見出し画像

 アカペラ 著:山本文緒

 アカペラはちびまる子ちゃんと友蔵お爺ちゃんみたいに祖父思いの中学生が古着屋に就職すると言う事で担任から古着屋の店長から友達から色んな人が出て来るが、母が祖父に冷たく当たるので最後はまる子に当たるたまことお爺ちゃんは家出してしまうのだ。その後、お金も尽き担任に匿われ、みんなでカラオケBOXに行って歌ったあと、お爺ちゃんが倒れてしまい、たまこは就職し、看病の日々。意識を戻したお爺ちゃんはたまこに向かって放った一言でたまこは涙腺崩壊なのでした。

 アカペラと言うのは機嫌が良い時に一人で呟く歌が好きだったたまこのお爺ちゃんへのたまこの愛情と言う所でしょうか。歌うのはお爺ちゃんの方です。たまこの語りが愛くるしくて憎めなかったです。

 その他、ソリチュードとネロリと言う作品も収められています。

 ソリチュードは従兄弟同士の恋愛で、東京に逃げた春一の父の葬儀で垣間見る従兄弟の子供との珍道中かな。武藤と言う親友が居た事が救いだった。

 ネロリは少し複雑で最後の展開は意外なものだった。病弱な弟を看病する姉と弟の静かな二人だけの生活。会社の退職。それに伴って須賀と言う一回りも年下の人物に見初められるのだが、その恋も実らず、福島から専門学校で上京した心温(ここあ)ちゃんと弟の日出男との小さな恋愛劇も書かれているが、心温は福島に戻って爺さんの遺書の事を語るのだ。爺さんの遺産はなんと志保子と日出男と言う兄弟に渡る事になっている。心温はわかっていながらその静かな二人の元に近づいていたのだった。

 感想は短かったですがソリチュードが一番好きです。ソリチュードとは孤独と言う意味。ネロリは柑橘系の匂いのアロマオイルで須賀が志保子にあげたプレゼントでした。

 以上

今日もコンビニにコーヒーとタバコを買いに行きます。私の唯一の楽みです。奢ってくれた方はフォローしてイイねしてコメント入れさせて頂きます。それくらいのお返ししかできませんが、ご支援して頂けると幸いです。