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写真を「下手にする」(無料公開)
実は写真って「上手すぎる」と心が動かないかも?と最近思い始めました。これは良い写真と上手い写真、みたいな手垢のついた話になるわけなんですが、私のざっくりした考え方は
写真が「良い」か→主観的、官能的な評価
写真が「上手い」か→客観的にわかる基準での評価
だと考えています。
例えば、
・手ブレしていない
・ピンボケしていない
・順光/逆光で撮影している
・特定のニュースを撮影している
みたいなことは全て言語化できるし、誰もが「事実」として認められます。つまり、上手いの構成要素です。
対して、
・カッコ良い/可愛い
・美しい
・部屋に飾りたい
というような感想は「なんとなく良い」みたいに言語化することが難しい領域すらある官能的な評価です。要するに「良い」の構成要素ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1720695066246-G42n4DCglH.jpg?width=1200)
ここでいう「上手すぎる」というのは、もっと違う表現をするなら「都合が良すぎる」と言い換えられます。現実は全てが理想通りになることは少なくて、どこか不完全になるはず、というイメージがあります。不完全さから来る臨場感、というのがヘタウマ系スナップの生命線なわけで、「不完全さ」というのが逆に本物感やライブ感を演出する要素になるんですね。中途半端に「上手すぎる」と本物感が失われ、演出感や計算感が増してつまらなくなってしまいます。
ただ、この話をさらにややこしくしますが、圧倒的に条件がよくなってしまうと、演出とか計算とかどうでも良くただ素晴らしさに圧倒されます。そこまで良いか?を判断して使い分ける、それがとても難しいのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1720695356172-ZzoGkuWOmx.jpg?width=1200)
不完全さを演出するにはどうしたら良いか……。それはまだ私も理解出来ていない領域です。
構図が甘くなれば……というのはひとつの解決策なんですが、構図を狙っただけ甘くするって滅茶苦茶難しいんですよね。そもそも私のような若輩者の場合、構図は甘くしないつもりでも甘くなって悔しがることが間々ある訳で、そんな中で狙っただけ甘くするなんて至難の業なわけです。インターバル撮影や連写の速度低下でタイミングをズラすのもひとつ有りますが、少しやりすぎれば「単なる失敗」になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1720695424219-50pmUeEq9c.jpg?width=1200)
私はまだまだ探究中ですが、出来てる人はいるんですよね。どうしているのでしょう。
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