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出資を受けての法人化:計画〜辞退まで

こんにちは、かやんぬ(@kaya_uni)です。

9月中旬からビジネスのある提案をいただきずっと自分の未来が未確定なまま過ごしてきました。

その提案は、私の人生に訪れるとは思っていなかったような大きな提案でした。

長年やってきた「女性の起業支援活動」を認めてくださり、もっと大きな形でできるかもしれないチャンスでした。

ですが、迷いに迷った末、先日辞退することで幕を閉じました。

何が起きたのか、何を学んだのかをまとめています。


人生を変える大きな提案を受けてからの2ヶ月

9月、最初にお話をいただいた時には、「引き受けたい」か「時間や責任の重さから断るか」の気持ちが50:50で本当に迷っていましたが、夫が背中を押してくれたこともあり頑張ろうと決めました。

頑張ろうと決めた後も今回の決断をするまでに、何度も何度も迷いました。

大きな挑戦に対するワクワクと、本当に責任を負えるのか時間をかけられるかといった難しさや不安のなかで揺れ動きました。

10月末の時点では「絶対がんばろう」と、気持ちを整える所まで持って行けたと思ったのですが、話し合いが進む中でほんのり芽生えた不安が1つ、どうしても心の中から消えずにいました。

ただ、その不安は、私が事業を始めて精一杯仕事と向き合うことで払拭できるのでは?私次第なのでは?とも考えるようにしていました。

でも、11月に入ってから「やっぱりこのまま進めるのは正解ではない」と思う時間が増えてしまい、

「100%コミットできない中で進めても、相手にも迷惑をかけてしまうだろう」

と思い、これ以上お相手の方々にも時間を割いてもらうのは申し訳ないと考え気持ちを伝えました。

辞退した理由はnoteには書きませんが、当初想定していなかった懸念点が出てきてどうしてもそれを払拭できなかったため、です。

9月から何度か打ち合わせを重ねてきた中での決断に対し、お相手の方にも失礼なことをしてしまったと反省しています。

でも、このまま進めてさらに時間をかけた段階で話が白紙に戻ってしまうリスクや、100%コミットできない中で進めて事業がうまく行かなかった時のことを考えると、致し方なかった決断かとも思っています。

今回の経験を経て、たくさんの学びがありました。

人生の選択肢でどちらを選ぶかは重要ではない

辞退する決断をしたのは私ですが、後悔がないかと言えばわかりません。あるかもしれません。

でも、尊敬する女性起業家さんに言われた言葉があります。

人生で迷ったときに、どちらを選ぶかは全然重要ではない。選んだ方を正解にする生き方をすることの方がずっと大切。

ちなみに、その方は、続けてこう言われていました。

私は、選ばなかった方の道に進んでいたとしたら、途中で事故にあって死んでたって考えるようにしてる。だから今、生きてるだけでめちゃくちゃラッキーな人生なんだって考えてる。

めっちゃ強い……と思った次第です。はい。

私も数年後に、今回の決断が正しかったと思える生き方をしていきたいと思っています。

未来の可能性は無限大であることに気づけた

今回の提案は、大きくいうと私に

「女性の創業支援に関する新規事業の担当になってほしい、もしくはあなたが今やっている事業に出資するから一緒に大きくしたい」

といったものでした。

「出資してもらっても、私のマンパワーじゃできることには限りがあるしお金が増えただけでは何も変わらない……。かと言って、会社員として大変な経験をしてきた身としては、いまさら人様の会社に入社してそこに100%コミットして働くだけの気力は私にはない……」

と考えた末に、私が出した提案は「私が法人を設立するのでそこに出資してほしい」というものでした。

理由は、以下の3点からです。

  • 最初出資を受けても意味がないと思ったけれど、お金があれば全部自分でする必要はなく、協力者を得ながら事業を育てられると考えられるようになったから

  • 自分が100%の責任を負う自分の会社なら100%のコミットをして育てたいと思えるから

  • 女性の起業支援をするのであれば、TOPは女性であることが女性に勇気を与えられるから(以前ヨガ業界で働いていた際に、ヨガという市場の7〜8割が女性であるのに対し、業界の企業のTOPは9.5割が男性、ということに気づき残念な気持ちを持ったことがあったため)

結局「出資」という道をこちらから提案する形になったのですが、この提案をしたことで2つの面で大きな経験ができました。

1.元金があれば、事業になる

私は長年、個人事業主としてひとりで働いてきました。

時々専門性の高い分野については外注しながら協力を得て進めてきましたが、基本的には「なんでも自分でやる」が身についており、自分のできる範囲での考え方から抜け出せないでいました。

それがお金を動かして人を雇って「事業」として「経営」していくことができれば、自分が想像していたよりもずっといろんなことが実現できる、というイメージを何度も体感することができました。

今回の話はなくなりましたが、お金の面だけを考えれば融資やほかの企業に出資を依頼する、クラウドファンディングなどいろんな方法があります。

ひとりで進めるビジネスではなく、「事業」としてお金と応援者・協力者とチームを組んで進める世界を(空想ですが)体感できたことは、私の世界を広げてくれる経験になりました。

2.企業の価値向上や事業計画力の向上

出資という視点からビジネスを考えることは初めてだったので、「出資」や「経営」について改めて調べ考える時間ができました。

  • 出資してもらうメリット・デメリットは何か

  • 出資する側のメリットは何か

  • 数年後に企業としてどうなっていれば出資者にメリットがあるのか

  • 企業価値を上げるにはどうすればよいのか、いや、そもそも企業価値ってどうやって計算するんだっけ?

  • 配当金の標準割合はいくらか?

などを考えながら5年間分の資金繰り表を作成しました。

考えているなかで気づいたのですが、これは「企業」としての出口戦略を考える時間でした。個人事業主の視点だけでは、持てなかった視点です。

結果として、5年後に最低でも企業価値(売上ではない)4億円弱の会社を作れるかもしれない、という計画が立てられたことで「私でも会社を作れるのかも?」という自信につながりました。(もちろん、現実は計画どおり行くものではないけれど、今後の力になると思う)

女性の創業支援を卒業することにした

最後に、私は自分自身が24才のときにヨガインストラクターとして独立し、その後ヨガ業界で裏方として国内外のヨガインストラクターをプロデュースするなかで、自然と女性の起業・創業を応援したいという気持ちが育ちました。

その後、ヨガ業界を離れても、起業・創業したい女性の支援や、すでに活躍されている女性医師や女性起業家、各専門家の支援をメインに活動してきました。

「女性の創業支援をする会社を立ち上げる」にかけた想い

今回の話が進む中で、私が考える「女性の起業支援」をもっと大きな形で展開する夢が広がりました

これが実現すれば、妊娠や出産、夫の転勤などライフステージの変化で働くことをあきらめざるを得なかった女性が、社会とつながるきっかけができる。「自分の能力を活かして働きたい」と考える母親が社会とつながり自信を持つことは絶対に子供にとっても良い影響になるし、もっといい未来を子供たちに残せるかもしれない、と考えるようになりました。

私は、そのきっかけになりたい、と。

一方で、今回の話を進められなかったら、もう女性の起業支援を自分のメイン事業に持ってくるのはやめよう、という気持ちも育っていました。

伝わるかわかりませんが……今よりもっともっと大きな形で女性の起業支援を進めるチャンスがあったのにそれを進めなかった、進められなかった自分へのけじめ、みたいな感じです。

それくらいの覚悟を決めて「会社を立ち上げよう」と決めた話を、自分から手放すことにしました。

※「だったら他の会社から出資をしてもらって今回の事業を進めたら良いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、この事業はこの会社、このお相手だからこそ一緒に育てていきたい、と思ったものだったのです。なので、他の方から出資してもらってこの事業を育てようとは思っていません。

診断士一年目、こんなお話をいただき、個人事業主では考えられない規模の額や事業計画を「経営者」という視点で考えることができた時間は、本当に本当にかけがえのない経験になりました。

お声がけくださったお相手の方には、感謝と申し訳無さでいっぱいです。

私のこれから……

結果的に、私から辞退する決断をしてしまうことになったこともあり、一度「女性の創業支援」という場から降りて、改めて私にできること、やりたいこと、私の能力やスキルを必要としてくれる場所を探していこうと思っています。

※創業ステージの支援ではなく、すでにサービスが固まっており、ある程度個人で稼がれていて「法人成り」を考えている方と一緒にサービスを育てていくお手伝いなどは面白そうだなぁと考えてます!もし興味がある方がいらっしゃったらご一報ください。

最後に、いつか別の事業やサービスでも、会社を立ち上げて経営することに挑戦してみたいとも思っています。そのために、診断士として、経営者として自分を磨いていきます。

最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後、私がどんな方向に進むのか、この数ヶ月の未確定さとは違う意味での未確定な状況ではありますが、1分1秒を大切に精進して参ります。


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