しゅの奴隷

泡が消えないうちに
杯の音を立てる
左手の液体を自分に流し込む
至高の時間
あぁ、ちょっとお手洗い
楽しい 気持ちいい
此岸か?彼岸か?
もうどっちだっていいや
手に触れて 身を委ねて
浮遊感に溺れて瞼を閉じる
愛溢れる夜更け
翌朝
体内渦巻く不快感
何があった?どれほど沈んだ?
思い出せないものほど怖いものはない
突如鳴り出す危険信号
脳内がぐちゃぐちゃになって
昨晩の幸せは体外へ消えてゆく
手足が震えて身悶える
養分も受け付けない可哀想な身体
これじゃ病人じゃないか
あの時分かっていたら手を止めていた
予知できないから後に悔やむんだ
ノーセーブで突っ走るのは
RPGだけにしてくれ
もう一生やらない、やるもんか
そう思うのに
ループするのが人間ってやつ

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