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モノづくりの視野を広げた「相棒」の存在。性能チェックに不可欠な検査機器が果たした役割とは
働く人にとって、日々扱う道具は「相棒」と言っても過言ではありません。
相棒とどのように出会い、どんな思い出を刻んできたのか。
長らく使ってきた道具に焦点を当てると、その人の個性やこだわりが滲み出てきます。
今回の「相棒」は、(株)マツシマメジャテックの福留浩之さんが扱う「デジタルマルチメーター」にまつわるエピソードを掘り下げます。
製品の性能をチェックするために欠かせない機器の存在は、福留さんにとってモノづくりにおける視野を広げる上で大きな役割を果たしてきました。
《プロフィール》福留浩之(ふくどめ・ひろゆき)
九州産業大学卒業後、2009年に(株)マツシマメジャテックに入社。図面設計・手配業務に携わった後、2018年から製品組み立てや検査の担当となり、現在は自社製品である位置検出器や粉塵計などを中心に手がけている。プライベートでは実家でカメラを譲り受けて以来、各地の風景を撮影することが趣味となった。福岡県出身、1986年生まれ。
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高精度な製品の品質を担保するために使われる「相棒」
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ー「相棒」と出会ったきっかけは。
福留
「タンクやサイロなどの内部にある貯蔵物との距離を電波の跳ね返りによって測る『レーダー式ミリ波レベル計』の生産を自社で始めた頃から使っています。製品には120mの長距離での計測や狭い場所での計測などに特性があり、そうした部分を担保するために高精度の性能チェックが必要となることからこのマルチメーターが導入されました」
ーどんな時に相棒は活躍していますか?
福留
「製品の精度を確認するテスターの役割を果たしています。専用の施設で実際に20mの距離まで電波を飛ばし、電流、電圧、抵抗などを測ることで製品が基準の範囲内にあるか確認しています。電源を入れるとすぐに起動しますし、以前使っていたものと操作方法が大きく変わった訳ではないので最初から扱いづらさはありませんでした」
正確性を求めるために必要な思い込みを取り除く大切さ
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ーそんな相棒にはどんな「個性」がありますか?
福留
「従来使っていたメーターは小数点3桁までの精度だったのに対し、5桁の精度による測定が可能となりました。高精度による測定が可能になった分、モニターの数値が常に変動しながら示されるところが特徴です。そのため、数値の変化を読み取りながら記録を取る必要性がありますね」
ー印象に残っている思い出を教えてください。
福留
「他にも色んなデータを測りながらではありますが、1つの製品の検査には約30~40分かかります。決められた基準の範囲内の測定結果が出なければ、製品が出荷できるように調整をしなければなりません。チェックポイントを設けて確認を進めていますが、常に正確性が求められる仕事です」
ー仕事を通じて意識するようになったことはありますか?
福留
「検査の仕事を始めた当初、自分の思い込みで判断してミスにつながることもありました。図面に記されている情報を正しいと思い込まず疑問に思ったことは担当者に問い合わせるなど、自分自身で確認することを意識するようになったと思います」
複数のフィールドを渡り歩いて身に付けた幅広い視点
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ーもし相棒が現れなかったら、どんな社会人生活になっていましたか?
福留
「製品が動く原理を理解できないままだったかもしれません。図面設計の仕事を経験した上で組み立てや検査の担当となり、『こんな動きをするんだ』と製品の中身を具体的にイメージできるようになりました。図面の内容を見て『おかしいな』と思った点を担当者に指摘できるようになったことも、それぞれの仕事での経験があるからこそ生かせていると思います」
ーこれから相棒とどのように付き合っていきますか?
福留
「頻繁にメンテナンスが必要なものではありませんが、精密機器なので定期的に校正をかけることで長く正確に扱い続けたいと思います。仕事の上ではこれまでに携わったことがない製品もまだあるので、そうしたものも担当できるように、普段から1つずつの製品のチェックを怠らず、クレームを出さない仕事を心がけていきたいです」
《今回紹介した福留さんが働く会社はコチラ》
【会社名】株式会社マツシマメジャテック
【本社】福岡県北九州市八幡西区則松東1-8-18
【創業】1946年
【事業内容】レベル計・水位計・粉塵計など計測機器の製造
【HP】https://www.matsushima-m-tech.com/
X-BORDERではInstagramのアカウントも展開しています。
今回取り上げた福留さんをはじめ身近な人の働く姿やモノへのこだわり、働く人のアップデートした姿を切り取ってお届けしています。
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