過去一番辛かったリゾートバイトのはなし
学生時代に色んなアルバイトをしていた。
Twitterのプロフィールにも書いてある通り、書店員をしていたが、それ以外にも色んなアルバイトをしていた。パン屋、バラエティショップ、コールセンター、物産展、ライター、コンパニオン、採点、インターン2社などなど。(根が潔癖なこともあり、飲食店は無理だった…)
学生時代はとにかく海外に行っていていたので、その資金集めで掛け持ちもしていた。おそらく学生時代だけで8か国は訪れたと思う。
そんな中で一番つらかったバイトが「リゾートバイト」だ。
きっかけは就活終わりの夏休みだった。
就活に縛られまくった私はとにかく解放感を味わいたい、最後に遊びたいという気持ちでリゾートバイトをしてみようと思った。当時のリゾートバイトのイメージは海の家で楽しく働きながら、休み時間では仲間と遊び倒す、そんなキラキラしたイメージを持っていて。
友人を誘い、リゾートバイトを斡旋してくれる会社を訪れ、条件等を聞き、いざ行先を決めた。詳しい場所は書かないほうがいいかな~と思うのだが、結局行先は海ではなく、避暑地・リゾート地と呼ばれる自然に囲まれる場所にした。(この時なんでそうしたのかはまで覚えていないけど、条件面とか綺麗さで選んだのだと思う。多分)
リゾートバイトはどこも人手が足りなく、とにかく募集しているという感じで、私たちは3週間ほどその地に滞在することになった。
と、ここまで書いてリゾートバイトを知らない方のためにもちょっとした説明を。リゾートバイトは観光地に、ある一定期間(大体1か月)、住み込みで働くことを言います。働く場所は売店だったり、海の家だったり、レストランだったり。繁忙期を迎える観光地にとって、一人でも多く人手が欲しいのと、就活を終えた解放感あふれる大学生との相性は抜群といった感じです。
話は戻り、私のリゾバ(リゾートバイトの略)体験記へ。
いざ向かおうとなった初日から、過酷さをきわめていた…。
まず向かうまでの道のり。これは完全に自分たちが悪いけど、特急の座席指定券を買わなかった。時期的にも夏休み真っ只中でないし、いけるだろ!と調子こいていたら、席はなく…たしか3時間弱かかったのだが、座れないから電車のつなぎ目のところで大きいトランクを抱えてひたすら耐えていた。つなぎ目のところって空調があまり効いていなく、加えて夏なこともあり、すごく暑い…。さらに私は乗り物酔いする人なので、酔い止めを飲んでいたけど、具合が悪くなり…ただ大きい荷物があるから気軽にトイレに行くことも出来なく本当に死にそうだった…ラスト10分くらいで限界が来て、トイレにこもっていたな…
そんなボロボロの体を引きずりながら、私たちは最寄り駅についた。駅からリゾバの勤務地兼宿は遠いので、車で迎えにきてもらった。東京生まれ東京育ちの私は、自然に囲まれた土地に感動しつつ、そしてここで3週間も暮らせるのか…という一抹の不安を抱えることに…。
まず宿泊先に寄ったが、そこにあるのは宿ではなかった…。小屋だ…
大自然の中にぽつんと一軒家がある感じで、木造の古~い感じのおうちだった。なんか想像していた感じと違うな…という印象がぬぐえない中、おうちの中を見たら汚い…虫がたくさんいる…という感じで東京で生まれ育った自分としてはかなりハードモード…。
部屋は二段ベットがあるだけの簡素な作りだが、知らない人と共同生活するんだからまだプライバシーがあってよかったと思う。そして問題なのがお風呂…シャワーは水しか出なかった…毎日、水シャワーで髪の毛を洗っていました…心も休まったものじゃない…
かなり不安な思いを抱えながら、職場発表を向かえた。
私は売店、友達はレストランの配属になった。同じ敷地内といえども、遠い(10分以上歩く)ので、仕事中は友達と会うことはなく、朝や寝る前に話すといった感じでした。
基本的な私のお仕事は売店なのでレジ打ちや商品補充なので、いつもやっている内容で一安心。レストランに配属されるとアイスクリームを作らされたと聞いたので、売店で良かった…と思う。あと潔癖なので家のゴミ以外触りたくなく、本当に売店で良かった…ちなみに飲食はNGとは伝えてなかったので、まじで運が良かったです。
さてリゾバの辛かったポイントですが、宿以外に一番つらかったのが「ごはん」。基本的に住み込みなのでご飯は用意していただいています。たしか、朝ご飯はお金を払って食べる、昼と夜は支給かな。夜はたいていお弁当で、昼はまかないがたべれるのですが…私のところは売店だったので、まかないがなく、昼も夜もお弁当だった……ヒェッ…
このお弁当がかなりきつくて、揚げ物ばっかり、野菜なし…これを毎日2食べるので、肌荒れも起こすし、体調不良も増えていきました…そして美味しくなかった…(ごめんなさい)思い出してもきつい……どんどんごはんが食べれなくなって、最後のほうが半分も食べれなかった…
さらに畳みかけるように気持ちがマイナスになったのが、「夜の暗さ」だった。
夜ご飯は食堂で食べて、宿にもどるのだが、18時なのに真っ暗…本当か嘘かわからないけど、お化けが出るとか、襲われた子がいるとかで精神が削れまくり…で、肝心の宿に帰っても冷たいシャワーを浴びる…
宿、ごはん、水シャワー、夜の暗さ、などいろんなものが重なり、精神状態はボロボロに…本当にきつくて毎朝腹痛で起きたり、行きたくなさすぎて駄々をこね、無理やりディズニー音楽でテンションを上げていたり…親に泣きながら連絡したことも何回もあったし、当時いい感じだったwイケメンサラリーマンにも帰りたいと泣きのメールをしていた…(おじさんだったのでLINEやってなくて、cメールだったw)
で、この後どうなったかというと結果的に滞在期間を1週間短くしてもらった。精神的にも身体的にもボロボロで、もう無理かもしれない…が私たちの出した結論だった(これが良いとか悪いとかではなく)
本当は今すぐにでも帰りたいし、何なら夜中に抜け出そうか、と考えたほど…ただ斡旋会社の担当者との話し合いで、1週間なら短くできるとのことだったので、そちらを甘えさせていただいた…
途中であきらめるな!とか弱い!と思われてしまうだろうが、当時の自分は本当に限界で、そして今思い出しても、ゾッとする…
ここまで見ていても辛い気持ちが伝われば嬉しいのだが(誰に向けて書いているのだろう…)他にも色んなことがあった…。
・コンビニまで30分かかる。
普通のバイトと同じく休みが週2日ほどある、その時には最寄りのコンビニに行った。最寄りと言っても片道30分かかる…東京なら徒歩1分で行ける場所なのに、田舎(ごめんなさい)はコンビニに行くのも大変だった…
宿からコンビニまでは坂道で、行きは下り坂だが、帰りは上り坂。そして気軽に行けないコンビニだから爆買いをする。重たい荷物を持っての上り坂、しかも真夏の炎天下の中歩くのはしんどかった…
横の道を車がビュンビュン通るのを横目で見なが、「良いな…」という声が漏れそうになった。
こぼれ話だが、ここで買ったパンを大事に食べていたところ、大事に食べ過ぎて、時間が経ち、カビが生えたwこれはショックすぎて、朝に食べるものがなくなって、かなりしょげたのを覚えています…それくらい貴重な食糧だったw
・吐瀉物が…
ご飯中の方すみません。これは本当の話なんですが、観光地ということで乗り物酔いした人が店内やトイレでよく吐いてしまうのです…
これは結構びっくりで、下手したら2日に1回くらいの頻度で起きる…トイレでされてしまうと、その間トイレを封鎖します。お片付けは社員さんがやってくれますが、菌もあるし、本当に危ないお仕事だと思う…。何回も繰り返すけど、私は潔癖なので、現場を見ただけでも倒れそうだった…
・BBQで美味しい肉を食べる
最後くらいは楽しい話で。途中、リゾバの人をねぎらうためにBBQが行われた。いつもお弁当しか食べていなかったから、この日は沢山の食材に囲まれて本当にうれしかった…
しかも社員さんがお肉を焼いてくれるのですが、それが美味しい。BBQで美味しくない…と思っていたのは、肉の問題ではなく、焼き方の問題なのか…と思った。(もちろんお肉が上等だった可能性、はたまた普段の食生活とのギャップで美味しく感じた可能性も…)この時は一番テンションが上がって、自撮りして共通の友人に送ったりしていたw
書き始めたら思いのほか長くなってしまったけど、ふとnoteで「リゾートバイト」という言葉を見て、思い出が蘇ってしまいました。記憶力はあまりよくない方だけど、あの時の気持ちは今でも覚えているな…
このことがきっかけで友達との絆はさらに固くなり、今でもたまに「きつかったな…」とか「覚えている…?」と話してしまう。
そして私たちはめちゃくちゃ辛かったけど、他の人たちはわりとケロッとしていたので、「行く予定だったのにどうしょう!!」と思った人も安心してください。最後の最後ですが、面白いバイトがあるんだな~くらいの気持ちで読んでいただけると嬉しいです。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?