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初めての台湾旅行 vol.5 朝食を楽しむ

朝食をゆったりと食べられる人は心の余裕がある人だと思う。私の朝ごはんはいつもスピード重視だ。グラノーラやヨーグルトをお皿に出し、一瞬で食べ終えて家を出る。ギリギリまで寝たい派の私はいつも時間に追い立てられ、朝食の味を気にしている余裕すらない。

そんな私からすると台湾の朝食文化は異様に思えた。毎朝お店に朝食を買いに行くなんて。九份ツアーで行動を共にしていたガイドさん曰く「朝食を用意するのは面倒だから絶対家では作りません。外で買った方が楽だから」ということらしい。朝から出掛ける方が面倒では? と、この時の私は思ったのだった。

私が今回泊まったグリーンワールド建北は朝食バイキングが付いているホテルだった。

2日目の朝食。

見た目は日本の朝食バイキングと近い

どれも台湾独特の味がして美味しかった。特に茶碗蒸しみたいなメニューが好き。旅ブロガーさんに大人気の朝カレー体験もしてみた。朝からカレー、全然いけた。

3日目ももちろんバイキングが付いていたのだが、台湾に来たからにはどうしても外の朝食を体験してみたい。しかし3日目は帰国のため9時過ぎには空港に向かわないといけなかった。ということで、朝6時に起きて朝食に向かうことに。

MRT中正記念堂駅にある「鼎元豆漿」というお店を目指す。

3番出口から出ると近い

朝7時過ぎ、目的地へ到着!ここはとても人気のある朝食店らしい。

この時点で結構行列ができていた

並び方が分かりにくいのだが、右の列はテイクアウト。左の列が店内飲食の列となっていた。店内が良いので左の列に並びつつメニューを見る。

またしても読めない

私たちの前には50代くらいの日本人のご夫婦が並んでいた。よく周りを見渡してみると地元の人に混じってちらほら日本人観光客と思しき人の姿が。地元の人は大体Tシャツ短パン姿なのでパッと見ただけで観光客なのか地元の人なのか分かった。

このお店では予め注文するメニューを決めていた。台湾の朝食として定番の鹹豆漿と、蛋餅だ。私は今まで蛋餅というメニューを知らなかったのだが、口コミで「この店の蛋餅は絶品」と書いてあるのを見て期待していた。

そして…!このお店小籠包がある…!台湾に来て3日目、ようやく出会えた小籠包。これは頼むしかない。

しかしここにきて問題が。このお店の注文方法だが、紙に印をするシステムではないようだ。私は台湾語を話せない。だからどう注文すれば良いか分からなかった。しかし幸運なことに私の前には日本人のご夫婦が並んでいる。このご夫婦から見て学ぼう。そう思い、ご夫婦を注視していたのだが…

ご夫婦「○△□□△○〜!(台湾語)

衝撃だった。ご夫婦はバリバリ台湾語を話せる方なのであった…。参考にならない。仕方ないのでメニューの写真を撮り、指差ししながら注文した。お会計の時「185元」と日本語で言われたので案外日本語を交えても伝わったのかもしれない。

鹹豆漿

カタコトで「甘い?しょっぱい?」と聞かれたのでしょっぱいを選択。玉子入り。上からかかっているごま油がかなり良い仕事をしていてとても好きな味だった。もし甘いのを選択していたらどんな感じだったのか気になる。

蛋餅

台湾風のクレープのようなものらしい。もちもちした生地に玉子などの具材が包まれている。口コミ通りの美味しさ。台湾ってハズレ料理がまじでない。

小籠湯包

汁は少なめ。温かいけど火傷はしないくらいの温度で食べやすかった。美味しかったが、やはり私はワンタンの方が好きかもしれない。

色々食べてみて思うのは台湾の朝食ってすごく手が込んでいて豪華だなぁということ。ツアーガイドさんの「朝食を用意するのは面倒だから絶対家では作りません」という言葉を思い出す。そりゃそうだ。このレベルの朝食を毎朝作るのだとすると面倒だし外食に頼りたくなる。なるほど、そういうことかとちょっと気持ちが理解できた。

きっと台湾の人は朝食の時間をとても大切にしているのだと思う。朝食は1日の始まりだ。その朝食を大切に出来るというのはすごく豊かなことだなぁとしみじみ感じた。

朝からしっかりご飯を食べ、ホテルに帰って荷造りし、空港へ。

早く着いたのでお土産を買ったりタピオカを飲んだり、のんびり過ごした。

空港内にあった馬祖新村というお店
波霸水蜜桃烏龍というタピオカドリンク

桃のジュレがたっぷり入っていて甘くて美味しかった。お店のタピオカドリンクをあまり飲んだことがないのでフルーツとタピオカの組み合わせは初めて飲んだ。これはハマりそう(ブームが遅い)。飲んでいる最中に搭乗が始まったので飛行機内へ持っていくことに。

タピオカのお店から始まった台湾旅だったが、最後もタピオカで締めるなんてちょっと面白いなぁと思ったのだった。

台湾旅行最後の晩餐。

台湾→日本 機内食

大きな鶏肉がドーン!これも美味しかったが狭い空間でナイフとフォークを使うのは難しかった。隣の席には日本人のお婆さんが座っていたのだが、食事前に「よかったら、これで手を拭き。もうすぐご飯の時間やからね」と除菌シートを分けてくれた。ちょっとしたことだがその心遣いが嬉しかった。一期一会の出会いに感謝。

私にとって初めてのアジア旅行。海外旅行で毎回体調を崩していた私だが今回は元気に行って帰ることができた。初めての景色を見て、初めての文化に触れて、初めての食べ物を食べて。とても良い経験になったと思う。台湾が大好きな場所になった。

こうして、私の台湾旅行は終わった。

次の記事は番外編:お土産とか▶︎▶︎▶︎

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とても良い旅でした。
この記事を書き終えた後すぐにこの言葉が浮かんだ。旅をしている最中よりも、旅が終わってすぐの時よりも、この記事を書き終えた今、一番それを感じている。今回は友人と2人旅だったのだが、友人と同じ場所に行き、同じものを見ていても、きっとその時感じたことや印象に残った出来事は違う。自分がその時何気なく感じていたことや印象に残ったことが自分の価値観であり、自分を形作る大切なものなのだろう。旅を振り返ったことでまた一段深く、この旅と向き合うことができた。なぜだか今少し切ない。

想いは言葉にしないと消えてしまう。あの時確かに感じていた気持ちも、感動も。いずれは色を失い、自分の中から消えてしまう。言葉にしなければ、何かに記さなければ、そこに存在したことさえ忘れてなかったことになってしまう。

だから私はここに書き記して良かったと心から思った。大切な旅を忘れてしまわないように。いつかまたここへ戻ってくる自分に届きますように。

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