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日本株はまだ上がる?日経新聞よりオプションの話

日経平均株価が好調のようで、実に33年ぶりに高値を更新したとか。

そんな中、本日の日経新聞にこんな記事がありました。


日本経済新聞2024年1月11日号朝刊より引用

画像だと細かくてよく見えませんね。要約すると、「コールオプション(株を買う権利)の取引が増えているから、みんな株価が上がると思っているみたいだよ」ということです。


ところで「オプション」って何でしょうか。

オプションとは、株を買う権利や売る権利を売買する、金融派生商品(デリバティブ商品)のことです!


「…一体こいつは何を言っているんだ?」となっていると思いますので、今回日経記事に出てきたコールオプション(株を買う権利)を例に取り上げてみたいと思います。

コールオプションとは、ある株を一定の株価で将来買い取る権利のことです。


例えば、

「おっちゃん、三菱商事の株を将来2,000円で売ってくれよ。俺買うかもしれないからさ。」
「ああいいよ、んじゃオプション代500円貰うね。」

このオプション代500円のことをオプションプレミアムと言います。オプション自体の価格ですね。

で、1週間後…

①三菱商事株が3,000円に上がった場合

(三菱商事が市場で3,000円で取引できるのか。てことは、3,000円より安く仕入れて市場で売れば、その差額分儲かるな。)

「おっちゃん、この前の三菱商事を2,000円で売る約束、あれ果たしてくれよ。俺買うから。」
「あいよ、三菱商事の株を2,000円な。持っていきな。オプション代の500円は貰っておくぜ。」

このように、以前の約束通り決められた価格(2,000円)で株を買うことを「オプションの行使」と言います。こうして彼は三菱商事の株を2,000円で手に入れることができました。そのまま市場で売却すれば3,000円で売れるため、彼は3,000 - 2,000 = 1,000円の儲けを得ることができました。


②三菱商事株が1,000円に下がった場合。
(株価下がっちまったな。おっちゃんから2,000円で買う話があったけど、市場では同じものが1,000円で売ってるから、おっちゃんから買うのは損だな。)

「おっちゃん、この前の三菱商事を2,000円で売ってくれる話だけど、あれもういいわ。」
「あいよ、分かった。でもオプション代の500円は返さないからな。」

このように、市場価格の方がオプションで決められた価格よりも低くなった場合、オプションの行使をしなくても良いのです。彼が損したのはオプション代金の500円だけになります。

なお、似たような金融派生商品に「先物取引」がありますが、こちらは権利ではなく義務なので、株価や商品価格が上がろうが下がろうが、予め決められた価格で買い取らなければなりません。「行使しない」という選択肢はないのです。


上記のように、コールオプションは予め一定の株価で株を買う約束をしておいて、株価が上がったらオプションを行使して株価の値差を儲けるために使われます。また約束(オプション)を破棄することもできますが、オプションプレミアム(オプション代)分損をすることとなります。


日経記事のようにコールオプション(買う権利)の売買が活発化しているということは、将来的に株価が上がると思っている人が多いということです。

株価は企業の業績や景気だけでなく、人の心理で動く傾向にもあります。

株価が上がると思っている人が多いということは、

「今の株価より将来もっと株価が上がるから、今の内に買っておこう。」
              ↓
        株が買われるので株価は上がる

というサイクルに入るということでもあります。


1月5日から4営業日連続で日経平均が上がっているので、1日2日の単位で見ればそろそろ利益確定売りが出てきて日経平均は下がるのではと思います。
しかし個人的見解では、株価は冬と春に上がりやすいということ、またバブル期とは違い、日経平均全体が未だ割安とされていることもあり、今後も株価は上がって行くものと考えています。

てか上がってくれなきゃ困ります。三菱商事で赤出してるんで…。


最後になりますが、株をはじめ投資をやる場合は自己責任で。私も他の人も金融機関もそうですが、あなたが投資で損をしたって誰も責任を取ってくれません。信じられるのは己が判断だけです。


オプション取引について説明があります。欧米では割と普通にやっているものらしいので、本を読めば少しはハードルが低くなるかと思います。


オプションのみならず、ガチでファイナンスを学ぶならこれがおすすめです。ただし証券投資論よりもコーポレートファイナンスがメインです。




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