見出し画像

「野宿をしながら自転車で日本を横断した話」 6/8 広島・廿日市観光 17km

昨日の大雨で。。。

昨日全く自転車を漕ぐことのない、ゆったりとした1日だったということもあってか、体の疲れがだいぶ取れている。

明日88km漕ぐよりなら今日中に少しでも進んでおきたいと思い、今日はあの世界遺産がある島の玄関口である「宮口」を目指すことに。

画像1

朝食のパンとコーヒーをいただき、早速出発。と思っていたが、昨日の雨当たった自転車のチェーンにサビが付着してしまっている。

とりあえず持っていたタオルで拭き取ったが、今日明日で道中にチェーンが切れたりして大変なので、宮島へ行く途中の自転車に立ち寄ることに。

画像2

出発してすぐの場所に、昨日おっちゃんから聞いた「旭山神社」へ向かう。何でも、この場所の「」にまつわる歴史が、広島カープや「己斐(こい)」という地名の由来になったんだとか。

画像3

ちなみにここ、広島市己斐町は「ズッコケ三人組」で有名な那須正幹先生の出身地らしく、神社の前には石碑が飾られてある。

画像4

階段を少し登った上にある神社で参拝。

画像35

厚い雲に覆われてはいるが、西広島一帯の景色を一望できるのは嬉しい。参拝をした後、とりあえず最寄りの自転車屋へ向かう。

自転車屋へはあっという間に着く。電動自転車の修理に来ていた親子と立ち話をし、その後お店の方にオイルを差してもらう。

そこから宮島までは平坦な15km程の道のりで、景色を見ながら爽快に走る。

画像5

変わった名前の川や海に目を奪われていると、あっという間に着いてしまう。自転車をJR宮島口駅近くの駐輪場へ停め、少し歩いてフェリー乗り場まで向かう。

画像6

この辺りは牡蠣のお店が多く誘惑に負けそうになってしまうが、そもそもまだ午前も早いので店は開いていない。

世界遺産「厳島神社」へ

画像7

広電フェリーや路面電車に乗れる1日パスを購入し、いざフェリーへ。ここでお気づきの方もいると思うが、これから向かう先は鳥居で特に有名な「厳島神社」。


船に乗ったのは2018年の函館旅行以来だろうか。風に当たりながら一面に広がる海に思わず見惚れてしまう。ここにも中高生らしき団体が多く見られる。なにしろ世界遺産なので、社会見学や修学旅行でここを訪れるのも納得。

画像9

フェリー乗り場には、宮島とフランスのモンサンミッシェルの間に結ばれた「観光友好都市」の案内がある。いつかフランスにも行ってみたいが、さすがにそれは自転車なしの旅だろう。

画像8

フェリーを降りると、学生グループの他に一般の観光客が大勢見受けられる。国内、海外のどちらからも、と言ったところか。

画像11

フェリーターミナルのすぐ右側に、「平清盛像」が現れる。あまり平安時代の歴史には詳しくないが、どうやら平家が神社の造営、信仰に大きく携わっていたらしい。

画像10

その銅像のすぐ脇には、鹿が何頭か見られる。まるで奈良公園さながらだが、ここの鹿はなんでも食べてしまうため、餌やりが禁止らしい。

画像12

画像13

昨日、同じ部屋のドイツ人2人が教えてくれたように、人間が食べているものを羨ましそうに見つめていたり、餌を求めて歩いている人に着いていったりしている。

この辺りのお土産として有名な「もみじ饅頭」や焼き牡蠣が至る場所で売っている。香ばしい薫りが漂ってきて、小腹が空いてくる。スタバも景観を意識してか、ロゴが白黒になっている。

画像14

海沿いを歩いていると、あの海に浮かぶ大きな鳥居がよく見える場所に着く。手持ちの携帯のカメラで写真に収めることに。

画像18

神社の本殿が見えてくる。水の上に浮かんでいるように見えて新鮮。

画像15

船で鳥居の周りを一周するツアーもあるらしく、より近くで見れる取り組みは面白い。

画像17

歩いてすぐの場所に神社の入り口があるので見学することに。この辺りは観光客でごった返している。写真スポットなんかは行列ができていて賑わいを感じる。

画像19

神社自体が海の上に建てられているので、他の神社とは全く違った雰囲気だ。この時期は満潮でそこそこの水位があるが、干潮の時は水が綺麗さっぱり引いてしまうらしい。

画像16

厳島の内陸の方には山があり、五重塔が顔を出している。

御朱印をもらうために受付の方へ行ってみると、やはり世界遺産だということもあってか、ぱっと見た感じで確実に50人ほど並んでいる。ここで時間をロスしてしまいたくはなかったが、ラジオを聴きながらなら待てるし、せっかくここまで来たので並ぶことに。

だいたい30分ほど待ったところで自分の順番になり、無事に御朱印をいただく。

画像20

その後も厳島を少し散策し、「清盛神社」という小さめの神社で参拝。

画像22

露天やお店を通り過ぎるが、特に買うものがないのでスルー。射的なスマートボールの露店なんかもあって、まるで1年中お祭りをやっているようだ。

画像23

あまり他の場所で見たことがないリラックマがデザインされたスイーツのお店を発見。

画像21

高級そうなアクセサリーが売っているお店の前に、きれいに咲いた胡蝶蘭が飾られてあったため、無意識に写真に収める。

画像24

フェリー乗り場へ戻り、また宮島口まで戻ってくる。乗り場近くのお土産屋さんを少し覗いた後、広島駅の方まで路面電車で向かうことに。


「ただ見エリア」は本当にあるのか?

画像25

広電広島駅から歩いて10、15分ほど。広島カープの本拠地である「マツダスタジアム」へ。

画像26

心なしか、スタジアムの辺りまで来ると赤い車が多くなっているような気がする。多分気のせいだろう。

画像27

マンホールまで「カープ坊や」のデザインになっているところに本気さを感じる。

画像29

外野左の方に、昨日おっちゃんに教えてもらった「ただ見エリア」を見つける。球場であまりこういった場所を今まで聞いたことがないような気がする。

画像28

ホームランを打ったとしても見えない感じだが、それでも最低限試合を見ることができる。その上、スクリーンもあるので、このエリアから見ている観客もそこそこ多い。チケットが売り切れてしまったために買えないが、それでも試合が見たいという人にはここが良いのだろう。

スタジアムで試合を見続けていてもよかったが、原爆の祈念館や市内を散策したかったので、また広電広島駅方面へ戻ってくる。

画像31

そこから祈念館へ向かうと、どうやらお祭りをやっている期間らしく、露店がいくつも軒を連ねている。どうやら、週末にかけて催されている「ゆかたできん祭」とうものらしい。

画像30

中には、都会の方でよく見かける「貢茶」の偽物っぽいお店まで。

色々露店を見て周り、吉野家で遅めの昼食を取る。お腹が空いたのであっという間に食べ終わる。本当に一瞬で消えたような気がする。

画像32

商店街の通りから少し離れると、「お好み村」という場所に行き着く。広島は本当にお好み焼き屋が多い。


再び原爆ドームへ

画像33

その後また祈念館までの道を歩いていると、「爆心地」と書かれた看板が。案内によると、ここの真上から原爆が落ちてきたようだ。

この旅2度目の原爆ドームに到着。敷地内を少し歩くと、目的地である「原爆死没者追悼平和祈念館」が見えてくる。

祈念館の中に入ると、原爆犠牲者の顔写真や名前が連なっている壁がある。

地下の方へ進んでいくと、お祈りをする場所へ到着。しばらくそこで立ち止まって黙祷をする。

また上に戻ってくると、展示室なるものを発見。実際に原爆の被害を受けたおじいさんの証言の動画を視聴する。そのおじいさんが当時の情景を描いた絵は、生き地獄という言葉がふさわしいようなものとなっている。

画像34

ここまで戦争の恐ろしさと醜さを心の底まで痛感できる場所が今まであっただろうか。今生きていることに対する感謝の気持ちが一層と強くなる。

画像36

祈念館を後にし、西広島のゲストハウスに戻ってくる。遅めの昼ごはんだったのでシャワーを済ませた後は部屋でのんびり。

夜10時くらいになってようやくお腹が空いてきたので、近くのスーパーで半額のお好み焼きを食べることに。明日の目的地までのルートを軽く確認して眠りにつく。