革命

何十回、何百回と聴いたって感動する音楽がある。
その感動に連れ立ってやってくる心の痺れは一世一代の大恋愛に近い感覚と言っても過言ではない。
電撃を受けたその心で一度思考を始めてしまうと、どんどんドツボにはまって苦しくなってゆく。

私はこの感覚を「第n次脳内革命」と呼んでいる。
指数になっているのは、もう何回目かを覚えていないためである。

聴くたびにこれが起きる、というわけではない。
三度に一回だとか、そういうペースで不定期にやってくるのだ。

集中してそれを聴き入っていても起きない時があれば、電車の中でぼんやりと聴いててある旋律がやってきた瞬間に突如として起こる時もある。

ここまで書いておいて、自分でもこの感覚はよく掴めていない。
とにかく、厄介な事物であることに変わりはない。

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