矢樹 純

【小説家/漫画原作者】小説最新作『幸せの国殺人事件』、『不知火判事の比類なき被告人質問…

矢樹 純

【小説家/漫画原作者】小説最新作『幸せの国殺人事件』、『不知火判事の比類なき被告人質問』、第73回日本推理作家協会賞短編部門受賞作収録『夫の骨』発売中。/漫画『バカレイドッグス』シリーズ、映画化作品『女囚霊』、ドラマ化作品『あいの結婚相談所』発売中。

マガジン

  • 生きていくためにやるべきこと

    作品を書いて、これからも生きていくためには、今のままのやり方ではいけないと気づきました。「不人気作家なので単行本が売れない」→「連載打ち切り」→「どうにか次の企画を通して新連載を起ち上げる」→「結局単行本が売れない」のループから抜け出す方法を考えていきます。

  • 『或る集落の●』 「べらの社」試し読み

    Kindleストア等で発売中のホラー短編数『或る集落の●(あるしゅうらくのまる)』収録の「べらの社」試し読みページです。

  • どうにもならないけど、どうにかなりたい

    どうにもならない一面を抱えながら、どうにかなりたいと願って生きてきました。創作と関係のない話もありますが、楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。

  • 『夫の骨』ができるまで

    4/12発売のミステリー短編集『夫の骨』(祥伝社文庫)について書いていきます。

  • 『がらくた少女と人喰い煙突』を読んでもらうためにできること

    2017年9月に発売された長編ミステリー『がらくた少女と人喰い煙突』(河出文庫)を少しでも多くの方に読んでもらうために、この作品の出版をめぐる紆余曲折を、ノンフィクション小説として書いていきます。

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『ほねがらみ』の一部内容と自作「べらの社」との類似について

 自分にとって、大切なお知らせです。 ※簡潔に内容だけ知りたい方は、以下のTwitterのツリーをお読みください。  何度かこのnoteでも書かせていただきましたが、自分は2012年に小説家としてデビューしたもののデビュー作が売れず、なかなか次の本が出せない時期がありました。  その数年間は漫画原作の仕事をしながら、長編や短編のミステリー、ホラー作品を編集者の方に読んでいただいたり、賞に応募したりと、再デビューのために小説を書き続けていました。  この時期に書いた作品は、

    • メフィストで新連載スタートです

      10/25発送の「メフィストVOL.9」より、矢樹純の新連載となるホラーミステリー長編「撮ってはいけない家」がスタートします。 映像制作会社でディレクターとして働く主人公・杉田佑季(すぎたゆき)が、風変わりなアシスタントディレクターの後輩・阿南幹人(あなんみきと)とともに、ホラードラマのロケハンのために山梨県北部のとある集落の旧家を訪ねるところから物語は始まります。 その旧家にはある恐ろしい曰くがあるとされており、さらにはドラマの企画の関係者の周辺で怪異とも言える不可思議な

      • 映画『女囚霊』本日公開です

        加藤山羊×矢樹純原作の映画『女囚霊』が本日9/22(金)、いよいよ新宿バルト9ほか全国で公開となります。 舞台はとある女性刑務所。女性受刑者達の間で「入った者は死ぬ」と噂される懲罰房に、殺人で服役中の受刑者が連れていかれ、そこから主人公をはじめとする同じ房の受刑者たちに、様々な怪異が降りかかります。 危機を逃れようとした女性受刑者達は、どうにか助かるための情報を得ようと奔走します。その過程で主人公は過去に刑務所内で起きた恐ろしい事件について知ることになり、そこから本当の恐怖

        • 『幸せの国殺人事件』本日発売です

          矢樹純の最新刊となる長編ミステリー『幸せの国殺人事件』が本日、ポプラ社より発売されました。 自分の作品としては初めての、小学校高学年くらいの年代から読んでいただける小説です。 神奈川県藤沢市を舞台に、オンラインゲームを通じて仲良くなった中学生の3人組が、ある動画を見たことをきっかけに、地元の廃園となった遊園地を巡る事件に巻き込まれていきます。その事件の鍵となるのは正体不明の人物が制作したとされる幻のインディーゲームで、3人は事件の真相とともにゲームに隠された謎を解くために奔

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          『不知火判事の比類なき被告人質問』ご紹介記事などをまとめました

          連作法廷ミステリー『不知火判事の比類なき被告人質問』(双葉社)、発売から一か月が経ちました。 割と好意的な感想をいただくことが多く、苦労した甲斐があったと作者としても喜んでおります(裁判の流れを分かりやすく、且つ退屈させないように描くのが毎回大変だったのです…)。 また書評などでも取り上げていただき、感謝しております。 以下、『不知火判事の比類なき被告人質問』をご紹介くださった記事などをまとめてみました。 書評家の杉江松恋さんと若林踏さんのYouTubeチャンネル「ミス

          『不知火判事の比類なき被告人質問』ご紹介記事などをまとめました

          連作法廷ミステリー『不知火判事の比類なき被告人質問』発売

          矢樹純の最新作『不知火判事の比類なき被告人質問』が本日、双葉社より発売となりました。 『不知火判事の比類なき被告人質問』は、風変わりな左陪席の裁判官である不知火春希判事が、横浜地裁を舞台に、毎回《他に類を見ない》被告人質問でそれまでの審理をひっくり返し、隠されていた真実を明らかにする――という連作法廷ミステリーです。 30代のニートの娘がシングルマザーの母親を殺害した事件の裁判で、被告人が取った《ある不可解な行動》。その驚きの理由が、不知火判事の被告人質問によって明かされ

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          『マザー・マーダー』細谷正充賞を受賞しました

          昨年末に光文社から発売された連作短篇ミステリ『マザー・マーダー』が第五回細谷正充賞を受賞しました。 細谷正充賞は、書評家の細谷正充さんがその年に発売された新刊から、ジャンルを問わず優れた5作品を選出する賞です。 『マザー・マーダー』は自分にとって、デビュー9年目にして初めての連載作品であり、初めて挑戦した連作短篇であり、そして初めて四六判の単行本として出版された、とても思い入れのある作品です。 受賞が叶わず文庫でデビューし、そのデビュー作が売れずに何年も次作が出せなかった

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          新連載『幸せの国殺人事件』スタート

          本日、ポプラ社のWEB astaにて矢樹純の新連載『幸せの国殺人事件』がスタートしました。 こちらは矢樹純の小説としてはおそらく初めて、小中学生でも読める作品となっております。 ポプラ社に対しては、絵本や児童書など子供向けの本が多いというイメージがあったので、ご連絡をいただいた時には「自分のような嫌な話ばかり書く作家になぜ…」という戸惑いもありました。ですが編集者さんとの初めての打ち合わせで「平山夢明先生の『ダイナー』もポプラ社です」というお話を伺い、「ぜひとも書かせてもら

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          メールマガジン【やぎのおたより】について

          4年前から、無料のメールマガジンを週に一回のペースで発行している。 元々はブログには書けないような話を書こうと始めたもので、実際、表に出せない話を書いたこともあったのだが、基本的には日常の出来事を日記形式で書くことにしている。 このメルマガ、そこそこ労力をかけているのだが、あまりきちんと宣伝的なことをしてこなかった。毎週、Twitterでの配信のお知らせとともに、メルマガの紹介と登録ページへのリンクを貼るようにはしているが、それだけだ。 仕事のことも書いてはいるが、内容と

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          小説家デビュー10周年を迎えました

          本日、矢樹純は小説家デビュー10周年を迎えました。 力不足のために、その10年の半分近くは仕事の依頼のない状況でしたが、現在はありがたいことに、割とコンスタントに作品を世に出す機会をいただけています。 先月発売された5年ぶりの長編ミステリー『残星を抱く』に続き、今月はデビュー以来初めてアンソロジーに短篇を選出していただいた『現代の小説2022 短篇ベストコレクション』が発売されます。 自分が今、こうして小説を書き、読んでいただけるのは、まずは自分と出版社さんとを繋げてくださ

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          『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』電子版発売

          本日、矢樹純のデビュー作である『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』の電子版が、電子書籍専門の出版社であるアドレナライズより発売されました。 Amazonの他、楽天ブックスやブックウォーカーなど各ストアでダウンロード可能です。 いじめを娯楽とする因習の残る、青森県のP集落――。その集落のかごめ山と呼ばれる山の中にある縁切り寺を訪れた主人公の《矢樹純》が、心理カウンセラーを名乗る《桜木静流》とともに、首なし死体や足跡のない雪の上の焼死体など、不可解な状況で起きた連続殺

          『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』電子版発売

          長編ミステリー『残星を抱く』発売

          5年ぶりとなる矢樹純の長編ミステリー『残星を抱く』(祥伝社)が本日発売となりました。 早いところでは昨日のうちに入荷したりと多少差があるようですが、Amazonなどのネット書店でもご注文いただけます。ぜひ皆さま、よろしくお願いいたします。 こちらの長編の企画が持ち上がったのは2019年、4月に『夫の骨』を祥伝社文庫から出していただいたあとの打ち上げの席でした。 まだ6月のことで、『夫の骨』は書評で取り上げていただいたりと、それまでの作品に比べれば評価していただけたものの、

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          【期間限定】『マザー・マーダー』購入特典キャンペーン

          このたび、発売中の初単行本『マザー・マーダー』(光文社)を読んでくださった方に期間限定の購入特典として掌編「ろくでなしの消失」を読んでいただけるキャンペーンが始まりました。 こちらのリンク先で応募方法をご案内しています。 「ろくでなしの消失」は連作短編集『マザー・マーダー』に収録された五編の短編の中でも特に一部の方に人気の高い第三話「崖っぷちの涙」の登場人物が活躍するお話で、自分が毎週金曜日に配信している無料メールマガジン《やぎのおたより》の200通目記念として書かせていた

          【期間限定】『マザー・マーダー』購入特典キャンペーン

          「書くこと」と「テレパシー」

          スティーヴン・キングの『書くことについて』は自分にとって聖典のような本で、気持ち悪いくらいに線を引いて付箋を貼り、仕事を始める前や、仕事中に書くのがつらくなってきた時などに何度も読み返している。 スティーヴン・キングはこの本の中で、書くこととは、「ずばりテレパシーである」と述べている。そしてテレパシーの実演をしてくれる。次に引用するので、この記事を読んでいる方にもぜひスティーヴン・キングのテレパシーを受け取ってほしい。 「さて、ご覧あれ。ここに赤い布をかけたテーブルがある

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          謹賀新年

          明けましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 昨年は小説では1月から光文社の電子ミステリー雑誌『ジャーロ』にて連作短編『Mother Murder マザー・マーダー』の連載がスタート。 2月に掌編「天神がえり」を声優の徳井青空さんに朗読していただいた『STORY LIVE』配信。 7月に『小説新潮』にホラー短編「魂疫(たまえやみ)」掲載。9月に『Mother Murder』最終話となる第5話が掲載されたのち、単行本準備と連載準備を経て12月に『

          謹賀新年

          『マザー・マーダー』本日発売です

          本日、矢樹純の初の単行本となるミステリ連作短編集『マザー・マーダー』が光文社から発売されます。 こちらは光文社の電子ミステリー雑誌『ジャーロ』で2021年1月から隔月連載させていただいた全5編をまとめたものです。 1話目は迷惑な隣人に追い詰められていく若い母親のお話。2話目は疎遠になっていた娘から離婚した元夫のことで助けを求められる中年女性のお話と、それぞれが独立した短編ミステリーでありながら、全てのお話に《ある母子》が絡んできます。そして最終話まで読んだ時に、これらの物

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