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スタジオジブリ「君たちはどう生きるか」もう感想喋ってもいいんじゃないだろうか。

ジブリ新作「君たちはどう生きるか」を鑑賞。鈴木敏夫プロデューサーの広報戦略で、事前公開情報はなし(「スラムダンク」を参考にしたとも聞く)。だから公式HPもなければ、映画館でパンフレットも売っていない。緘口令が出たわけでもないのに、観客の皆さんも内容についてはほぼ完黙。自分も観た後、直ぐの感想は手控えた。しかし映画ナタリーに内容が公開された後なので、もう黙秘を続けなくてもいいんじゃないの。
 自分は原作も漫画も読んだ。結果的に言えば、ほとんど映画とは関係ない(オチはついている)。大雑把に言えば、以下の通り。戦時に空襲で母・久子を亡くした少年・眞人(まひと)が主人公。田舎の飛行機工場に疎開した父親は、亡き母の妹・夏子と再婚。彼女は身重の身になる。しかしある日、夏子は突然に行方不明になる。
1️⃣(義)母を訪ねて三千里〜だからこそ、家族関係が寛解する。
2️⃣お屋敷の外れにある謎の塔〜村上春樹チックな、時代や世界にまたがって存在する空間。
3️⃣鳥好きにはたまらない映画〜キービジュアルはアオサギ(青鷺)で、異世界への水先案内人、後半でセキセイインコ🦜やペリカンが大活躍。
 冒頭の空気感から、映画に老成感を感じた。「説教くさい映画になりそう」と危惧。だが夏子が失踪してからは、俄然と画面に引き込まれた。そこはさすがの宮崎駿監督。魅力的な女伊達が数多登場して、物語をグイグイ引っ張る。結末には、思わずホロリ。映画としては「千と千尋の神隠し」を彷彿させる、深みのある幻想シーンの数々。作画手法としては、吾郎さんの影響を強く感じた。また制作協力には、スタジオ地図やスタジオボノックが参加。ジブリを取り巻く環境は、大きく世代交代していると感じた。


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