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私は誰⁉️10


小説 私は誰⁉️(10)

次の日、僕は寝不足だった。
彼女は、今日も仕事に行かない。
僕を監視するのが、仕事なのだから、今は。

彼女に聞いてみた。
「此の部屋は、気に入りましたか?」 と、すると意外な言葉が
返ってきた。私の想いを根底から覆す言葉が。

「気にいったよ。この前来た時は、お兄ちゃんと入り口で会っただけだったので、部屋に入ってビックリした。私の部屋と全然違う。
だから、一緒に住みたいなーーて思ったの」

またもや、私は戦慄を受けた。
以前来た時は、妹は僕の部屋に入らなかったのか?
だから、あの様に言ったのか、あの様な態度も、、、。
妹の化けの皮を剥いだつもりだったが、
私は、その皮を妹に着せていた。

また、分からなくなった。妹か、それとも他人か?

でも、次の展開があるはずだ。
私の予想では、私の握っている情報を探りにくるはずだ。
誰かが来るはずだ。必ず来て、と、心から祈っていた。
それと、昨日は何も無くて良かった、と 本当に強く思っていた。

一体、私は誰⁉️何を信じたら良いの?

でも、もしかすると、あれは交通事故で、単なる偶然の事故だったら妹を疑う事も無く、両親も疑わずに済む。

僕の傷あとが、どう言う理由で付いたのかが最大の謎だ。
これが分かれば、真相に近づけるかも知れない。

私は誰なの?

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