tsubori

九州の港町で細々と暮らしてます。 旅行とコーヒーとお城の石垣が好き。 洗い流すトリートメント って言葉が嫌い。 Twitterでは毎週スペースで喋っています。@yuya_tcl

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マガジン

  • 気づきの研究 (仮)

    普段の生活の中で僕が気づいたこと、なんでだよ、とぶん殴りたい事柄をかいてます。

  • ストレンジテトラ

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記憶に落ちぶれる

小学校の図書室のストーブの色を覚えている。 ボディはシルバー。 電源のボタンの色はオレンジ。 図書の先生が灯油を補充するシーンが流れる。 「王様 なぞのピストル」という児童書を読みながら横目でチラチラと見ている黄色帽子の自分に 「手伝ったら?」と干渉する。 保育園のブランコが塗装された日を覚えてる。 鉄の部分を塗ったオレンジが、鎖に垂れる。 「ペンキが乾いたから乗っても大丈夫で〜す」 と言われたけど普通に服がオレンジ色に汚れた。 3歳の誕生日のことを覚えている。

    • Sensei

      もう長くなさそう。病院に来て。 早口で2秒くらいの連絡。母から。 20分ほどで病院についたときにはもう じいちゃんはこの世にはいなかった。 祖母や母が臨終後の手続きや葬儀の連絡をバタバタとしているのを空っぽの頭で眺めながら 10分ほどじいちゃんと話をした。 人間の五感の中で耳は最期まで聞こえてるんだとか誰かに教えてもらったことがある。 目の前で眠っているじいちゃんだったっけ。 握った手がまだ温かかったから、涙は出なかった。 じいちゃんは理科の先生だった。 話し上手

      • 事実より小説の方が奇なり

        豆腐を見たときに  「色を塗ってみたい」 と思ったりする。 物事を多角的に見る癖がある。 いや。多角的に見るように心がけている。 どこでアウトプットするでもないが、 面白いものを見たときに "おもしろい!" 以外の 答えを出すようにしている。 その方がいいんだろうな、という自己満足だ。 そんな一人遊びが功を成したのか。 昔から あなたはエッセイや小説を書いたほうがいい。 とたまに言われることがあった。 国語の先生に小論文を褒められたり 適当に書いた読書感想文が賞を

        • ストレンジテトラ ♭13 (最終話)

          ♭.13 月が昇るし 日は沈む とんびは鷹を産まない。 例外なく子は親に似てしまうものなんだと思う。 これはもう遺伝学の話だ。 わたしには難しいから、諦めてる。 我が家の人間は     ▶EASY      NORMAL  HARD の選択肢があれば、絶対に"EASY"を選ぶ人間の集まりだ。 ゴールが決まっていて得られるものが同じならば、苦労は少ないほうがいい。そもそも難易度にレンジを設けること自体、嘲笑してしまう。 人生は楽な方がいい。当たり前だ。 10月のお京の結

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        • ストレンジテトラ
          14本

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          ストレンジテトラ ♭12

          ♭.12 エンドロール (1) 嫌いなものに目を向けて生きてると 人生はうまくいかなくなる。 "好きこそものの上手なれ" という言葉があるから逆説的に合ってるハズだ。 身を持って知っている。 24年という人生をなんとか生きてきたけど "変わってる人"というラベルが付いた人間が 自分の他にも世の中にはたくさんいた。 いつも全身ピンク色の服を着ている人。 用を足した後、お尻を前から拭く人。 お箸の持ち方が変な人。ガムを飲み込む人。 ゴキブリが好きな人。砂糖が嫌いな人。

          ストレンジテトラ ♭12

          転ばぬ先のサンプル

          「わたし、付き合うなら絶対B型の男がいいです。」 部活の後輩とご飯を食べていたら 聞いたことない切り口から恋バナが始まった。 とりあえず「ナニソレ。」と相槌。 「わたしがAB型だから、B型の人間がいいんです。 B型の血が、AB型と一番相性いいんですよ。」 「ドラキュラか!」 みたいなよくわからないツッコミをしたと思う。 (コイツ、男を血液型でカテゴライズしてんのか…?) とちょっと引いた。 そもそも血液型とか星座とか 占いやら霊視やら姓名判断やらの スピリチュアル

          転ばぬ先のサンプル

          "菌"に心臓はあるのか

          「ビフィズス菌が腸内環境を整える!」 「虫歯菌が歯周病と口臭の原因!」 みたいなCMを昔からよく見かける。 バイキンのきぐるみを着たタレントや外人が 白衣を着たイケメン俳優に瞬殺されるあれだ。 なんでもない夏の仕事終わりに、洗面所で手を洗っているときにふと思った。 『菌って心臓あるんだっけ?』 義務教育で学んだ知識を総動員して考えてみると、 生物学的に、菌は動物でも植物でもない気がする。 なんとなく。 しかし、腸内菌や手に付いた細菌が動いたり繁殖したりする映像を

          "菌"に心臓はあるのか

          他人のものさしも筆箱に入れとく

          もし、UFOが飛んでいたら。 たまにふと考えることがある。 あなたならどうするだろうか。 大声で叫ぶ? 写真や動画を撮る? 防衛省に連絡する? おそらく、その選択はどれを選んでも正解だと思う。 自分なら、と考えたとき 「牛を探すだろうな」 と思う。 できれば大きめの乳牛がいい。とか思う。 なんで牛? と思った人は、僕とご飯に行っても楽しくないだろう。 もちろん、僕も楽しくない。 話の趣旨は伝わらず、会話のラリーは成立せず 趣味が合わず、オチで笑えず、険悪と沈黙の処

          他人のものさしも筆箱に入れとく

          タバコはほんとに農業だった

          「ロングとショート、どちらですか?」 コンビニの店員から、ネプリーグの最後のトロッコ並みの難問を突きつけられた。 なんでおんなじ値段なんだよ。馬鹿。 タバコなんて大嫌いだ。 ※※※※ 23歳くらいのとき。 仕事の休憩時間、「そこのタンセブでタバコ買うてきて。」と先輩にパシられた。 「タンセブってなんですか?」と聞くと 「いや、田んぼの真ん中にあるセブイレやん笑」 と笑われた。 「わかるわけないじゃないですか!」と普通にイラッとした。 地元のルールを当然に展

          タバコはほんとに農業だった

          ストレンジテトラ ♭.11 (2)

          ♭.11 丸い水槽** (3) 別れも告げずに夏が去ってしまった。 パーカーのポケットに手を突っ込んで歩く。  あれだけこの惑星を煮えたぎらせた迷惑な季節も、いざその終わりを感じると少しの寂しさがあるものだ。 西の空に陽がストンと落ちていく。 ついさっきまでお日様だったそれはいつの間にかお月様と入れ替わった。 わたしたちと同じように。 お日様もお月様も代わりばんこに仕事をしてるんだ。 10月の空と海にそんなことを思う。 時刻は19時半。 街灯に照らされたテトラポット

          ストレンジテトラ ♭.11 (2)

          "風間くん"という5才児の研究

          テレビに鈴木福くんが出ていたので 「あ、鈴木さんだ。」 と呟いた。 隣りにいた妻から 「"福くん"でいいだろ!」 とツッコまれる。 この何気ない日常の"ボケ"と"ツッコミ"のやり取りに、何だか既視感を感じた。 あぁ。そうだ。風間くんだ。 妻のツッコミは、風間くんに似ているんだ。 風間トオル 5才。 テレビアニメ『クレヨンしんちゃん』に出てくるしんのすけの友達。 春日部防衛隊の隊員であり、自称隊長である。 しんのすけ「う~ん。でめたしでめたし//」 風間くん「それを

          "風間くん"という5才児の研究

          ストレンジテトラ ♭.11 (1)

          ♭.11 丸い水槽* (1) 「なんですか。編集長。」 早朝1番、出社するなり編集長に呼ばれた。 声色と表情からどうも不機嫌そうなご様子だ。 胃がキリキリする。 「なんですか、じゃねぇよ。なんでお前今日もパーカーなんだよ。」 いつになく苛立ってる真舟編集長。 何?パーカー? 昨日と同じくしてパーカーを着てきた何が悪いんだろう。 「弊社、パーカー禁止令でも出たんですか?」 眉間に少しの皺を寄せてわたしは尋ねる。 内心、どこか挑発的なわたしとは対照的に、 編集長は結

          ストレンジテトラ ♭.11 (1)

          ウィークリーミーティング #60

          愛知にいる稲冨と鹿児島にいる坪山。 毎週不定期に20時から1時間程 Zoomにて定例会議をしています。 今週の冒頭は 【上半期の反省】6月も中旬ということで、少し早い気もしますが2022年の上半期の反省。 坪山の場合、建設中のマイホームのことに奔走してある意味充実してました。 資格の勉強やサブカルに触れる時間もしっかり取れたのがよかった。 下半期は植物に詳しくなる勉強と会社の重機を動かせるようになりたい。 1番面白かった稲冨の話は#42のギャンブル一家の話。 稲冨の場

          ウィークリーミーティング #60

          ウィークリーミーティング #58

          愛知にいる稲冨と鹿児島にいる坪山。 毎週不定期に20時から1時間程 Zoomにて定例会議をしています。 今週の冒頭は 【食べ物の話】別にネタ切れってわけじゃないです。 お互い20年来の付き合いなので今更「好きな食べ物は?」とか話すのも変なんですけど。 先日ふと「二郎系ラーメンって食べたことないな…」って思ったんです。 この歳になっても食べたことないもの、食べてみたいものってあるなって思って。 人生経験として一度食べてみたい。 ビジュアル死んでる気がするけど美味しいんです

          ウィークリーミーティング #58

          ウィークリーミーティング #56

          愛知にいる稲冨と鹿児島にいる坪山。 毎週不定期に20時から1時間程 Zoomにて定例会議をしています。 今週の冒頭は 【追悼】僕らの立場からはご本人が抱えていた悩みや苦労はわかりません。 人の心や自死について是非を論じるほど専門的な知識も無いのでそこには触れませんが。 とにかく寂しい。 ご病気や事故じゃないことが哀しい。 あんなに散々、熱湯風呂や熱々のおでんに身を挺して僕らを笑わせてくれた上島さん。 きっと自分で命を絶つことは、想像を絶する痛さをだったろうな、と思うと

          ウィークリーミーティング #56

          ウィークリーミーティング #55

          愛知にいる稲冨と鹿児島にいる坪山。 毎週不定期に20時から1時間程 Zoomにて定例会議をしています。 という流れで本日も進行。 冒頭は 【プレゼントの話】先日、4万円のコードレス掃除機を母の日として購入した稲冨。 もちろん大喜びしてくれたそうですが 「4万の掃除機、自分には絶対買わない」 と当の本人は供述。 僕も一時期、バルミューダのケトルが欲しかったんですが、いくら毎日使うものとはいえ 「電気ポットに1万円は高いよな…」 と別のものを購入。 例えばCHANELの

          ウィークリーミーティング #55