「掃き溜めに鶴」の掃き溜めです

「掃き溜めに鶴」の掃き溜めです

最近の記事

フカン

あらあら どうやら転倒してしまったようだ 生き生きとした血が手のほうへ伝っていく あらあら どうやら正論をくらってしまったようだ ワケのわからぬ涙がほほを伝っていく 自分が受けたダメージのはずなのに どうも他人の行いを遠くから眺めるような気持で 血も涙も拭うこともなく突っ立っている Q.私は何者?  不感な人?俯瞰する人? A.いやいや、そんな悩ましくもないし  上からなご身分でもありません。  ただ、不完全なだけです。

    • 贈詩

      某親友の先生との触れ合い譚(?)を拝読し、 ある詩篇が思い起こされた。 薬缶だって、 空を飛ばないとはかぎらない。 水のいっぱい入った薬缶が 夜ごと、こっそり台所をぬけ出し、 町の上を、畑の上を、 また、つぎの町の上を 心もち身をかしげて、 一生けんめいに飛んで行く。 天の河の下、渡りの雁の列の下、 人工衛星の弧の下を、 息せき切って、飛んで、飛んで、 (でももちろん、そんなに速かないんだ) そのあげく、 砂漠のまん中に一輪咲いた淋しい花、 大好きなその白い花に、 水を

      • しけてんな

        笑顔にできたと思っていた 大切に思っている人の涙は 裏に隠れただけでした 自分が独自に作り上げたと思っていた 誇りに思っていた価値観は ただ時代が生んだ、それだけのものでした おせんべいだけでいいんだよ しけてんのは

        • ごはん

          主食、それだけだと味気ないけど 生きるために大切なもの 調味料、それだけだと極端になるけど 味気ない主食を彩ってくれる大切なもの 主食でありたいし 調味料でもありたい つまり、全てでありたい そんな人になりたい そう欲する自分が 何よりいちばん食えない

        フカン

          ぜいたく博愛

          「愛されてるね」と言われると 何となくそんな気もしてくるし 恵まれた人生なんだなあって思う だけれども 「愛されてるね」という言葉は 案外寂しくなるものだったりする そうでない人 そうでなかった人から 途端に突き放されるような言葉でもあるから 「愛されてるね」は 充足感の差が壁になったもの 残念なことに Bruderkussは描かれない とっても分厚い壁 そんな人たちも取り込んで 「愛されてるね」と抱き合って笑う 叶わぬ幻想を抱いたあと どうしても埋まらない心の小穴を

          ぜいたく博愛

          古参ヅラ

          高校生最後の早春。 部活帰り、昼に残したおにぎりを食べていた私の前で多忙を極めていた友人はあるヒントをこぼした。 「〇〇△△の原稿が終わらない!」 〇〇△△の...“原稿”......? 駅からぼーっと歩いても、帰路につきお風呂に入っても、布団に入って眠ろうとしても、その言葉は頭を駆け回り続けた。 我慢ならなくなり、暗がりの中ブルーライトを浴びながら“原稿”の正体を突き止めようと特定の手を必死に動かした。 そして、一つの二次創作漫画が検索にひっかかる。 私は絵柄に強い

          古参ヅラ

          しゅの奴隷

          泡が消えないうちに 杯の音を立てる 左手の液体を自分に流し込む 至高の時間 あぁ、ちょっとお手洗い 楽しい 気持ちいい 此岸か?彼岸か? もうどっちだっていいや 手に触れて 身を委ねて 浮遊感に溺れて瞼を閉じる 愛溢れる夜更け 翌朝 体内渦巻く不快感 何があった?どれほど沈んだ? 思い出せないものほど怖いものはない 突如鳴り出す危険信号 脳内がぐちゃぐちゃになって 昨晩の幸せは体外へ消えてゆく 手足が震えて身悶える 養分も受け付けない可哀想な身体 これじゃ病人じゃないか あの

          しゅの奴隷

          いくつかの問題(直訳)

          能動的な考えができなくても 賢く動けなくても 認めてくれる? 満点の回答が導けなくても 欲で迷惑かけても 許してくれる? 気遣ったつもりで空回ってても 面白くなくても 好いてくれる? 面倒くせぇなぁ troublesomeどころじゃなくて もはやtrouble a lotなんだよな

          いくつかの問題(直訳)

          うわクッセ!

          ってなる文章は大抵 お酒に酔ってるか 文字や語感に酔ってるかのどっちかです。 一つのことを表すにも 色んな言い回しができる だから日本語って面白い。 だから日本語って大好き。

          うわクッセ!

          ワレモノ

          壊れやすいから 取扱注意 独り占めしたいから 奪り合うが 一蹴 見かけ倒しのフル装備 中身はハリボテフラジャイル 見かけ倒しの自己犠牲 剥いだら陳腐なセルフィッシュ どこへ行けども三界家なし メンタル粉砕、死んでゆく 賽を振れども5以上が出ない 欲にまみれたロクでなし 割物も 我者も 壊れてしまえば鋭利な凶器

          ワレモノ

          入水音

          ふと誰かに、あるいは何かに惚れる時 不思議な音が頭に響く 何かとっても小さなものが水に飛び込む音 あたりがシンと静まり返って 今度はその静寂を裂くようにして心に嵐が吹き荒れる その時は正体が分からないのに 嵐が過ぎ去った後渇いた心で あぁ、あれは堕ちた音だったんだ と自覚したりする 果たしてこれは にゅうすいの音か じゅすいの音か

          入水音

          革命

          何十回、何百回と聴いたって感動する音楽がある。 その感動に連れ立ってやってくる心の痺れは一世一代の大恋愛に近い感覚と言っても過言ではない。 電撃を受けたその心で一度思考を始めてしまうと、どんどんドツボにはまって苦しくなってゆく。 私はこの感覚を「第n次脳内革命」と呼んでいる。 指数になっているのは、もう何回目かを覚えていないためである。 聴くたびにこれが起きる、というわけではない。 三度に一回だとか、そういうペースで不定期にやってくるのだ。 集中してそれを聴き入っていて

          Cafuné

          見慣れないその姿は私の脳に電撃を走らせる。 待ち合わせの駅の改札口に立つ彼女は髪の毛を解いていた。 衣服の胸元の部分が全て隠れてしまうほどの丈と毛量。 激務から身を置きメンテナンスできたのだろうか、最後に会った時よりいくらか艶が増していた。 「お疲れ様です」「お久しぶりです」「またお会いできて嬉しいです」 事前に用意していた言葉はいくつもあったがそれらは全て頭から吹っ飛び 「髪の毛解いてる!!美しい!!!」 という本能むき出しのカッコ悪い第一声で寄り合いが始まってしまっ

          Cafuné

          くる

          見えるとも見えないかなしい妄想の赤い糸 得体の知れない巨大でさびしい光 憧憬と劣等感で心にむなしく空いた穴 繰る 繰る 狂 狂 刳る 刳る

          煩悩100% 金曜3限編

          運動不足には階段がきついな。エスカレーターにすりゃよかったか。 ふう、ようやっと教場に到着。 何だよ、まだ先生来てないじゃん。ちょっと駆け足で行って損した。 さ、ぼっちは黙って前の席に行きますよ〜。 3限は食後で血糖値が上がって頭がふわふわするなあ。こんなんで集中できるかっての。 ...相変わらずこの学校のチャイム、拍の取り方おかしいよな。一向に慣れない。 先生の第一声の予想「はい、お待たせしました」これ当たったら帰りアイス買って食お。 「レジュメお配りしますね、少

          煩悩100% 金曜3限編

          安い愚痴

          上辺のつきあいも 心に浸食した依存的で悩ましいつきあいも 睡眠不足の気だるい身体も ソリッドな感情も 月の光が溶かしてくれたら 生き苦しさにも涙を流さずに済むのに

          安い愚痴