見出し画像

"菌"に心臓はあるのか

「ビフィズス菌が腸内環境を整える!」

「虫歯菌が歯周病と口臭の原因!」

みたいなCMを昔からよく見かける。

バイキンのきぐるみを着たタレントや外人が
白衣を着たイケメン俳優に瞬殺されるあれだ。

なんでもない夏の仕事終わりに、洗面所で手を洗っているときにふと思った。


『菌って心臓あるんだっけ?』


義務教育で学んだ知識を総動員して考えてみると、
生物学的に、菌は動物でも植物でもない気がする。
なんとなく。

しかし、腸内菌や手に付いた細菌が動いたり繁殖したりする映像を見たことがあるので、"生き物"であるような気がする。

ならば、菌に心臓はあるのか。
もしもあるとしたら、"殺菌"とか"滅菌"という言葉は
菌そのものを消滅している】のか
菌の生命活動を抑制している】のか。

"菌が死ぬ"という事象の真意を実は僕は知らない。

ということで、早速調べてみることにした。


ヤフー知恵袋で。

風呂に入る前に質問してみた


風呂で頭皮や身体の汚れを落とす。
僕に付着したバイキン共を泡で一掃するんだ。
そして身体を洗いながら考える。
殺菌とは何なのか。
菌が死ぬ、とは。菌が生きている、とは何なのか。
いつもしれっと大量虐殺をはかっていたあいつらに
心臓はあるのか。

毎日欠かさず繰り返しているこのルーティンの真意を、僕は今から暴くのだ。

風呂から上がると、回答が2件も来ていた。
どうも世の中の博識な方々は暇らしい。
ありがとうございます。


衝撃だった。

そうか。

生きている=心臓がある ではないのか。

心臓って、命を司る機関じゃないんだ。
血液を体中に送るポンプに過ぎないのか。

よく考えたら当たり前のことだけど、自分の中では割りと衝撃的な事実だ。

命=心臓 ではないのだ

僕らは心臓が動いてるから生きてるんじゃない。
心臓が血液を送ってるから生きてるのか。

血液の循環がいらない生物には
心臓って必要無いのか。

何度も言うけど 【心臓=命】 という認識は大間違いだった。

例 : 親父


心臓を刺されたから死んだ…とかじゃなくて
「血液の循環ができなくなって身体中に酸素が運べなくなったから生命活動が維持できなくなった。」
が正解。


生物は「細胞」からできているが、
「細胞核」のある「真核生物」と
「細胞核」のない「原核生物」に分けられる。

農林水産省公式ホームページより引用


細胞核の無い細菌たちは栄養があれば、自ら増えたり成長できたりする。
単細胞生物はその名の通り、構造がめちゃくちゃシンプルなのだ。羨ましい。

一方で、1つの細胞でできているからこそ、
タンパク質で構成されている細胞膜や細胞壁が
アルコールによって変性されると、菌は死んでしまう。
これがアルコール除菌の仕組みだ。


ここでいう"菌が死ぬ"とは、電磁波・温度・圧力・薬理作用などを用いて細菌などの組織を破壊するか、生存が不可能な環境を生成すること、らしい。

アンパンチを何回食らってもバイキンマンが完全に"死なない"のは、ただの"打撃"だからだ。

菌が死ぬ死滅温度(75℃以上)の熱湯をバタコさんがぶっ掛ければ、いとも簡単にそれいけアンパンマンは最終回を迎えるのだ。
どうか早まらないで欲しい。


近年、社会の仕組みそのものをひっくり返した新型コロナウイルス(COVID-19)。

僕らの当たり前がいかに脆かったか。
所詮は惰性だったんだとバラされたルールやシステムを、小さな菌たちに嘲笑われている気がした。

ワクチンや助成金や医療機関に慌てふためく我々人間を脅かしていた【コロナ】という3文字には心臓すら無かったのだ。つくづく無敵か。君たちは。


なんでもなかった2023年の夏のある日。
菌たちのことを調べて、知って、学んで。
少しだけ仲良くなれた気がする。

どうもお互い相手の殺し方は知ってるらしい僕ら。
これからも互いに変化して、進化して、いたちごっこで殺し合いをする未来を辿ることだろう。
単細胞側の世界で新しい菌ができようと、我々人間や動物たちは新しい薬や免疫で対抗するのだ。

悪いけど明日も手を洗うし風呂に入るし歯を磨かせてもらう。

隙をついて、いつでもかかってこいよ。
とだけ。

深くその心臓に刻んでて欲しい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?