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いじめの芽

意地悪といじめの境はとても不確かで、親がどこからどこまで踏み込んで良いものか判断が難しくて悩む。

心配し過ぎず、だけど様子を見守って、辛かったり悲しかった事を話してくれた時に何か察知した時は冷静に先生に相談するようにしている。

冷静に、はとても大切。

息子が私の側から離れた外の世界で起きてる全ての事は知らないし、息子の話しか聞いてない段階での判断は良くないと思うから。

冷静に伝えるのはもう一つ、怒りや悲しい感情をそのままぶつけても上手く伝わりにくくて、余計にこじらせてしまう事になりかねないから。

息子がまだ小さい頃から、人が嫌がる事はしない、してしまったら素直に謝ること、自分がもしその人だったらどうか想像するように、といつも言ってきた。

だからと言って、意地悪してくる子の親が全く言ってない(しつけが出来てない)とは思わないし、言いきかせていてもしてしまう時はある。それは息子も同様に、知らないうちにしてしまう側になる可能性も頭の隅に置いている。

私が先生に相談するのはあまりに度が過ぎてると判断した時。とても慎重に判断する。
普段は話を聞いて解決方法を一緒に考えたりしている。

大人の目がない所でする子もいたりするし、親や先生に告げ口したと言われてエスカレートしないか心配で、最初は相談する事が良いのか分からずにすごく悩んだ。

だけど、そのままにしていても陰湿ないじめに繋がりかねないと感じたら、先生に意識して様子を見てもらうためにも相談する事にした。

して良い事や悪い事を学ぶ成長の途中だからこそ、本人たちの自覚のないまま大人が見逃したり見過ごされてしまうのはとても怖いと感じた出来事があった。

息子が小学一年生の頃の事。

二年生の男の子二人に罰ゲームごっこと称して(何の罰でもないのだけど)、息子だけ壁の前に立たされて動かないように言われボールをぶつけられた。二人から何度もぶつけられて顔にもぶつかったけどケラケラ笑って逃げていったらしい。

私はそれを息子から今日の遊んでもらって楽しかった出来事として聞いた。すごく楽しそうだったから楽しい遊びだと思ったと。

怒りと悲しさで震えた。

本人たちにとっては遊びのつもり。(か、私には怪しい部分もあった)
近くに先生はいたけど知らなかったと言う。

楽しかったなら良かったねとそれを良しとして、また的にされたりするのはとても許せなかったし、息子が進級して下級生にしてしまうのも怖かった。それに男の子二人にとっても、そのままにしておくのは良くないと思った。

子供達は、親や周りの大人の他にテレビのお笑いなどから少なからず影響を受けている。そしていじめと笑いや遊びの区別がついていない。

罰ゲームごっこはそれきりないけど、これからも遊びと称してどんな危険があるか不安になる。

学校で人権について学んでいるはずだけど、どこか他人事なのかもしれない。

先生に注意を受けてその場では素直に聞いていたのに、姿が見えなくなったらチッと舌打ちして「マジあいつうぜぇ」と言ったり、「◯◯先生に注意されたんやけどさー、は?意味分からんって感じ」と言ってる低学年の子たちを見かけたりしてゾッとしてくる。

保育園の頃にも乱暴で意地悪をする子たちがいて、小さい子たちの中にもいじめの芽があるのを感じていた。

園や学校の先生に相談すると必ず返ってくるのは、
「気がついたら注意しています」
「遊びのつもりだったと言っていました」
「とても反省した様子で謝って仲直りしました」
「普段楽しそうに過ごしてるので大丈夫だと思っていました」

子ども達の楽しそうな雰囲気に惑わされて、どこまで心をえぐられているかを気がつけない事がある。

だからこそ、親でも先生でも周りに話しやすい環境を作ってあげておく事は重要だと思う。

先生が気がついた時は注意してくれて、とても反省して謝ってくれたと聞いても、また同じことを繰り返したりする。
その度に根気よく嫌な事は嫌だと伝え続けなくてはいけないのだろうなと思うし、その度に私は息子の心に向き合う。

だけど次第にとてももどかしくて腹立たしくもなる。もっと声を荒げて言った方が心に響くのかと悩むこともある。

やられたらやり返して良い!!
そう言いたくもなる。
だけどそれでは何も解決しない。
それを息子も望んでいない。

みんな仲良くなんて難しい。
性格が合う合わないがあっていい。それは仕方がないこと。

だけど、傷つけたり見下したりして良い事にはならない。絶対に。

その時に謝ったから終わりという話でもなく、息子が引きずってしまっているのも事実で、息子の心のケアも必要だけど、意地悪してる側にも心のケアが必要だと思う。

ただ先生に任せっきりにするのではいけないし、ましてや子ども達の中だけでは解決できなくなる問題に発展する事もあるから、事態を見極めないといけない。

そこが難しいのだけど、被害者にも加害者にもしないために芽は小さいうちに摘み取っていきたい。

意地悪が続いた時や度が過ぎてる時は、先生にはどんな注意をしたのか聞いたり、意地悪する子にも話を聞いてみたりしてもう少し踏み込んでみようと思う。


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