「V字回復で劇的に変わった」 営業の成否と仕事のスタンスを変えた「ペンの魔力」
働く人にとって、日々扱う道具は「相棒」と言っても過言ではありません。
相棒とどのように出会い、どんな思い出を刻んできたのか。
長らく使ってきた道具に焦点を当てると、その人の個性やこだわりが滲み出てきます。
今回の「相棒」は、(株)テクノサーブの大坪寿人さんが愛用するペンに着目しました。
懐刀のように扱う相棒の存在は、それまでの大坪さんの仕事に対する意識や価値観を変える大きな役割を果たしています。
いざという時に使う「お客様専用ペン」
ー「相棒」と出会ったきっかけは。
大坪
「10年ほど前だったかと思います。当時は引っ越し会社で営業職の仕事をしていました。それまで普通のボールペンを使っていましたが、当時の先輩の勧めもあって営業の仕事をするためのアイテムとして少し高価なものを選んで購入したものがこのペンです」
ーどんな時に相棒は活躍していますか?
大坪
「今の仕事ではなかなか使う機会が減り、実際はペンケースに入っていることが多いです。ただ、以前の仕事の時からですが、お客様から契約のサインを頂く際にこのペンを渡して記入してもらうようにしてきました。自分ではあまり高価ではないペンを使っていますが、お客様用として使っています」
細部への気遣いが仕事の成果を変えるきっかけを生む
ーそんな相棒にはどんな「個性」がありますか?
大坪
「持ちやすさや使いやすさを意識して選んでいますが、見た目よりの太さよりも細くなめらかな線が書けることが特徴です。購入する際、店頭に並んでいるものを見て、軸の部分は単色のものよりも柄が入っているものがいいかなと思って選びました」
ー印象に残っている思い出を教えてください。
大坪
「このペンを使う前は、なかなか営業の成績が上がらず思い通りにいかない時期が続いていました。その姿を見ていた先輩から『やり方を少し変えたらうまくいく』と言われ、試しにこのボールペンを購入して使い始めてみると本当に成績がV字回復で劇的に変わりました。お客様から『いいボールペンを使っている』と言われて契約して頂いたこともあります」
ーペンの存在が営業成績を上げるラッキーアイテムになったんですね。
大坪
「ボールペンで全てが変わったとまでは思いませんが、他の営業職の人と比べて細部に気を遣ったところが差別化につながった気がします。当時のお客様は40~50代の方が中心で、ある程度しっかりしたものを使っているかを無意識に判断していたのかもしれません。そんな思い出もあり、使う頻度が少なくなった今でもペンケースに入れて当時を振り返ることもあります」
いつしか仕事に対する姿勢を180度変える存在に
ーもし相棒が現れなかったら、どんな社会人生活になっていましたか?
大坪
「営業の仕事を辞めて作業員になっていたかもしれませんね。営業成績が回復した後、何度か転勤を重ねましたが、不思議と成績が下がることなく順調に行けました。このペンがあったおかげで、それまでと営業に取り組む意識が180度変えるきっかけを作ってくれたのだと思います」
ーこれから相棒とどのように付き合っていきますか?
大坪
「当時も常にペンケースに入れて、お客様が使うときだけペンケースから取り出すように徹底していました。使う頻度は落ちましたが、これからもケースに入れて大事に保管するようにしていきます。替え芯を売っている場所がなかなか見つからないのですが、インクが無くならない限り使い続けていきたいです」
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