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「コレがないと作業ができない」過酷な溶接作業の命綱として欠かせない「相棒」とは

働く人にとって、日々扱う道具は「相棒」と言っても過言ではありません。
相棒とどのように出会い、どんな思い出を刻んできたのか。
長らく使ってきた道具に焦点を当てると、その人の個性やこだわりが滲み出てきます。

今回の「相棒」は、(株)川村製作所の篠崎友宏さんが使う空調服。
溶接に対するプライドを秘めつつ、過酷な作業環境を支えるアイテムを手に入れたことで仕事への想いを一層強めていきます。

《プロフィール》篠崎友宏(しのざき・ともひろ)
 中学校卒業後に進んだ工業高校で溶接の世界に魅了され、地元製造業での修行を経て2004年に(株)川村製作所に入社した。現在は工場長として作業全般を管理する役割も担いつつ、自らも現場に立つ。プライベートでは30歳になってからソフトバレーボールを始め、現在はチームの代表として休日には遠方の大会に赴くこともある。1984年生まれ、福岡県出身。



業者のおすすめがきっかけで使い始めることに

ダイナミックな音を鳴らし、火花を散らしながら大きな加工物と向き合う

ー「相棒」と出会ったきっかけは。
篠崎
「もう10年以上前になるかもしれません。それまではベストにコンプレッサーの空気を送ることもしていましたが、作業で動き回る時に配線が煩わしてあまり使っていませんでした。そんな時に業者の人に『小型で便利なものはないか?』と聞くと、おススメとして教えてもらったことが使い始めるきっかけになりました」

ーどんな時に相棒は活躍していますか?
篠崎
「溶接作業の時には欠かせませんね。特に夏場はこれがないと作業ができません。毎年、誰が最初に使うかで暑さの我慢比べみたいな感じになるのですが、結局は梅雨入り前の5月後半ごろになると誰ともなく『そろそろ使おうよ』と言い始めて結局はみんな同じようなタイミングで使い始めています」


いつの間にか周囲も使い始めるほどの快適さ

さまざまな角度から自らの技術を駆使して仕上げていく

ーそんな相棒にはどんな「個性」がありますか?
篠崎
「他のメーカーのものと比べると耐久性が高くてファンの部分は服から外して水洗いできるんですよ。バッテリーが大きくて少し重たいんですが、その分風力が強くて充電すると丸1日は使えますね。デザインはそこまで気にしなかったんですが、今ではこれで馴染んでます」

ー印象に残っている思い出を教えてください。
篠崎
「最初の頃は誰も使っていなくて『そんなもので本当に涼しくなるのか?』と冷やかされることもありました。周りは先輩ばかりで『夏は暑いもんや』と思って使っていなかったのかもしれません。ただ、使い始めると快適で手放せなくなったのかいつの間にか周りも全員が使うようになっていました」

ーいつの間にか皆さんにとって必需品になっていたんですね。
篠崎
「自分は快適な環境で仕事がしたいと思っていたので、逆に『こんなに涼しいのに何で使わないのか?』と感じていました。今ではほぼ全員が同じメーカーのものを使っている程です。何だかメーカーの回し者みたいになっていますね(笑)」


命を守り、さらなる腕を磨くために欠かせない存在

「自分よりうまいヤツが居るなら出てこい」と語るほど溶接への熱い思いを抱く篠崎さん

ーもし相棒が現れなかったら、どんな社会人生活になっていましたか?
篠崎
「作業の効率がかなり変わりましたね。以前は熱中症にならないようにエアコンを付けた食堂で頻繁に休憩を取らなければなりませんでした。1日に何度も着替えが必要でしたし、とにかく夏場は過酷で。使い始めるようになって確実に命を守ってもらっていると思っています」

ーこれから相棒とどのように付き合っていきますか?
篠崎
「耐久性は高いですが、ホコリが舞う作業環境なので毎日エアブローで手入れしています。毎日しないとファンが詰まって音が出てしまうんですよ。現場の掃除を疎かにしてもそれだけは欠かせませんね(笑)溶接の仕事では、自分の会社では使わない技術や難しい条件での練習を続けています。他の人にできて自分に出来ないことが嫌ですし、ウチの会社でできないことがあれば自分の責任にもつながるのでそのプライドを持ってこれからも取り組みたいです」


《今回紹介した篠崎さんが働く会社はコチラ》
【会社名】株式会社川村製作所
【本社】北九州市小倉南区大字石原町191-2
【創業】1940年
【従業員数】25名
【事業内容】フォークリフトアタッチメント・車両部品・生産設備部品
製造、その他製缶・板金・機械加工
【HP】http://www.kawamuramfg.co.jp/


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