという経験を通して、再び自らを見つめ直し、ビジョンを見据えるきっかけとなりました。

登壇者用スライドより

その後、安里さんは「タテ、ヨコ、ナナメ」のネットワーク構築を目指す「社長塾」の立ち上げや、薬局薬剤師としてだけでなく専門薬剤師の資格も取得するなど、幅広い視野を持ちつつも、「守、破、離」という言葉を通じて泥臭くも進んでいく姿勢が素晴らしいと感じました。

登壇者用スライドより

安里さんの言葉からは、経験を惜しまず積むことの大切さや、挫折や笑われることも恐れず、前に進む強い意志が伝わってきました。安里さんのキャリアは、自分の夢に向かって着実に歩んでいる姿があり、多くの参加者にインスピレーションを与えたことでしょう。

文章:運営事務局 冨山


四人目:一般社団法人SRHR pharmacy PROject 代表 鈴木怜那「普通の薬局に勤めるオタク薬剤師”と”SRHR”との出会い」

100人カイギvol.4の四人目の登壇者は、一般社団法人SRHR pharmacy PROject 代表である鈴木さん。
鈴木さんが一般社団法人SRHR Pharmacy Projectを立ち上げ、薬局業界における”SRHRの第一人者”として活躍されている切っ掛けをお話しされました。鈴木さんは、かかりつけ薬剤師としてのご自身の強みを模索する中で、SRHRの考えに出会います。タイミングはちょうどコロナ禍。SNSやオンラインの繋がりの中で、場所の壁を越えて理念を共感できる仲間と出会いがありました。オンライン上で現在の活動の中心メンバーと出会い、巻き込んでいきます。自主的に勤務する薬局で、女性の健康に関するセミナーや相談を開始します。

登壇者用スライドより

SRHRが侵害されやすい日本社会
SRHR:Sexual Reproductive Health and Rights(セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツ)とは「自分のからだは自分のものプライバシーが守られ、差別や強制、搾取、暴力を受けず、自己決定が尊重される」ことです。
「こんな当たり前のことが守られていないのが、現在の日本。」と、力強く言われる鈴木さん。

登壇者用スライドより
登壇者用スライドより

薬剤師からSRHRを地域に広めていきたい
薬剤師は、SRHRを守る手助けができる存在です。なぜなら、薬剤師が働く薬局・ドラッグストアでは生理用品や痛み止めを始めとした、女性の健康に関わる多くの製品を扱っているからです。
「薬剤師は薬局という接点において、SRHRの考え方を地域に広められる存在」であると、鈴木さんは力強く言います。

登壇者用スライドより
登壇者用スライドより

薬局業界を変え、日本を変える
鈴木さんが一般社団法人を立ち上げた理由は、国へもの申すため。
現在は”経口避妊薬のスイッチOTC化の推進”や、”ユースフレンドリーファーマシー”という「若者が相談したい」「来て良かった」と思える薬局が制度として定着するための活動を続けています。
鈴木さんのお話は力強く、他人を巻き込む説得力があります。
これまで多くの女性の悩みに向き合ってきたご経験や、ご自身の原体験に基づいた活動ということが伝わり、会場では多くの共感の頷きがありました。
薬剤師100人カイギとしても、今後の活動を応援しております。ありがとうございました。

文章:運営事務局 染谷



運営あとがき

今回、薬剤師100人カイギDAY5では、初のリアルとオンラインのハイブリット開催であり、懇親会も含めて非常に活発なディスカッションが繰り広げられました!!

リアルにて参加してくれた学生さんから、「色々な働き方があって将来が楽しみになりました。地域や業界全体の課題を解決しようと取り組まれてる方がいるのをみて、将来自分も登壇者の方々のようになれるといいなと思いました」という嬉しいお言葉を頂きました!!

運営メンバー全員、様々な生き方・キャリア・パッションに触れ、「まだまだ、自分たちも積極的に活動していかないといけないな」と自身のキャリアやマインドへ刺激を貰いました。そして、その思いが参加者に伝わったことが本当に嬉しく思います。また、益々この機会・時間を多くの人に提供したい、伝えたいと強く感じています!

非常にいい機会だからこそ、今後も沢山色々なところにPRをしていきたいと思ってます。
大学の教授関連の方々で学生に対して様々なキャリアがあることを伝える薬剤師100人カイギに賛同してもらえる方はいないでしょうか。

まだまだ小さいコミュニティーですが、多くの方に素晴らしい登壇者の皆様のパッションやビジョンに触れて貰えるよう、引き続き発信、認知向上に注力し、頑張っていきたいと思います。
これからもたくさんの皆さまにご参加していただけると幸いです!!

文章:運営事務局 右高

第6回 薬剤師100人カイギのご案内

第6回薬剤師100人カイギ案内

次回、第6回薬剤師100人カイギは、2024年3月16日(土)19:00-21:00に開催されます。薬剤師市議会議員/薬剤師政治家、「医療資格は、ずっと味方」働き方の選択肢を広げる起業家、型にはまれないADHD型薬剤師、薬剤師を応援する研究者、光を操る薬剤師と様々なジャンルで活躍する方々に登壇頂きます。以下、Peatixに登壇者の詳細も記載されております!!魅力的な方々ばかりですので、ぜひご参加下さい!!登壇者・運営メンバー共々、皆様方との交流も楽しみにしております!!

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