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意味づけができれば、人生の選択は全て正解にできる。-要さんから学ぶ生き方-

コロナ失業をきっかけに、福井県の越前海岸へと短期移住。新たな土地で新しい生き方を探す23歳の日記。

8月4日、越前海岸の盛り上げ隊の会議に参加し、要さんと出会い、移住6日目にお話ししてきました。

福井で出会ったあらゆる方から、「素晴らしい人だ」と伺う要さん。どんな人生を歩み、いまなぜここにいるのか、そしてこれから何をするのか教えてくれました。

生き方について学ぶポイントが多すぎて、正直ここでは語り尽くせない。どうまとめたらよいか悩みすぎ、気づけば1週間がすぎていました。

*ここはあくまで私の日記として書かせてもらいますが、もし興味がある媒体の方などいらっしゃれば、もっと詳しく、記事書かせていただきたいのでご連絡ください(笑)

越前海岸盛り上げ隊の定例会に参加

まずはいまさらながら、越前海岸という地域と、越前海岸盛り上げ隊について。

福井県敦賀市杉津から、坂井市三国町安島に至る海岸線のことを越前海岸という。そのうち、福井市に所属する「鷹巣」「棗」「国見」 「越廼」「殿下」の5つの地区には、地区をまたいで結成された「越前海岸盛り上げ隊」というチームがある。

この地域は、過疎地区に指定されている一方、山の幸と海の幸に恵まれた豊かなこの土地には、移住をしてくる人がいたり、新たなお店を始める人がいたりと、何かが起こりそうな予感に満ち溢れている。

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そんな予感と土地の魅力に惹かれて、私も2ヶ月間の移住を決めたひとり。そしてついに、「越前海岸盛り上げ隊」の定例会に参加させていただくことができた。

前置きが長くなったが、この日、初めてお会いした隊員の方から「一度お話ししたい」と連絡をいただき、お会いしてきた。それが要さんだ。

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「西山さんとは早く話すべきだと僕の直感が言っているので、早く話しましょう。笑」

私も直感型だからこの言葉でかなり気になった。ということで、移住6日目にお話ししてきた。

「越前海岸は、挑戦しがいのあるまち」

山形県出身。要さんが地域づくりと関わり始めたきっかけは、大学院の研究で新潟県長岡市の木沢という集落を訪れたことだった。卒業後、「にいがたイナカレッジ」という制度を利用し、1年間木沢で活動。その後ご縁から、京都で青少年支援の仕事に携わったのち、またもご縁から越前海岸の「殿下」に地域おこし協力隊として移住。任期を終えた今は、同じく殿下を拠点に、株式会社akeruに所属し、地域づくりをメインに活動を行っているそうだ。

要さん「ここは、福井の中でも最も人口が少ない地域と言われているのに、地域の人が中心になって盛り上げようとする土壌があった。地域が中心にならないと盛り上がらないので、ここなら挑戦しがいがあると思い、地域おこし協力隊に応募しました。」

地域の人々と活動を続ける中、見えてくるのは地域の可能性ばかり。あと2年、あと1年と活動をするうちに、越前海岸に来て5年が経過していた。

そんな要さんが今取り組んでいるのが、日本有数の「水仙」の栽培地である「居倉町」という地区で、水仙を活用した新しいナリワイを作ることだ。

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冬に収穫期を迎える水仙は、山の崖いっぱいに咲くのだそう。水仙が咲かない夏場は、そこだけ木が生えていない。まるで何かがすっぽりと無くなった跡のようで、面白かった。

しかし、この水仙栽培、急斜面に入り手作業で栽培を行うというかなり危険な作業にもかかわらず、規格が厳しく、費用対効果が少ないのが現状だという。

そこで、花屋のバイヤーや顧客と直接やりとりする仕組みを整え、水仙栽培を活性化させ、ナリワイを後世へ引き継ぐ方法を模索している。

要さん「事業継承にハードルを感じるのは、これまでの概念に縛られているからだと思う。継承の概念を変えていきたい。冬場だけここに住み、昼は水仙農家、夜はPC作業とか、そんな働き方も立派な継承だと思うんですよね。」

このプロジェクトは、「ノカテ」という有志のチーム。福井市が主催するXスクールで集まったこのチームで、現在居倉町に拠点を作る計画を進めている。空家を改修し、地域との関係作りや作業場として活用していくのだそう。

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▲ノカテがリノベーションする古民家を案内してもらった。

要さん「その時の流れに乗って生きてきたから、ずっとここに住み続けるのかは正直わからない。でもここはどんどん面白い状況が起こり続けているから飽きない。またあと2年はここでと思っていますし、その間に拠点もできる。」


「地域づくりとは、人を幸せにすることだと思う」

地域づくりをナリワイとする要さんに、そもそも地域づくりとは何か聞いてみた。

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要さん「地域の幸福度の総量を高めることだと思う。地域の幸福度って、結局1人1人に帰結するんです。万人に対する施策は取れないから、関わってくれる人、受け入れてくれる人を幸せにすればいい。その人たちを幸せにするだけでも、地域の幸福度の総量は増えますよね。」

そうか、それでいいのかと思った。

物事の見方が少し歪んでいるわたしは、「地域づくり」という言葉に押しつけがましさを感じていた。都会的なコンテンツを地域に持ち込むことが地域づくりなのか?とか、何をもって地域創生というのだろうか?とか。そもそも地域おこし協力隊という制度にも、周りからたまたまあまり良い話を聞かなかったことで、偏見があった。

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▲昔、寮としても使われていた古民家には処分しなければいけないものもたくさん。この大量の布団もどうやって処分するのかが問題。

地域づくり(=関わってくれる人を幸せにすること)を仕事にする要さんのもとには、「何ができるかわからないけど、要くんにお願いしよう!」と周りの人からどんどん面白い流れがやってくるのだという。

要さん「僕も何ができるかわからないけど、とりあえずやってみるということを大切にしていて。やってみたことの意味は後からわかればいいんです。自分の行動を後から意味づけて正解に変えていく力さえ身に付ければ、不安定な状況も楽しめる。ずっとポジティブでいられますよ。」

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「要さんは素晴らしい」といろんな人から言われる理由がわかった。一人一人を幸せにするために、誠実に人や活動と向き合う要さんは、信頼のおける人なのだと思った。

「早く話しを」という要さんの直感は大当たりで、地域に関わり始めたばかりで身のこなし方のわからない私には響く言葉ばかりだった。

新しいつながりへとりあえず飛び込んでみる

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そんな要さんが、わたしに紹介したい人がたくさんいると言ってくださった。まず、南谷ゆみさんというカメラマンの方。福井で2ヶ月過ごしたのち、全国を転々とすることも視野に入れている私に、いい刺激になるのではと。

実は、福井に移住する前に、南谷さんついて書かれた記事を読んだ。この記事を読んだこと、福井にやってきたこと、要さんと話したことがいつか振り返って何かのターニングポイントになっていたら面白いと思う。

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【ご報告】
8月12日付けで、個人事業主として開業しました。
福井で出会った人々の生き方をみて、私も自分で生きる力をつけたいと思い、求職活動を辞め、開業に至りました。最初は主にライターとしての活動がメインになりますが、100の仕事を持つ、百姓になりたいです。
何ができるかわからないですが、なんでもやります。
何か私にやらせてもらえることがありましたら、下記までご連絡ください。
E-mail:ayaka.nishiyma1010@gmail.com












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