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できるやつは既に脚本を持っている。

言葉の企画2020 第二回目は、
テレビ朝日の芦田太郎さんを講師にお迎えした「テレビの企画」でした👏

課題はこちら🌸

「フワちゃん or バナナマンをメインに据えた、
 ゴールデン帯のファミリー向け番組を企画してください。
(特番ではなく、レギュラーに耐えられる番組でお願いします。)」

今回の課題は、企画するにあたり、前回の「自己紹介の広告」とはちがい、自分に取材するのではなく、他人を掘り下げていかなくてはなりません。

大学を卒業後、テレビを見なくなった私は、なにから企画すればいいのか見当もつきませんでした。。

そこで、まずはテレビの企画の骨子を知るために、芦田さんの過去のインタビュー記事やブログから調べ始めました。
なかでも、こちらのブログ記事には圧倒されました・・!

就職活動の前に読みたかった・・!!!

講義の中でAD時代を「自分のやりたいことをやるための助走」と表現されていましたが、このブログ記事からは、読んでいるこちらが苦しくなるくらい、就職活動時代からどれだけの想いでテレビと向き合ってきたかが伝わってきました。

次に調べたのは、メインキャストの過去の記事や出演番組、そしてフワちゃんのメインステージであるYouTubeです。

恥ずかしながら、今回の企画で初めてフワちゃんを知りましたが、彼女のアップテンポな笑いのセンスとカリスマ的な存在感に、普段はじっくりとYouTubeを見ることのない私でもどんどん引き込まれていきました。

これらをすべて見る中で自分の中で少しずつイメージのようなものはできてきました。

しかし、それでもまだ企画するには、すべての軸が曖昧で、書いては消し、消しては書きの繰り返し・・当日になっても納得のいくものが出来上がることはありませんでした。

人気マンガ『左利きのエレン』の作中に、有名なセリフがあります。

万全の体勢ならもっと早く良いのできるか?
万全なんて一生こねぇぞ
体調最悪でも
2日寝てなくても
友達に裏切られても
女にフラれても
その中で歯くいしばって
ひねり出した仕事が
お前の実力の全てだ

クソみたいな日に
いいもんつくるのがプロだ

企画やコピーでどうしようもなく追い込まれたときにいつもこの言葉が頭の中を駆け巡ります。

実際出した企画も、とても納得のできるものではなくて、調べて知り感じた想いも伝えたいことも何もかも残すことができませんでした。

それでも、これがあの日までに私ができるすべてでした。

納得のいく企画が出せなかった言い訳をすればそれはもうたくさんあって

でもそんなこと理由になんてならないから自分の中からも消して

それと同時に、やはり納得のできるものを、納得できるだけの時間の中で作ることはこれからも無理なんだと改めて感じました。

もしかしたらもっと時間があれば、と何度も思うけれど、きっとそれも間違いで。

例え十二分に時間があっても、今の私のアウトプットはあれなんだろう、とそう思います。

阿部さんの著書『待っていても、はじまらない。』の中で印象に残っているエピソードがあります。

脚本家 渡辺雄介さんとのインタビューの一節で

できるやつは既に脚本を持っている。

というもの。

詳しいインタビュー内容については書籍を読んでみてください。

第二回目が終わった今。

悔しいまでいけない苦しさが、ただただ残っています。

いまさらテレビを見なくなった自分を恨んでも仕方がないし、でも、企画するってこういうことなんだと改めて感じたこと。

ありのままの日常の中に、何気ない日常の中に、世の中と自分の接点をいくつ持ち、目を留めていくか。

どんなときも自分のある程度納得できるものを出せる人は、常に準備している人だけなのだと思いました。

今の私の目はきっと見てるようで見ていないのでしょう。

薄く濁ったまま通りすぎているだけでした。

納得のいかないものを出したのだから、せめて自分なりの「ものさし」だけは持ちたいと、第二回目の講義の前に100人以上の「テレビの企画」を改めてまとめ、スプレッドシートに分析し感想をまとめていきました。

伝わりました総選挙5選では、次の5つを判定基準としました。

①新規性:既存の企画の模倣となっていないか。
②実現可能性:明らかに実現不可能な要素が入っていないかどうか。
③テレビの独自性:テレビならでは、になっているか。
④企画性:タレント頼みではなく、企画だけで成立するか。
⑤ゴールデン / レギュラー:ファミリー向けかつゴールデンの時間帯のレギュラー番組として放送できるか。
⑥見たいかどうか

しかし、今回のまとめでは「ものさし」ではかるだけではなく、一人一人と話す気持ちでゆっくり、じっくり、見ていきました。(実際に皆さんの企画意図や企画に至った背景をもっと知りたくなりました・・!機会があればぜひお話伺いたいです・・!)

講義の日を迎え、自分の判定基準の大きな間違いに気がつきました。

感動メモにその気づきを書かせていただきました。

選定基準の中で、「企画性」をあげましたが、その解釈を間違えてしまっていたと思います。企画だけで成立しないと、タレント頼みになってしまうため出演者の負担が大きく企画として成立しないと講義前は考えていました。しかし、「企画」をすることでそれが解消されるのだと学びました。その人なしで企画が成立するか、ではなく、演者の強みを見つけ魅力を広げることが「出演者に頼るのではなく、出演者を生かす」=「その演者がやる意味がある」ということだと気づきました。

私が企画する中で何度もぶち当たった「企画だけで成立させる」という壁は解釈の誤った壁でした。(結局、今回の企画でその壁を壊すこと自体できていないのですが・・)

講義の中で、芦田さんから選ばれていた企画は、どれもオリジナリティがあり、演者の強みを生かした上で、そこに何個も掛け算のある面白いものばかり。講義前にまとめていた中でも印象に残ったもので、何よりも企画を提案したひとりひとりが苦しみながらも楽しんで企画したんだろうなというワクワクした想いが伝わってくるものでした。

前回の言葉の企画で初めて書いたnote

はじめてのnoteのときとは、また違ったトーンになってしまいましたが、

文字に起こすことで、向き合えなかった自分の気持ちや目を逸らしてきた事実をまっすぐ見つめることができ、全てをさらけ出すことができた気がします。

そして、読みたいものと書きたいものの中間にこそ、書くべきものがあるのだと思いました。

半年後、言葉の企画を振り返ったとき、毎月書いたnoteを見て自分がどう感じるのか。

今の私にはまったく想像がつきませんが、一回一回の積み重ねを、前に進むためのエンジンにして走り抜きたいと思います。





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